教育訓練給付金、前に1回使った。また使いたいけど、そもそも何回まで使える制度なのか。2回で打ち止め?回数券のような上限がある?
即答する。回数の上限はない。何回でも使える。あるのは間隔のルールだけだ。
先に一文で。教育訓練給付金に生涯の回数上限はなく、前回の受講開始日から3年以上の間隔と被保険者期間の要件を満たせば繰り返し使え、可否はハローワークの支給要件照会で事前に確定できる。
この記事の要点
- 生涯の回数上限なし。3〜4年に1回のペースで繰り返し使える
- 間隔は前回の「受講開始日」起算で3年以上。受給日起算ではない
- 名前の似た「教育訓練支援給付金」は原則1回きり。混同注意だ
- 使えるかは記憶で計算せず、支給要件照会で確定させる
回数のルール。上限なし、間隔あり
制度の作りはこうなっている。
- 回数上限|なし。条件を満たすたびに利用できる
- 間隔|2回目以降は、前回の受講開始日から今回の受講開始日まで3年以上
- 被保険者期間|2回目以降は、前回の受講開始日以降の雇用保険加入期間が通算3年以上必要
つまり、働きながら3〜4年ごとにスキルを更新していく使い方が、制度の想定した形だ。20代で簿記、30代でWeb系、40代で専門実践の資格、のような複数回利用は普通に可能になる。
一番多い読み違い。起算日は「受講開始日」
回数の質問の裏には、たいてい起算日の混乱がある。3年の起算は、
- ✕ 前回の給付金を受け取った日
- ✕ 前回の講座が終わった日
- ◯ 前回の講座の受講開始日
だ。ここを受給日で数えると数ヶ月ずれて、「3年経ったつもりが要件未達だった」が起きる。2回目特有の落とし穴は2回目の記事で詳しく書いた。専門実践と一般の使い分けはどっちを選ぶかの記事が担当だ。
種類ごとの整理。3種類とも繰り返し使える
教育訓練給付金には3つの級がある。どれも回数上限なしの原則は同じだ。
| 種類 | 給付率の目安 | 対象の例 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 受講費の20% | 簿記・TOEIC・MOS等 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費の40%〜 | 税理士科目・宅建等の一部 |
| 専門実践教育訓練 | 受講費の50%〜(追加給付あり) | 看護・IT・MBA等の長期講座 |
級をまたいだ利用(前回は一般、今回は専門実践)もでき、その場合も間隔と被保険者期間のルールは同じ枠組みで判定される。
混同注意。「支援給付金」は原則1回きり
名前の似た教育訓練支援給付金(専門実践の受講中、失業状態の生活費を支える給付)は、扱いが別で原則一生に1回とされる。「教育訓練給付金は何回でも」の話を支援給付金にまで広げると誤解になる。2つは別の制度として覚えておく。
確定のさせ方。支給要件照会という公式ルート
自分が今使えるかを、記憶と計算で判断しない。ハローワークの支給要件照会を使えば、雇用保険の記録に基づいて公式の回答が無料でもらえる。
- ハローワークで照会票を提出(郵送・電子申請に対応する場合もある)
- 回答書で、対象かどうかと理由が分かる
- 対象なら講座の申し込みへ。専門実践はキャリアコンサルティング等の事前手続きも必要なので、受講開始の1ヶ月以上前に動く
講座に申し込んでから要件未達が判明する順番だけは避ける。照会が先、申し込みが後だ。
よくある誤解
「一度使ったら、転職やブランクでリセットされる」。転職しても雇用保険の加入期間は通算される。ブランク(離職期間)は原則1年以内なら通算が保たれ、出産・育児等の事情があれば延長の仕組みもある。使った事実で権利が消えるのでなく、間隔と加入期間の算数だけが問われる。
「アルバイトだと対象外だ」。雇用保険に加入しているかが分かれ目で、週20時間以上働く雇用保険加入のアルバイトなら、期間は普通に積み上がる。詳細はアルバイトと給付金の記事で書いた。
よくある質問
3年待たずに学びたい講座が出てきました
給付金なしで自費受講する自由はいつでもある。金額と学ぶ時期の価値を天秤にかけ、数ヶ月待てば要件を満たすなら待つ、市場の旬を逃すなら自費で行く、という判断になる。給付金は道具であって、学びの許可証ではない。
会社の経費で受けた研修も回数に数えられますか?
数えられない。カウントされるのは、あなたが教育訓練給付金の支給を受けた講座だけだ。会社負担の研修歴は制度上の利用歴に影響しない。
学び直しの資料をLINEで無料配布中
給付金の利用計画シート(間隔の計算式・照会の手順つき)を公式LINEで無料配布している。回数は無制限だ。3年ごとの節目に、国の制度で学び続けよう。


