丁寧に書いた。何度も推敲した。それでもnoteが読まれない。スキは2つ、たぶん両方知り合いだ。

ここで「自分は文章が下手だから」と結論を出す人が多い。違う。読まれない原因の大半は、文章力より手前の、記事の組み立てにある。私はnoteで有料記事を売り、メンバーシップを運営してきたが、読まれる記事と読まれない記事の差は、文の上手さではなかった。形の話をする。

この記事の要点

  • 読者は読む前に、読むかどうかを3秒で判定している
  • タイトルと冒頭3行が、読まれるかの8割を決める
  • 本文は、読む労力を下げる並びにする。結論が先、根拠が後
  • 読まれた後の置き土産(次の記事・フォローの理由)まで含めて1記事だ

前提。読者は、読む前に判定している

まず、読まれない記事の本当の死因を知ってほしい。大半の読者は、本文を読んで離脱したのではない。本文に入る前に閉じている。

読者の行動は、こう進む。

  1. タイトルを見る。自分に関係があるか、0.5秒で判定
  2. 開いたら、冒頭の数行を見る。答えがありそうか、3秒で判定
  3. スクロールして見出しを流し見る。読む価値があるか、10秒で判定
  4. ここまで通過して、初めて本文が読まれる

つまり、あなたが推敲した本文の文章力は、4番まで生き残った読者にしか届いていない。読まれない記事の敗因は、ほぼ1〜3番のどこかにある。だから直す順番も、タイトル→冒頭→見出し→本文になる。文章力の出番は最後だ。

タイトル。気の利いた言い回しは、無名には不利だ

読まれないnoteのタイトルには型がある。雰囲気のあるタイトルだ。「働くということ」「私が手放した3つのもの」。

悪くは見えるが、読者の0.5秒判定を思い出してほしい。誰の何の悩みに答える記事か、タイトルから分からない。有名人なら「あの人が書いたなら」で開かれるが、無名の書き手にその貯金はない。

無名の時期のタイトルは、直球でいい。

  • 誰の悩みかが入っている(会社員の・30代の・初心者の)
  • 何が分かるかが入っている(やり方・理由・失敗例)
  • 数字や具体があると、さらに判定が速くなる

気取ったタイトルで読まれないより、説明的なタイトルで読まれる方が、書き手として何倍も前に進む。タイトルは作品名ではなく、案内板だ。

冒頭3行。読者の悩みを言い当てる

タイトルを通過した読者は、冒頭で3秒の判定をする。ここでの仕事は1つだけだ。読者の状態を言い当てること。

ダメな冒頭の典型は、自分の話から始まる形になる。「今日は◯◯について書こうと思います」「最近考えていることがあって」。読者はあなたの近況を確認しに来たのではない。自分の悩みの答えを探しに来た。

冒頭3行の型はこうだ。

  1. 読者の状況を言い当てる(◯◯で悩んでいる。試したが駄目だった)
  2. この記事の結論か約束を先に置く(原因は◯◯だ。直し方を書く)
  3. 信用の根拠を1行(私は◯◯をやってきた)

言い当てられた読者は、読む。自分ごとになった瞬間に、離脱の理由が消えるからだ。この型は、noteの1本目から使える。1本目の書き方全体はnoteの最初の1本は何を書くかにまとめてある。

見出しと本文。読む労力を下げる並べ方

10秒判定を突破する見出しと、読了される本文の作り方も、技術として書く。

見出しは、結論の言葉にする。「考察」「その2」のような目次的な見出しではなく、見出しだけ拾い読みしても記事の主張が分かる形にする。流し読みは敵ではない。流し読みで価値が伝わった記事だけが、精読される。

結論が先、根拠が後。読者は答えを確認してから、理由を読むかを決める。もったいぶって結論を最後に置く組み立ては、離脱製造機になる。

段落は短く切る。スマホの画面で、文字の壁は それだけで閉じる理由になる。1段落2〜4行。ここぞの1文は1行で置く。

太字は道しるべに使う。全部に引くと道しるべにならない。1見出しに1〜2箇所、記事の背骨だけに引く。

どれも文才の話ではない。読む労力を下げる設えの話だ。上手い文章より、疲れない記事の方が読まれる。

読まれた後まで組み立てる。置き土産の話

最後まで読まれるようになったら、もう1つ先がある。読み終えた読者を、どこに案内するかだ。

読了直後は、読者があなたに一番興味を持っている瞬間になる。ここで何も置かないと、「いい記事だった」で閉じられて終わる。記事の末尾に置くべきものは3つだ。

  • 次の1本。同じ悩みの周辺記事への案内。読者の悩みは1記事では終わらない
  • フォローする理由。このアカウントが何の悩みに答え続けるかの1行
  • 深い読者への出口。無料で読み続けたい人にはマガジンやSNS、本気の人には有料の入口

そもそも記事への入口が細い(アクセス自体がない)場合は、組み立ての前に導線の問題だ。それはnoteのアクセスが増えない理由が担当になる。読まれるのに売れない場合は、有料noteが売れない人がやっていないことへ進んでほしい。

書く力は、この組み立ての上で初めて機能する。逆に言えば、文章力に自信がなくても、形は今日から直せる。次の1本で、タイトルと冒頭3行だけでも変えてみてほしい。数字が先に変わるはずだ。

あわせて検索される疑問に、先に答えておく

書き終えた記事は、どこを見直せば読まれる形になりますか

見直しの順番は、書いた順と逆にする。まずタイトルだけを見て、誰の何の悩みに答えるかが分かるか。次に冒頭3行だけを読んで、読者の状態を言い当てているか。それから見出しだけを拾い読みして、主張が伝わるか。最後に本文だ。読者の判定の順番どおりに点検すると、直す場所が特定できる。書き上げた直後より、一晩置いてからの方が、読者の目で見られる。

長い記事と短い記事、どちらが読まれますか

長さそのものは、読まれるかを決めない。決めるのは、読者の悩みに対して過不足がないかだ。3分で答えが出る悩みに5,000字は水増しで、深い悩みに500字は物足りない。目安を言うなら、1つの悩みに1つの記事で、その悩みが解決する最短の長さがいい。長くなる場合は、見出しと太字で流し読みの道を作っておけば、長さは離脱の理由にならなくなる。

読まれているかどうかは、どの数字で判断すればいいですか

ビュー数だけでは判断できない。開かれたが読まれていない記事も、ビューは付くからだ。見るべきは、スキ率(ビューに対するスキの割合)とコメント・保存の有無になる。ビューが少なくてもスキ率が高い記事は、届く人には刺さっている。その記事のテーマが、あなたの当たりだ。数字は多い少ないで見るより、どの記事に反応が偏るかの比較で見る方が、次に書くものを教えてくれる。

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よくある質問

noteが読まれないのは文章が下手だからですか?

大半は違う。タイトル・冒頭3行・見出しの組み立てが原因だ。読者は本文の前に、読むかどうかを判定している。

noteのタイトルはどう付ければ読まれますか?

誰の何の悩みに答えるかが一瞬で分かる直球にする。無名の時期に雰囲気のあるタイトルは不利に働く。

最後まで読まれずに離脱されます。どう直せばいいですか?

結論を先に置き、段落を短く切り、見出しを結論の言葉にする。読ませる文章とは、読む労力を下げる文章だ。

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