給付金で学び直そうと調べたら、「一般」と「専門実践」の2つが出てきた。給付率が20%と80%。差がありすぎて、逆に何の罠があるのか分からない。

罠ではなく、重さの違いだ。先に答えを言う。職種を変える転職のためなら専門実践、いまの職種に資格を足すなら一般。この一文でほぼ決まる。理由を比較表から書く。

この記事の要点

  • 一般は20%(上限10万円)・手続き軽い・講座も軽い
  • 専門実践は最大80%・事前手続き必須・講座は6ヶ月以上が中心
  • 職種転換なら専門実践、現職強化なら一般が性格に合う
  • 迷ったら、週10時間×半年を出せるかという時間の現実で決める

比較表。数字で並べる

項目一般教育訓練専門実践教育訓練
給付率受講費の20%50%+条件達成で追加(最大80%相当)
上限10万円年間ベースで数十万円規模
支給タイミング修了後に1回6ヶ月ごと+修了・就職で追加
事前手続き不要(申請は修了後)受講開始の原則1ヶ月前までに必須
キャリアコンサルティング不要必須
講座の例簿記・TOEIC・医療事務など看護等の専門資格・IT・大学院など
期間の目安数週間〜数ヶ月6ヶ月〜3年
被保険者期間(初回)1年以上2年以上

表で見えるのは、専門実践は「キャリアを作り直す装置」、一般は「キャリアに部品を足す装置」という性格の違いだ。80%という数字だけ見て専門実践に飛びつくと、講座の重さで潰れる。20%の手軽さだけで一般を選ぶと、職種転換には足りない。

この2つの間に特定一般教育訓練(40%)という中間類型もあるが、まず両端の性格を掴んでから考えれば足りる。制度全体の整理は教育訓練給付金の完全ガイドで書いた。

専門実践を選ぶべき人

  • 未経験の職種へ移りたい人。IT、医療・福祉系の資格職など、技能の土台から作る転職には、6ヶ月以上の講座の重さがそのまま必要になる
  • 費用の大きい講座を考えている人。数十万円の講座なら、給付率の差が10万円単位の差になる。80%の詳しい条件は給付率80%の条件が担当だ
  • 離職して学びに専念できる人。条件を満たせば教育訓練支援給付金(生活支援の上乗せ)の対象になる場合もあり、離職者に一番厚い

注意は1つで、受講開始の原則1ヶ月前までに、ハローワークでの受給資格確認とキャリアコンサルティングが必須なことだ。ここを飛ばして受講を始めると、後から救済できない(申請忘れとの違いで書いた)。専門実践を選んだ瞬間、最初の締切は講座の開始日でなく、その1ヶ月前になる。

一般を選ぶべき人

  • 現職の延長で資格を足す人。簿記、TOEIC、事務系資格など、数ヶ月で取れる部品を足す用途に合う
  • 学び直しの肩慣らしをしたい人。いきなり半年講座に賭けず、小さい講座で学ぶ習慣を確かめる使い方は堅実だ
  • 仕事が忙しく、時間が読めない人。修了できなければ給付はゼロになる(途中退校の扱いで書いた通りだ)。修了確度で選ぶのは正しい判断になる

一般は手続きが軽い。事前手続きなしで受講を始め、修了後1ヶ月以内に申請するだけだ。初回は被保険者期間1年以上で使えるので、社会人2年目からでも手が届く。

迷う中間ゾーンの判定。時間で決める

「職種を変えたい気もするが、確信はない」。この中間ゾーンで迷う人は、制度でなく自分の時間で決めるといい。

週10時間の学習を半年続けられるか。専門実践の講座はこのくらいの負荷が標準になる。残業・家庭・体力を見て、この時間が出せないなら、80%の給付率は修了できなければ0%だ。まず一般の講座で助走をつけて、確信が持てたら専門実践に進む2段構えの方が、合計の回収額は大きくなりやすい。一般を先に使っても、条件を満たせば専門実践は後から使える。

なお、失業中で費用を極限まで抑えたいなら、給付金でなく受講料無料の公的職業訓練という別の制度もある。使い分けは職業訓練と給付金の違いで書いた。

職種転換でIT系を考えているなら、専門実践の指定講座を持つスクールの無料相談で、講座の重さと自分の時間の擦り合わせから始めるのが具体的だ。

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利用の流れ|① 無料カウンセリングを予約する → ② 自分の条件でどの類型が使えるかを確認する → ③ 学習時間の計画込みで受講を判断する

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よくある質問

同じ講座が一般と専門実践の両方にあることはありますか?

講座単位で指定類型は決まっているため、同一講座が両方ということは基本ない。ただし同じスクールが、軽い講座を一般で、本格コースを専門実践で持っていることはよくある。スクール名でなく講座名で類型を確認するのが正確だ。

在職中でも専門実践は使えますか?

使える。在職の被保険者も対象で、会社を通さず個人で手続きできる(在職中に会社経由なしで使う方法で書いた)。ただし働きながら6ヶ月以上の講座を修了する両立の重さが本体になるので、オンライン・夜間対応の講座選びが実質の分かれ目になる。

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