「副業20万以下なら申告不要」。この言葉を信じて、何もしていない。それ、半分だけ正しくて、半分間違っている。

即答する。20万ルールは所得税の話だ。住民税には20万以下の免除がない。副業所得が1万円でも、住民税の申告は必要になる。ここを正確に知らないと、静かに申告漏れが積み上がる。

この記事の要点

  • 20万円以下で不要になるのは、所得税の確定申告だけだ
  • 住民税は金額に関わらず申告が必要。ここが抜け落ちて広まっている
  • 手続きは市区町村への住民税申告書。確定申告をすれば個別申告は不要だ
  • 20万以下でも確定申告をした方が得な場合(源泉徴収の還付)がある

20万ルールの正確な範囲。線を引き直す

まず制度を正確に描き直す。年末調整を受けている給与所得者は、副業の所得(収入から経費を引いた額)が年20万円以下なら、所得税の確定申告をしなくていい。これが20万ルールの全文だ。

問題は、この特例が所得税だけのものだということ。住民税は別の税金で、別の役所(市区町村)が扱い、少額の免除の仕組みがない。だから20万以下で確定申告をしない場合でも、住民税の申告義務は残る。「申告不要」という言葉の主語が省略されて広まった結果、住民税の側が丸ごと抜け落ちているのが実態なんよ。

手続き。2つの道のどちらかを選ぶ

やることはシンプルで、道は2つある。

道1、住民税の申告をする。市区町村の税務担当窓口かサイトで、住民税の申告書を入手して提出する。副業の収入と経費を記入するだけで、確定申告より簡単だ。時期は所得税と同じ2〜3月が目安になる。

道2、20万以下でも確定申告をする。確定申告をすると、その情報が税務署から自治体に連携され、住民税の個別申告は不要になる。そして実は、こちらが得になる場合がある。原稿料や業務委託報酬から源泉徴収(10.21%)が引かれている人は、確定申告をすると払いすぎた所得税が還付されることが多い。20万以下・源泉徴収ありなら、申告した方が金が戻る側なんだわ。

なお、住民税の申告書には徴収方法の選択欄があり、普通徴収(自分で納付)を選ぶことが、副業が会社に伝わる経路を絞る基本の一手になる。この仕組みの全体は副業が会社にバレる経路と防ぎ方で書いた通りだ。

放置するとどうなるか。脅さずに正確に

住民税の申告漏れは、すぐに督促が来る類のものではない。だが、支払調書やプラットフォームの情報から後で把握されれば、本来の税額に加えて延滞金などが乗る可能性がある。金額が小さいうちは実害も小さいが、副業が育つほど、過去の未申告は重くなっていく。

副業を長く育てる気があるなら、1年目から申告の習慣を作っておくのが一番安い保険だ。すでに会社から呼び出しが来ている段階の人は副業がバレて呼び出された時の対応へ。副業の始め方の全体は会社員の副業は何から始めるべきかにまとめてある。

よくある質問

20万円は収入ですか?所得ですか?

所得(収入−経費)だ。売上が25万でも経費が6万あれば所得19万で、所得税の確定申告は不要の側に入る。ただしその場合も住民税の申告は必要になる。

フリマやポイ活も申告が要りますか?

生活用品の売却は非課税が原則で対象外だ。転売目的の売買や継続的な収入は課税対象になりうる。判断に迷う場合は、市区町村か税務署に匿名で聞くのが確実だ。

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