もう何年も同じ単価で受けている。上げたいが、切り出して切られたら怖い。この膠着、フリーランスなら全員通る道だ。

即答する。単価交渉は、話術ではなく準備で決まる。準備は2つ。貢献の数字と、断られても困らない代替だ。この2つが揃えば、交渉は怖い賭けから事務連絡に変わる。

この記事の要点

  • 準備1|貢献を数字で示せる実績。相手の事業にとっての自分の価値だ
  • 準備2|代替案件。断られても困らない状態が、交渉力の正体になる
  • 台本は「実績+市場相場+希望額」を理由付きで。値切り待ちの含みを持たせない
  • 既存の値上げより、新規を高単価で取って入れ替える方が早い場面も多い

準備1。貢献の数字を揃える

値上げの根拠は、あなたの生活費ではなく相手にとってのあなたの価値だ。交渉の前に、この1年の貢献を数字で棚卸しする。

  • 担当範囲がどれだけ広がったか(当初の契約業務+追加で任されているもの)
  • 成果の数字(納品数、改善した指標、対応速度)
  • 置き換えコスト(あなたが抜けたら、採用と引き継ぎに何が掛かるか)

特に効くのは契約当初より業務が増えているのに単価が据え置かれている事実だ。これは値上げではなく、適正化の要求として通せる。

準備2。代替案件。これが交渉力の正体だ

交渉が怖いのは、切られたら収入が崩れるからだ。逆に言えば、この案件が消えても翌月が回る状態を作れば、交渉は怖くなくなる。そして皮肉なことに、困っていない側の交渉ほど通る。

だから単価交渉の前に、営業を先にやる。新規の見込みを1〜2件仕込んでから交渉に入る。仕事が途切れる不安との付き合い方は仕事が途切れた時の不安で書いた通りで、収入の柱の分散はメンタルにも交渉にも効く土台になる。請求書の入金前倒しや保険で資金繰りの守りを固めておくのも、強気の交渉を支える裏方だ。

*クリックすると公式サイトが開く。無料プランから登録でき、請求書買取や保険の内容を確認できる。*

登録後の流れ|① 無料プランで登録する → ② 本人確認を済ませる → ③ 請求書の買取や保険の内容を確認できる

FREENANCEで金の防具を確認する

台本。タイミングと言い方

切り出すのは契約更新や期の変わり目が自然だ。案件の途中で切り出すと、相手も予算の動かしようがない。

いつもありがとうございます。来期のご契約についてご相談です。
この1年で担当範囲が○○まで広がり、成果も○○という形で貢献できていると考えています。
市場の相場も踏まえ、来期から単価を○円(現行+○%)でお願いできないでしょうか。

ポイントは3つ。金額を明示する(「ご検討ください」だけだと値切り待ちに見える)。理由を実績に置く(生活費や物価を主語にしない)。上げ幅は1〜2割の範囲から(倍増の要求は関係ごと壊す)。断られたら、「では現行のまま、業務範囲をここまでに整理させてください」と範囲の適正化に切り替える手もある。

そして最後に本音を書く。既存客の単価を上げるより、新規を高い単価で取る方が早いことは多い。長い付き合いの単価には重力があるからだ。新規を高単価で取り、比率を入れ替えていく。4年やってきた実感として、単価は交渉で上げるより、取引の入れ替えで上がっていく方が主流なんよ。手残りを守る側の話(経費と開業届の実利)も単価と同じくらい響く。収支の全体はフリーランス4年目の収支に書いた。

よくある質問

値上げを切り出して契約を切られることはありますか?

ゼロではない。だからこそ代替案件の準備が先で、準備なしの交渉は賭けになる。ただし実績のある相手に1〜2割の適正化を伝えて即切りされるケースは多くない。切られたなら、その単価でしか見ていなかった相手だったということでもある。

単価の相場はどう調べればいいですか?

同業のエージェントやプラットフォームの案件単価を眺めるのが早い。自分のスキルセットの案件がいくらで募集されているかが、交渉で使える客観の数字になる。

単価交渉の台本をLINEで無料配布中

交渉テンプレと実績の棚卸しシートを、公式LINEで無料配布している。単価はお願いで上がらない。準備で上がる。

LINEで無料の資料を受け取る