転職回数が多い。だから応募のたびに、許してもらえるかを心配する。この戦い方、そろそろやめないか。

発想を変える。回数を許してもらうのではなく、回数を資産として読む会社を選ぶ。そういう会社は実在して、サインは外から見える。

先に一文で。転職回数を気にしない会社は中途比率の高い組織に集中しており、求人票の書き方・面接での扱われ方・スカウトの実測で見分けられる。

この記事の要点

  • 回数に寛容な会社の共通点は、中途入社の比率が高いことだ
  • 求人票は、応募条件の制限と歓迎条件の書き方でサインが出る
  • 面接での回数の扱われ方が、入社後の文化の予告になる
  • 一番の実測は、経歴を公開してどこから声が掛かるかを見ることだ

大前提。回数の受け取り方は会社で正反対

同じ転職4回でも、読み方は会社によって割れる。

  • 回数=リスクと読む会社|新卒一括採用が中心で、長期定着を前提に育てる文化。伝統的大企業・金融・インフラに多い
  • 回数=経験の幅と読む会社|中途が組織の当たり前で、即戦力の中身だけを見る文化。IT・Web・外資・ベンチャーに多い

どちらが良い悪いではなく、文化の違いだ。ただ、回数の多いあなたが快適に働けるのは後者で、選考が通りやすいのも後者になる。だから探すべきは「許してくれる会社」でなく「そもそも問題にしない会社」だ。

求人票に出るサイン。3箇所を見る

サイン1、応募条件に定着系の縛りがない。「転職回数◯回まで」と明記する求人は今は少ないが、「1社での長期就業経験を歓迎」のような書き方は定着重視の予告だ。逆に条件がスキル・経験の中身だけで書かれていれば、読まれるのも中身になる。

サイン2、歓迎条件が経験の幅を評価する書き方。「複数業界での経験」「環境変化への適応力」「立ち上げ経験」。こういう語彙が並ぶ求人は、転職を重ねた人の強みをそのまま評価する作りだ。

サイン3、中途比率・中途活躍への言及。採用ページで「社員の◯割が中途入社」と書く会社は、複数回転職者の受け入れが日常になっている。書いていない場合も、面接で「中途の方はどのくらいいますか」と聞けば一発で分かる。

面接に出るサイン。回数の扱われ方を観察する

面接は、あなたが見られる場であると同時に、会社の文化を観察する場でもある。回数への触れ方に文化が出る。

  • 「転職が多いですね、それぞれ何を得ましたか」と中身を聞く面接官→回数を材料として扱う文化。好サイン
  • 「今度は長く働けますか」を繰り返す面接官→定着への不安が主語。入社後も同じ目で見られる可能性が高い
  • 回数に一切触れない→中途が多すぎて話題にもならない会社か、書類の物語が効いているか。どちらでも悪くない

回数質問への答え方そのもの(認める→軸→積み上げ→今回の4段)は転職回数4回は多いかで書いた。

一番の実測。経歴を公開して、どこから声が掛かるか

求人票の読解より確実な方法がある。スカウト型サービスに経歴を置いて、回数込みの経歴を見た上で声を掛けてくる会社を観察することだ。

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登録後の流れ|① 転職回数込みで経歴を正直に入力する → ② スカウトを待つ → ③ 声を掛けてきた会社=回数を問題にしていない会社、として観察する

マイナビスカウティングに登録して実測する

回数を見てなお声を掛けてくる会社は、定義上、あなたの回数を採用の障害と考えていない。応募して祈るより、向こうから来る会社で母集団を作る方が、回数の多い人には合理的だ。

市場価値そのものを数字で先に見たいなら、診断型で現在地を測る手もある。

ミイダスで市場価値を測る

業界・職種の当たりをつける

実測と並行して、確率の高い土俵の目星も書いておく。

  • 業界|IT・Web、外資系、ベンチャー・スタートアップ、人材、広告・クリエイティブ
  • 職種|エンジニア、デザイナー、営業(実績が数字で出る職種)、専門職全般
  • フェーズ|拡大期の会社。人が足りない組織は、経歴の綺麗さより即戦力を優先する

逆に、回数を重く見る土俵にどうしても行きたい場合は、回数の説明力で正面突破するしかない。その場合の書類の組み方は転職4回の職務経歴書が担当だ。

よくある誤解

「回数を気にしない会社=誰でも入れるブラックだ」。混同しやすいが別物だ。見分けは「回数を気にしない」かつ「スキルの中身は厳しく見る」か。中身の質問が具体的で深い会社は、単に評価軸が回数でないだけの健全な会社になる。中身も回数も見ない会社だけを警戒すればいい。

「寛容な会社に行くのは、逃げの選択だ」。文化の合う土俵を選ぶのは、逃げでなく配置の最適化だ。回数を毎回説明して消耗する環境より、経験の幅が普通に評価される環境の方が、入社後のパフォーマンスも出る。

よくある質問

応募前に中途比率を調べる方法はありますか?

採用ページ・口コミサイト・面接での質問の3経路がある。口コミで在籍者の入社経路を眺めると、中途が多いかはだいたい掴める。最後は面接で直接聞けばよく、この質問自体は失礼にならない。

回数に寛容な会社は、辞める人も多いのでは?

流動性が高い組織が多いのは事実だ。ただそれは、合わなければ動くのが双方にとって普通という文化でもある。定着を美徳とする会社で回数を数えられ続けるのと、どちらが自分に合うかで選べばいい。

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