休職してしばらく経ち、少し動けるようになってきた。このまま復職せず転職したい。でも、休職中に転職活動を始めていいのか。いつからならいいのか。
時期を決める基準は1つしかない。回復の段階だ。カレンダーでも、会社の目でもない。段階ごとに、やっていいことを仕分けする。
先に一文で。休職中の転職活動は一律禁止ではないが、療養が本分である以上、時期は主治医の了解を起点に決め、準備→情報収集→応募の順で段階的に広げるのが安全だ。
この記事の要点
- 判断の起点は主治医。活動していい状態かをまず確認する
- 休職中でも、棚卸しと条件整理の準備は進めやすい
- 応募・面接の本格化は、生活リズムの安定と了解が出てから
- 焦る理由の多くはお金。手当の確認が焦りを消す
なぜ主治医が起点なのか
休職中の転職活動を巡る意見はネットに山ほどあるが、あなたの回復段階を知っているのは主治医だけだ。
- 療養の専念|休職は治すための期間で、就業規則との関係でも、療養と矛盾する行動は説明しにくい
- 再発リスク|選考は健康な人でも消耗する。回復途中で浴びると、戻した体調を崩す
- 入社日の危険|活動が早すぎると、回復しきる前に入社日が確定してしまう
だから最初の一歩は求人サイトでなく、診察室での一言になる。「転職も考えたい。活動を始めていい状態でしょうか」。ここで得た判断が、以後の全ての時期の根拠になる。
段階別。やっていいことの仕分け
段階1、療養が最優先の時期
活動はまだだ。やるとすれば、思い浮かんだことをメモに残す程度でいい。「辞めたい理由」「次に嫌なこと」を書き溜めておくと、後の条件整理の材料になる。
段階2、生活リズムが戻ってきた時期
準備を始めていい頃合いだ。
- 経歴の棚卸し|やってきた業務・数字・得意を書き出す。1日15分でいい
- 条件の整理|休職の原因を分解して、次の会社で繰り返さない条件(残業・人間関係の型・業務量)に変換する
- 情報収集|求人を眺めて、市場の相場観をつかむ。応募はまだしない
段階3、主治医の了解が出た時期
応募・面接・エージェント面談を解禁する。エージェントに休職を開示するかの判断はエージェントに休職を伝えるべきか、企業への伝え方の線引きは休職を転職先に伝えるべきかで書いた。
この仕分けの利点は、焦らないのに出遅れないことだ。段階2の準備が済んでいれば、了解が出た日から書類は出せる。
焦りの正体はお金。先に確認して消す
「早く動かないと」の焦りの多くは、収入が途絶える恐怖から来ている。だから活動を早めるのでなく、お金の事実確認で焦りを消す。
- 傷病手当金|受給中なら支給期間の残りを確認する。条件を満たせば退職後も継続できる場合がある(傷病手当金の退職後の条件)
- 休職期間の満了日|就業規則で確認する。満了までの残り時間が、使える時間だ
- 貯金と固定費|療養を続けられる月数を数字で出す
数字が出ると、「意外ともつ」が分かることが多い。もつと分かれば、段階を飛ばす理由が消える。
復職と迷っている場合
転職一択に固めず、復職も選択肢に残して段階2まで進めるのは全く矛盾しない。棚卸しと条件整理は、復職して働き方を変える場合にも同じだけ使える。復職への恐怖が判断を曇らせていると感じたら、休職からの復職が怖い時を先に読んでほしい。復職を挟むか直行するかの損得は休職明けにすぐ転職はありかが担当だ。
よくある誤解
「休職中の転職活動がバレたら、懲戒になる」。療養と矛盾する派手な活動(休職中の他社就労など)は問題になり得るが、求人を見る・棚卸しをする・面談を受けるといった行動が直ちに懲戒事由になるとは考えにくい。ただし説明しにくい行動ではあるので、現職に対しては静かに、が作法になる。
「休職中に応募すると、休職がバレて全部落ちる」。応募書類に休職欄はなく、書類段階で休職が伝わる仕組みはない。選考が進んだ時に聞かれる可能性への準備だけしておけばいい。心配の構図は休職はバレるのかで分解した。
よくある質問
休職の事実を面接で聞かれたら、休職中だと正直に言うべきですか?
聞かれたら嘘をつかない、が原則だ。現在休職中である事実も、聞かれれば同じになる。その場合は回復状況と再発防止をセットで語る。入社日を回復優先で相談できる会社は、入社後も体調に配慮する会社である可能性が高い。
休職期間の満了が近く、時間がありません
満了で自然退職になる前に、退職後の手当(傷病手当金の継続・失業保険の受給期間延長)の手続きを確認するのが先だ。お金の橋が架かれば、満了後に療養を続けてから活動する道が残る。時間切れで妥協入社する道より、だいたい結果がいい。
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休職中の段階別チェックリスト(準備・確認・解禁の仕分け表)を公式LINEで無料配布している。時期はカレンダーじゃなく回復が決める。主治医への一言から始めよう。


