内定は出た。だが、面接は会議室だけで、実際に働く場所を見ていない。どんな人と、どんな机で働くのか。入社してから「思っていたのと違う」となるのが怖い。見せてもらえるのか。頼んで失礼ではないか。

先に言う。内定後の職場見学は、頼めば通ることが多い。見るのは、働いている人の顔と机の上と、帰る時間。聞くのは、入社後の最初の3か月。頼めるか、頼み方、服装、見る所、聞くこと、聞かないこと、見学後の決め方、見学ができない会社を書く。

先に一文で。内定後の職場見学は承諾前に頼めば多くの会社が応じるので、オファー面談と同じ日に面接と同じジャケットで行き、働く人の表情・机の上・掲示物・席にいる人数・トイレと休憩室・案内する人と社員の空気の6つを見て、配属先と最初の3か月の仕事と教える人と評価の時期を聞き、求人票と面接の話とのずれが大きければ辞退を選ぶのが正解だ。

この記事の要点

  • 承諾前に頼む。断る会社は少ない
  • 服装は面接と同じジャケット
  • 見るのは人の表情・机・掲示物・人数・水回り・空気
  • 聞くのは最初の3か月

頼めるか

頼める。内定を出した会社は、あなたに入ってほしい。入社後に「違った」と辞められるより、入社前に見せてミスマッチを減らす方が、会社にとっても得だ。断る会社は少ない。

断られた時は、理由を聞く。セキュリティ(客の情報を扱うフロア)、繁忙期、リモート中心で人がいない、なら納得できる。理由なく断る、または「入社してから見てもらえば」と流す会社は、見せられない事情がある可能性を考える。

頼み方

オファー面談(条件面談)の依頼と一緒に頼むと、企業側の手間が1回で済む。

内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。前向きに検討しております。
入社後の働く場所と、配属予定の部署の様子を拝見することは可能でしょうか。条件面談と同じ日にまとめていただけますと幸いです。
可能であれば、配属先の上司の方と短時間お話しできる機会もいただけますと、ありがたく思います。

「前向きに検討している」を先に。見学が承諾の条件のように読まれないようにする。オファー面談で聞くことはオファー面談で聞くことリストに書いた。

服装

面接と同じジャケット。内定が出ていても、まだ社員ではなく、会う相手は入社後の上司と同僚だ。服装自由の会社でも、初回はジャケットを持って行き、周りに合わせて脱ぐ。見学は歩くので、靴は歩ける物に。オファー面談の服装の線はオファー面談の服装に書いた。

見る所

見る所何が分かるか
働いている人の表情と話し声疲れ方、話しやすさ。無言のフロアか、声が飛ぶフロアか
机の上の物の量書類と付箋が山なら、仕事の量か整理の文化。極端にきれいなら、席が固定でない可能性
掲示物目標の数字の貼り出し、注意書きの多さ。多いほど管理が細かい
見学の時刻に席にいる人数18時以降に見られるなら、残っている人の数で残業の実態
トイレと休憩室清潔さは、会社が働く人にかける手間
案内する人と社員のやりとり上司が声をかけた時の社員の反応。目を合わせるか、体が固まるか

求人票と面接で聞いた話と、見た物がずれていないかを見る。「残業は月10時間」と聞いて、18時に全員が席にいるなら、ずれている。

聞くこと

配属先の上司と話せるなら、聞くのはこの4つだ。

  1. 配属先と、最初の3か月の仕事の中身
  2. 教える人は誰か。同じ部署の何年目の人か
  3. 最初の評価の時期と、何で評価されるか
  4. 部署の人数と、直近1年で入った人と辞めた人の数

4つ目は答えにくい質問だが、答え方で会社が分かる。数字で答える会社は、隠していない。

聞かない方がいいこと

  • 給与と休日の細かい条件。それはオファー面談で人事に聞く。配属先の上司に聞くと、上司が答えられず気まずくなる
  • 他社と比べている話。見学の場で言う必要はない
  • 前の人が辞めた理由の詮索。「直近で辞めた人の数」までで止める

見学の後に決める

見た結果判断
求人票・面接の話と合っていた承諾していい
小さいずれ(残業が少し多そう・雰囲気が静か)許容できるかを、自分の優先順位で決める
大きいずれ(残業の実態・人の表情・上司の空気)辞退を選んでいい。見学したから辞退しにくい、と考える必要はない

見学で分かったことをもとに辞退するのは、正当な理由だ。辞退の連絡には、見学の内容を理由として書かなくていい。「検討の結果」で足りる。見学の後で返事の期限が近い時は内定の返事を待ってもらう方法に、複数と比べる時は複数の内定で迷う時の決め方に書いた。

見学ができない会社

リモート中心で、オフィスに人がいない会社では、見学の意味が薄い。代わりに頼めることは、配属先の上司や同僚とのオンライン面談(30分)、社内のチャットの空気を聞くこと、1日の仕事の流れを聞くこと。「入社後に一緒に働く方と、30分お話しする機会をいただけますか」と頼む。

よくある質問

見学を頼んだら、内定の評価が下がらないか

下がらない。入社前に確かめる人は、入社後に辞めにくい人と見られる。企業側も見学を歓迎することが多い。

見学に同席する人事の前で、社員に直接質問していいか

いい。ただし、答えにくい質問(辞めた人の数・残業の実態)は上司に聞き、案内される社員には仕事の中身と1日の流れを聞く。

見学の後にお礼のメールは要るか

短く1通。「本日はお時間をいただきありがとうございました。入社後の仕事の様子が分かり、判断の参考になりました。◯日までにお返事いたします」。

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