このサイトは、公開から約2週間で200記事を超えた。
書いたのは私1人ではない。Claude CodeというAIに書かせて、私は編集長をやった。
「AIで月収◯◯万」という話をするつもりはない。このメディアの収益はまだ立ち上がっていないし、楽して儲かる話でもなかった。ただ、個人が1人で作れるものの規模が変わったのは事実だ。その全工程を、事故も含めて書く。
この記事の要点
- 2週間で200記事は本当に可能。ただし手が離せただけで、頭は離せない
- 人間の仕事は3つに集約された。決める・検品する・基準を作る
- 事故は実際に起きた。AIは私の経歴を捏造した
- 縮んだのは構築の工数で、収益化までの時間ではない
先に全体像。2週間で何ができたか
数字はこのサイトのGitの記録(作業履歴)で検証できる範囲のものだけ書く。
- 記事: 200本超(1本3,000〜6,000字)
- 無料診断: 8種類
- 計算ツール: 手取り計算・退職シミュレーター・職務経歴書ビルダー
- サイト内検索・タグページ・状況別の入口ページ
- 検品スクリプト: 禁止表現や壊れリンクを自動検査する仕組み
<!-- 撮影プレースホルダー[撮5]: Gitのコミット履歴画面(2週間分の作業ログ)をここに挿入 -->
制作体制は、私+AI2つ。記事とサイトの中身はClaude Code、デザイン面はCodexに分担させた。この分担の理由はCodexとClaude Codeの使い分けで触れる。
道具の紹介はここまでだ。この記事の本題は、道具ではなく工程になる。
タイムライン。2週間の中身
見ての通り、AIの作業内容は日ごとに変わるが、私の作業は最初から最後まで同じ3つだった。ここが一番の発見だ。
人間の仕事1。決める
AIは指示したものを作る。何を作るべきかは決めてくれない。
私が決めたのは、こういうことだ。
- どの読者の、どの悩みに向けたメディアか
- どのキーワード群を狙うか。どの記事を書かないか
- 収益の導線をどこに置くか
- 今日のバッチで何を優先するか
この判断の質が、そのまま成果物の質になる。同じAIを使っても、指示する人間の決定が曖昧なら、曖昧なサイトができる。
実務としては、バッチ指示文という形で決定をまとめて渡していた。「タスク1〜6を順に実行、完了ごとに保存、エラーは飛ばして最後に報告」という形式だ。この指示文の作り方は、寝ている間に働かせる運用と合わせて別記事で書く。
人間の仕事2。検品する
ここが一番重い。そしてここを飛ばした人から順に、AI活用は事故る。
私のサイトで実際に起きた事故を1つ書く。ある日の記事チェックで、私が使ったことのない退職代行サービスを「私は使った」と書いている記事を見つけた。費用の数字や上司とのやり取りまで、それらしく創作されていた。
AIは、記事の説得力を上げるために体験談を作る。悪意はない。だから放っておくと際限なく起きる。
この事故の顛末と対策はAIが私の経歴を捏造した話に全部書いたが、要点は1つだ。AIの文章は、出荷前に人間が事実を検品する。この工程は省略できない。
人間の仕事3。基準を作る
検品を毎回目視でやると、記事が増えるほど破綻する。だから事故が起きるたびに、それを検出する仕組みに変換した。
- 経歴の捏造が起きた → 禁止表現(使っていないサービス名等)を自動検査するスクリプトを作らせた
- 文体がAIっぽくなる → 禁止語と文体ルールを1つのファイルに固定して、毎回それを読ませた
- リンク切れが出た → 全記事のリンクを自動チェックする仕組みを足した
ルールファイルに文体と禁止事項を固定してから、検品で引っかかる箇所は目に見えて減った。この仕組みはAIに文体を覚えさせる方法に分けて書いた。
つまり、人間の仕事は「作業」から「仕組みづくり」に移る。部下に仕事を教えて、チェックリストを整備する管理職の仕事に近い。プログラミングの技術より、この感覚の方がずっと重要だった。
ここまでのまとめ
・2週間で200記事は本当に可能。ただし手が離せただけで、頭は離せない
・人間の仕事は3つに集約された。決める・検品する・基準を作る
・事故は実際に起きた。AIは私の経歴を捏造した
費用と時間の実際
金と時間の話も具体的に書いておく。
費用。かかったのは、AIの利用料・ドメイン代・そして私の時間だ。サーバーは無料枠で動いている。AIの料金プランは変わるものなので具体額はAnthropicとOpenAIの公式で確認してほしいが、言えるのは、外注でサイト制作を頼む金額の桁とは比べものにならないということだ。私は前職でWeb制作の見積もりを散々見てきた側なので、この差は断言できる。
時間。誤解されたくないのは、「2週間、私は楽をしていた」わけではない点だ。毎日、指示文を書き、上がってきたものを検品し、事故を仕組みに変換していた。拘束時間は普通に長い。変わったのは総量ではなく中身で、手を動かす時間が頭を使う時間に置き換わった。
そして、これは体感として書いておきたいのだが、検品はつまらない。AIが書いた20本の記事を読んで、事実の間違いを探す作業は、正直退屈だ。それでも、この退屈な工程を持っているかどうかが、公開できるサイトとゴミの山の分かれ目になる。楽しい部分だけやりたい人には、この運用は向いていない。
正直に書く。できなかったこと・誤算
いいことばかり書くとフェアではないので、誤算も並べる。
- Gitからは逃げられなかった。保存と公開の概念(コミットとプッシュ)だけは覚える必要があった。半日あれば足りるが、ゼロではない
- 設定ミスは自力で気づけない。検索エンジン向けの設定ファイルを1行ミスして、SNSでURLを貼っても画像が出ない状態がしばらく続いた。AIに調査させて直ったが、問題に気づくのは人間の仕事だ
- 収益はまだだ。200記事はスタートラインであって、ゴールではない。検索エンジンの評価には時間がかかるし、それはAIでは短縮できない
だから、「AIで作ったサイトですぐ稼げる」という話を見たら疑っていい。縮んだのは構築の時間だけだ。この前提で計画を組んだ人だけが、途中でやめずに済む。
よく聞かれる3つの質問に、先に答えておく
この話をXですると、決まって同じ質問が来る。まとめて答えておく。
「何のスキルが必要でしたか」
新しく覚えたのはGitの基本だけだ。それより効いたのは、前職までの蓄積だった。Webデザイナー時代のHTMLの読み書き、ディレクター時代の「人に作業を依頼して検品する」経験、ブログ運営で身についた読者目線。AIへの指示は、部下への依頼と同じ技術だ。具体的に、期限と完成条件を付けて、例を示す。マネジメント経験のある人は、実はかなり有利だと思う。
「1日何時間かけましたか」
日によるが、少なくない。ただし配分が独特で、指示文を書く30分と、検品する1〜2時間が中心だ。AIが作業している数時間、私は別のことをしている。子どもと風呂に入っている間に20記事できていた日もある。拘束時間ではなく、拘束の切れ目が増えたという表現が近い。
「一番大変だったのは何ですか」
事故の後始末ではなく、最初の方針決めだ。誰に向けたサイトか、何を売るか、何を書かないか。ここが決まるまでの数日が一番苦しかった。AIは方針が決まれば爆速だが、方針そのものは1文字も進めてくれない。逆に言えば、方針が決まっている人にとって、いまは史上最高の環境だ。
それでも、個人の戦い方は変わったと思う
誤算まで書いた上で、それでも私はこう考えている。
以前の個人サイト運営は、記事を書く体力が上限を決めていた。週2本書ければ上出来で、200本には2年かかった。その2年が2週間になったということは、個人が試せる回数が桁で増えたということだ。
そして、試す回数が増えると、個人の勝負どころは体力から判断に移る。何を作るか、誰に向けるか、何を売るか。ここで差がつく時代は、経験の在庫がある人に有利だと私は思う。20年働いた人の経験は、AIには書けないからだ。
私自身、どこまでが再現性のある話なのかは、まだ確信が持てていない。このサイトは1例でしかなく、収益化の結果が出るのはこれからだ。その結果も、良くても悪くもこのサイトで書いていく。
何から始めるかの全体像はAI副業は何から始めるかにまとめた。ChatGPTしか触ったことがない人はChatGPTで足りる人、Claude Codeが要る人で自分の作業と道具の対応を先に確認してほしい。
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よくある質問
AIだけでメディアは作れますか?
作れない。作業の大半は任せられるが、決める・検品する・基準を作るの3つは人間の仕事として残る。手は9割離せたが、頭は1割も離せていない。
プログラミングの知識がなくても同じことはできますか?
私はプログラムを書けないが、日本語の指示で形になった。ただしGitの超基本だけは避けて通れなかった。ゼロ知識で無傷とは言わない。
2週間で作ったメディアはすぐ稼げますか?
稼げない。縮んだのは構築の工数であって、検索の評価と読者の信用が育つ時間は縮まない。ここを混同すると判断を誤る。
発信で稼ぐ順番はLINEでも配っている
AI×発信の始め方チェックリストをLINEで無料配布している。作る力はAIで借りられる時代になった。決める力だけは、自分で持つしかない。




