キャリアコーチングの料金を見て、手が止まった。数十万円。転職エージェントは無料なのに、なぜ相談だけでこの額になるのか。
答えは仕組みにある。求人を売っていないから高い。それが価値になる人と、ならない人がいる。
先に一文で。キャリアコーチングの相場は数十万円が中心で、企業からの報酬がなく利用者の支払いだけで成り立つため高くなり、転職の是非が決まっていない・自力で答えが出なかった・払っても生活に支障がない、の3条件がそろう人にだけ価値が出る。
この記事の要点
- 相場は数十万円。コース制で2〜3ヶ月・5〜10回が目安
- 高い理由は、企業からの報酬がないから
- 価値が出る人は3条件がそろう人だけ
- 無料相談だけで済ませる使い方がある
相場はいくらか
本格的なコース制のサービスで、数十万円が中心になる。30万円台から80万円前後まで幅があり、回数と期間で決まる。
| 型 | 料金の目安 | 中身 |
|---|---|---|
| 単発・スポット | 数千円〜数万円 | 1回60分前後の相談 |
| 短期コース | 十数万〜30万円台 | 1〜2ヶ月・4〜6回 |
| 標準コース | 30〜60万円台 | 2〜3ヶ月・6〜10回 |
| 長期・伴走型 | 60万円〜 | 3ヶ月以上・転職活動の伴走まで |
無料の初回相談(45〜60分)を入口にしているサービスが多い。ここまでは費用がかからない。
なぜ高いのか
転職エージェントは、あなたが入社した企業から成功報酬(理論年収の3割前後)を受け取る。だから利用者は無料で使える。
キャリアコーチングは求人を紹介しない。企業から報酬を受け取らない。収入源は利用者の支払いだけになるので、1人あたりの単価が高くなる。
裏を返すと、求人に誘導する動機がない相談相手だということだ。エージェントの面談では「この求人を受けてほしい」という力学が必ず働くが、コーチングにはそれがない。高い料金は、その中立性の代金でもある。
価値が出る人。条件は3つ
3つ全部がそろって、初めて払う意味が出る。
1、転職するかどうか自体が決まっていない
決まっているならエージェントで足りる。無料で、しかも求人まで出てくる。
2、自分で考える時間を取っても答えが出なかった
紙とペンの自己分析、無料診断、無料の初回相談。この3つを試していないなら、先にそちらだ(高くて払えない時の無料の代替の記事)。
3、払っても生活に支障がない
借金や分割でまで受けるものではない。貯金が減る不安を抱えたまま相談しても、判断は歪む。
価値が出ない人
- 転職先がすでに決まっている
- 方向は見えていて、背中を押してほしいだけ
- 払うと貯金がなくなる
- 「受ければ何かが変わる」と思っている
4つ目が一番多い。コーチングは答えをくれる場所でなく、あなたが答えを出す作業に伴走する場所だ。受け身のままだと、数十万円払って質問に答えただけで終わる。
私のところにも「受けたが何も変わらなかった」という相談が届く。共通しているのは、転職の是非が決まっていたか、自分で考える前に申し込んでいたかのどちらかだ。
無料相談だけで済ませる使い方
無料の初回相談を、有料に進まない前提で使うという選択肢がある。
持っていくものは3つ。
- 辞めたい理由を3つ、事実で書いたメモ
- 3年後にこうなっていたら嫌だ、という状態
- 今の貯金と、収入が下がっても耐えられる期間
これを持って45分話すだけで、方向が1つ決まることは多い。そのあと有料に進むかは、内容と料金を聞いてから決めればいい。その場で契約しない、が唯一のルールだ。
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相談の流れ|① 無料相談を申し込む → ② 決まっていないことをそのまま話す → ③ 続けるかは内容と料金を聞いてから決めればいい
払う前に確認する5点
- 料金の総額|コース料金以外に追加費用があるか
- 回数と期間|途中で終えた場合の返金規定
- 担当者の経歴|誰が相手をするのか。資格や実務経験
- 求人紹介の有無|「紹介しない」なら中立、「紹介もする」ならエージェントとの違いを聞く
- 契約のタイミング|初回相談の場で契約を迫るなら、その時点で見送っていい
型ごとの違いと比較の順番はキャリアコーチングのおすすめ比較の記事、怪しいと感じる理由への答えはキャリアコーチングは怪しいのかの記事で書いた。
よくある誤解
「高いほど質がいい」。料金は期間と回数で決まっていて、担当者の質とは別だ。同じ会社でも担当で差が出る。
「エージェントの無料相談と同じ」。違う。エージェントは求人を出す前提の面談で、コーチングは求人を出さない前提の面談だ。どちらが上でなく、用途が違う。
よくある質問
分割払いはできますか?
対応しているサービスはある。ただし分割で払えるかでなく、総額を払って生活に支障がないかで判断したほうがいい。支障があるなら、無料相談だけで終える。
転職エージェントの面談を何社か受けるのと、どちらがいいですか?
転職する前提が固まっているならエージェント。固まっていないならコーチングの無料相談。両方を順番に使うのが実務的で、コーチングで方向を決めてからエージェントで求人を見る、の順が噛み合う。
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自己分析シート(辞めたい理由・避けたい未来・お金の耐久期間の3欄つき)を公式LINEで無料配布している。数十万円を払う前に、紙とペンでできるところまではやっておこう。


