転職したい気持ちはあるのに、軸が決まらない。やりたいことを聞かれても出てこない。軸がないまま動いていいのか、それとも決まるまで動くべきでないのか。
先に言い切る。軸はやりたいことから作らなくていい。嫌なことの裏返しから作るのが一番早い。決まらない原因と、今日作れる型を書く。
この記事の要点
- 決まらない原因は、やりたい起点・1本化の呪い・材料不足の3つだ
- 処方は逆算。いまの消耗を書き出して裏返すと、条件のリストになる
- 軸は1本の哲学でなく、3層の条件の束(絶対・優先・嬉しい)でいい
- 完成を待たず走りながら直す。応募と面接が軸を磨く材料になる
決まらない原因3つ。あなたはどれか
原因1、やりたいことから作ろうとしている。軸=やりたいことの明文化、と思い込むと、やりたいことが明確でない大多数の人は入口で詰む。やりたいことが言える人の方が少数派で、あなたの詰まりは普通の詰まりだ。
原因2、1本に絞ろうとしている。軸という言葉の響きが、1本の太い信念を要求してくる。実務で機能する軸は、後述の通り条件の束であって、1本の哲学ではない。
原因3、考える材料が足りない。市場にどんな仕事があり、自分に何が売れるのかを知らないまま、頭の中だけで軸を練っている。材料のない思考は、何時間やっても煮詰まるだけだ。
3つとも、能力の問題でなく作り方の問題になる。だから作り方を変えれば解ける。
処方。嫌なことの裏返しで10分で作る
紙を1枚出して、2段階で書く。
段階1、いまの消耗を書き出す。現職(前職)で嫌だったこと・避けたいことを、遠慮なく並べる。「残業が月60時間」「頑張っても給与が動かない」「売りたくないものを売る仕事」「上司の詰め方」。嫌なことは、やりたいことと違って誰でも具体的に言える。
段階2、裏返す。それぞれを、次に求める条件に変換する。
- 残業60時間→残業月20時間以内・みなし残業なし
- 給与が動かない→評価基準が明文化されている・昇給実績がある
- 売りたくない物→自分が納得できる商材・顧客の役に立つ実感
- 上司の詰め→心理的に安全なチーム・面接で現場の人と会える会社
この裏返しのリストが、あなたの軸の原石だ。痛みから作った条件は、憧れから作った条件より、入社後の満足を正確に守る。
仕上げ。3層に仕分けて束にする
原石のリストを、3層に仕分ける。
- 絶対条件(1〜2個)|これが欠けたら応募しない足切り線。例、みなし残業なし
- 優先条件(2〜3個)|足切りは通った求人を比べる物差し
- あれば嬉しい(残り全部)|迷った時の加点要素
これで軸は完成になる。使い方は、絶対条件で求人を足切りし、優先条件の充足数で比較する。内定が複数出た時の比べ方(複数内定の決め方)も、この束がそのまま採点表の土台になる。
面接で「転職の軸は?」と聞かれた時は、束の中から仕事内容に関わる条件を選び、前向きな一文に言い換える。「残業が嫌」は「成果で評価される環境で、時間あたりの生産性を高く働きたい」に翻訳できる。本音の軸と、面接語の軸は、同じものの表裏でいい。
材料不足の解消。頭の外から仕入れる
裏返しでも軸が薄い人は、原因3(材料不足)が本丸だ。頭の中でなく、外から材料を入れる。
- 求人を50件流し読みする|応募しなくていい。引っかかった求人と、絶対ないと感じた求人の差が、あなたの軸の輪郭を教えてくれる
- 診断で自分の値段と適性を測る|市場側の材料が入ると、軸は現実の重さを持つ
- プロと壁打ちする|一人の堂々巡りを、対話で外に出す
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利用の流れ|① 無料カウンセリングを予約する → ② 迷いの現状を話す → ③ 合うと感じたら本コースを検討する(合わなければ断っていい)
完成を待たない。軸は走りながら固まる
最後に、順番の誤解を1つ壊す。軸が完成してから動く、ではない。動くと軸が固まる。
応募して落ちる、面接で話す、オファーの条件を見る。この往復の中で、「意外とこの条件は譲れる」「これだけは無理だ」という発見が起き、軸は磨かれていく。机の上の軸は仮説で、市場に当てた軸だけが本物になる。
だから今日やることは、10分の裏返しと、3層の仕分けと、求人の流し読みだ。かつて持っていた軸や目的を見失った感覚がある人は、転職の目的を見失った時も併せて読んでほしい。決まらないことを止まる理由にしない。仮の軸で歩き出した人から、本物の軸を手に入れていくんよ。
よくある質問
軸がブレるのはだめなことですか?
情報が増えて軸が更新されるのは、ブレでなく学習だ。だめなのは、比較のたびに基準が変わって決断できなくなる状態で、これは絶対条件を1〜2個に固定していないことが原因になる。絶対条件だけ動かさず、優先条件は柔らかく持てばいい。
軸が「年収を上げたい」だけです。浅いでしょうか?
浅くない。年収は生活の土台で、立派な絶対条件になる。ただし面接で語る時は、「成果が報酬に反映される環境で挑戦したい」という仕事の言葉に翻訳し、年収の裏にある理由(家族・将来の備え)を自分では把握しておくと、判断の質が上がる。
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嫌なことの裏返しテンプレと3層の仕分け表を、公式LINEで無料配布している。軸は探すものでなく、痛みから組み立てるものだ。

