退職代行のサイトを何度も開いては、閉じている。使いたい。でも、恥ずかしい。自分の退職すら自分で言えないなんて、社会人失格じゃないのか。
その引っかかりを、今日は分解する。恥ずかしさの正体が分かると、たいてい、恥ずかしさは判断基準から降りていく。
先に一文で。退職代行への恥ずかしさは「誰に対してか」を仕分けするとほぼ自分への引っかかりだけが残り、言い出せない状態は甘えでなく消耗のサインなので、恥より回復を優先する判断が正しい。
この記事の要点
- 恥ずかしさを「誰に対して」で仕分けすると、大半が消える
- 利用者には真面目な人が多い。バックレできない誠実さの裏返しだ
- 言い出せないのは意思の弱さでなく、削られた結果になる
- 恥は一晩で薄れる。消耗は、環境を出ない限り毎日続く
仕分け。誰に対して恥ずかしいのか
恥ずかしさは、相手がいて成立する感情だ。だから相手ごとに検証する。
会社の上司・同僚に対して。辞めた後、基本的にもう会わない人たちだ。仮に「代行を使って辞めたやつ」と一時話題になっても、職場の話題の寿命は短い。数週間後には別の話をしている。あなたの人生の決定権を、もう会わない人の数週間の話題に渡す必要はない。
家族や友人に対して。言わなければ伝わらない。言った場合も、あなたを大事に思う人ほど、恥じるより「そこまで追い詰められていたのか」と心配する側に回る。軽蔑してくる相手がいたら、その人があなたの消耗を見ていなかっただけだ。
自分自身に対して。ここが本丸だ。「自分のことを自分で言えなかった」という感覚。これだけは仕分けでは消えないので、次の節で正面から扱う。
言い出せないのは、甘えでなく消耗だ
退職を自分の口で言うには、気力が要る。上司の反応を受け止め、引き止めに答え、引き継ぎを交渉する。これは健康な状態でもかなり重い仕事だ。
そして、退職代行を検討するほどの職場は、たいていあなたをすでに削っている。怒鳴られ続けた、無視され続けた、断れない量の仕事を積まれ続けた。その状態で「自分で言えないのは甘え」と自分を裁くのは、骨折した人に松葉杖は甘えだと言うのと同じ構図になる。
動けないから道具を使う。道具を使って移動した人を、誰も卑怯とは呼ばない。
実態。真面目な人ほど使っている
代行業者が繰り返し発信している利用者像は、意外なほど一致している。責任感が強く、周囲への迷惑を気にして辞められなくなった人だ。
考えてみれば当然で、無責任な人は退職代行を使わない。悩まず、ある日突然来なくなる(バックレ)。バックレという最悪手を選べない誠実さがある人が、正規の手続きを第三者に託す。
しかも退職代行は、法に沿った退職の意思表示・貸与品の返却・書類の受け取りまで、手続きとして筋を通す仕組みだ。無断で消えるのと比べれば、会社にとってもずっとまともな辞められ方になる。使うこと自体が、最後まで筋を通そうとした証という面が実際にある。
判断基準を入れ替える。恥と消耗の時間の差
最後に、判断の物差しを1つ渡しておく。
恥ずかしさは、一過性だ。使った直後は引っかかっても、新しい生活が始まれば、思い出す頻度は急速に減る。1年後には「あの時の判断があって今がある」に変わっている人が多い。
消耗は、継続性だ。言い出せないまま今の職場に居続ける限り、毎朝、毎晩、削られ続ける。心身のサイン(眠れない・起き上がれない・食欲がない)が出ているなら、削られた先にあるのは休職や療養で、その回復には恥ずかしさの何倍もの時間がかかる。
一晩の恥と、毎日の消耗。天秤にかける2つの重さが、そもそも釣り合っていない。
自力で言い出す道をまだ探りたい人は、退職を言い出せない時の対処を先に読んでほしい。それでも動けないなら、道具を使う段階だ。
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利用の流れ|① 公式サイトから無料相談する(LINE可) → ② 説明を聞いて、依頼するか決める → ③ 依頼後は出社せず、代行が会社への連絡を行う
よくある誤解
「退職代行を使ったら、社会人として終わりだ」。退職代行の利用は年々一般化していて、若手に限らず30代40代の利用も普通になっている。使った事実が公的な記録に残るわけでもなく、次の職場に通知される仕組みもない。終わるどころか、多くの人にとっては消耗の連鎖を断ち切る始まりの手続きになっている。
「お世話になった人もいるのに、不義理だ」。お世話になった個人への感謝と、会社への退職手続きは分けていい。辞めた後に、世話になった人へ個人的に連絡して感謝を伝えることは普通にできる。手続きの経路と、人への義理は、別のレーンを走れる。
よくある質問
同期や仲のいい先輩に、どう思われるか気になります
本当に仲のいい人なら、辞め方でなく、あなたが追い詰められていたことの方を気にする。辞めた後に自分の言葉で事情を話せば、関係は続く。辞め方で切れる関係は、辞め方以外でもいずれ切れていた関係だ。
親に知られたくありません
退職代行の利用を家族に知らせる仕組みはなく、自分から言わない限り伝わらない。転職先が決まってから「転職した」とだけ報告する形でも、何の問題もない。
退職の資料をLINEで無料配布中
退職代行を使うか迷った時の判断チェックリスト(消耗サインの確認式)を公式LINEで無料配布している。恥は一晩、消耗は毎日だ。物差しを間違えないでほしい。


