友達に逆求人サイトを勧められたが、正直気持ち悪い。自分の情報を晒して、知らない会社から連絡が来るのを待つ。何かが引っかかって登録できない。

その感覚を、おかしいとは言わない。仕組みが見えないものへの警戒は、まともな感覚だ。だから、気持ち悪さの正体を3つに分解して、どこが杞憂で、どこが正当な警戒かを仕分ける。読み終わる頃には、使うかどうかを感覚でなく判断で決められるようになっているはずだ。

この記事の要点

  • 抵抗感の正体は、情報公開の不安・知らない企業への警戒・商品化の感覚の3つだ
  • 公開されるのは書いたプロフィールだけ。連絡先や住所は渡らない
  • 特定企業からの非公開設定ができる。バイト先や親の会社も隠せる
  • 残る正当な警戒は設定の確認で潰す。感覚の問題は仕組みの理解で消える

正体1。「個人情報を晒す」という不安

一番大きい引っかかりがこれだ。答えから言うと、企業側に見えるのは、あなたが書いたプロフィールの範囲だけになる。

  • 氏名・大学・自己PR・ガクチカなど、あなたが入力した内容が公開の対象だ
  • 住所・電話番号・メールアドレスは、企業に直接渡らない。連絡はサービス内のメッセージで来る
  • 特定の企業に自分を非公開にするブロック設定がある。アルバイト先、親や知人の会社、見られたくない企業を指定できる

つまり、公開の範囲とタイミングの主導権はあなた側にある。SNSに実名で何かを書くより、よほど制御された公開だ。会社に知られる系の不安の考え方はSNSの身バレ対策で書いた話と同じで、公開が怖いのではなく、制御できない公開が怖いが正体になる。逆求人は制御できる側だ。

正体2。「知らない企業から連絡が来る」違和感

2つ目は、知らない会社からの接触そのものへの警戒だ。ここは仕組みを知ると景色が変わる。

オファーを送っているのは、機械でも怪しい業者でもなく、企業の採用担当者だ。彼らは検索条件で学生を絞り、プロフィールを読んで、会いたい学生に連絡している。やっていることは、あなたが企業を検索してエントリーするのと同じ行為の、向きが逆なだけになる。

知らない会社ばかりなことにも理由がある。知名度で学生を集められる大手は、探しに行く採用を必要としていない。探しに来るのは、知られていないが採用に本気の企業だ。この構図はOfferBoxの評判で詳しく書いた。知らない=怪しいではなく、知らない=あなたの消費生活と接点がなかっただけ、というのが実態に近い。

もちろん、届いたオファーを受ける義務はない。断る自由と無視する自由が最初からある接触は、勧誘とは呼ばない。

正体3。「商品にされている」感覚

3つ目が一番深い。自分が棚に並べられて、値踏みされる感覚。これが嫌だという人は多い。

正直に言う。値踏みは、就活のどの経路でも起きている。エントリーシートを出せば読まれて選別され、面接に行けば評価される。逆求人が特殊なのではなく、選別が可視化されただけだ。むしろ、ナビ経由の就活では祈りのメール1通で終わる不可視の選別が、逆求人では「どの業界から声がかかるか」という市場からの情報として返ってくる。

見方を1つ変えてほしい。棚に並んでいるのはあなたの人格ではなく、あなたが書いたプロフィールという作品だ。オファーが少なければ作品を直せばいいし、意図と違う業界から来るなら書き方を寄せ直せばいい。人格の値踏みだと思うと消耗するが、作品への市場の反応だと思えば、これほど安全な実験場もない。

それでも残る、正当な警戒への答え

感覚の問題と別に、確認しておくべき実務が3つある。これは気持ち悪さでなく、リテラシーの話だ。

  1. 公開範囲とブロック設定を、登録直後に確認する。見られたくない企業を先に指定してから、プロフィールを書き始める
  2. 写真と記述に、住所が特定できる情報を入れない。最寄り駅名やバイト先の店舗名など、細かすぎる固有名詞は避ける
  3. サービスの外に誘導する連絡は疑う。選考の連絡は原則サービス内で完結する。個人のSNSや外部アプリへ早々に誘導する相手は、企業の看板があっても警戒していい

この3つを押さえれば、逆求人サイトのリスクは、就活の他の経路と変わらない水準になる。

*クリックすると公式サイトが開く。登録後、まずブロック設定と公開範囲を確認してからプロフィールを書けばいい。*

登録後の流れ|① 基本情報を登録する(数分) → ② 非公開にしたい企業をブロック設定する → ③ プロフィールを書いてオファーを待つ

OfferBoxを設定から確認してみる

使わない判断も、判断としてあり

ここまで読んでもまだ抵抗があるなら、無理に使う必要はない。就活の道具は逆求人だけではなく、ナビ・直接応募・エージェントで組む形も普通に成立する(全体の組み方は逆求人型とエージェント型の使い分けで書いた)。

ただ、1つだけ確認してほしい。やらない理由が「仕組みが分からなくて怖い」のままなら、それは判断ではなく回避だ。この記事で仕組みは開示した。その上で「自分には合わない」と決めるなら、それは立派な判断で、私はそれを尊重する。感覚で避けるのと、理解して選ばないのとでは、就活全体での動き方の質が変わってくるんよ。

よくある質問

登録したことが大学の友人にバレますか?

学生同士がお互いのプロフィールを閲覧する仕組みではない。見えるのは利用企業の採用担当側だ。友人経由でバレる経路は基本的にない。

オファーを無視し続けたらペナルティはありますか?

ない。返信は任意で、興味のあるものだけ返せばいい。通知が多いと感じたら、通知設定を絞るか、就活の区切りで受信を止めれば済む。

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