休職期間がもうすぐ尽きる。でも、まだ戻れる体調じゃない。延長ってできるのか。どう頼めばいいのか。
動き方の軸を先に言う。延長の交渉材料は、あなたの希望でなく主治医の診断書だ。頼み方と、認められなかった時の道まで書く。
先に一文で。休職の延長は主治医の診断書を軸に電話かメールで早めに願い出るのが型で、規則の上限を超える延長は会社の裁量のため、認められない場合は復職判定・満了退職+傷病手当継続・自主退職の3択に切り替える。
この記事の要点
- 延長の軸は診断書。医師の判断として願い出る
- 伝えるのは電話かメールでいい。満了の2〜4週間前までに動く
- 規則の上限までは制度の話、上限超えは会社の裁量の話だ
- 認められなくても、療養を続ける道は残っている
延長の頼み方。診断書を軸にする
延長の願い出は、「まだ休みたい」という希望の形にすると弱い。「主治医が療養の継続を必要と判断している」という医学の形にするのが型だ。
- 診察で相談する|「復職の期限が近いが、体調がまだ戻らない」と正直に話し、療養継続の要否を判断してもらう
- 診断書をもらう|療養期間の見込み(◯ヶ月程度の療養を要する)が入った診断書を用意する
- 人事か上司へ連絡する|療養中なので電話かメールでいい
メール文例はこれで足りる。
「お世話になっております。休職中の◯◯です。療養を続けてまいりましたが、主治医より引き続き療養が必要との判断がありました。つきましては、休職期間の延長をお願いしたく、ご連絡いたしました。診断書を郵送いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
タイミングは満了の2〜4週間前までに。直前の願い出は、会社側の手続き(延長の決裁・復職判定の設定)が間に合わず、選択肢を狭める。満了日がいつかの確認から始める人は満了の記事を先に読んでほしい。
認められる延長と、裁量の延長
延長には2つの層がある。
- 規則の上限まで|就業規則の休職期間(勤続年数で6ヶ月〜数年など)に残りがあるなら、診断書つきの延長は制度の枠内で通りやすい
- 上限を超える延長|ここからは会社の裁量(恩恵的措置)で、義務ではない。大企業や労組の強い会社では応じる例もあるが、期待値は低く見積もる方が計画が立つ
自分がどちらの層にいるかを、就業規則の上限と現在の消化期間から先に確認する。
認められない時の3つの道
上限超えの延長が断られても、療養を続ける道は残っている。
1、復職判定に挑戦する。完全回復でなくても、時短勤務・リハビリ出勤の制度がある会社なら、段階的な復職の形を作れることがある。主治医と「この条件なら復職可」という線を相談し、産業医面談で提案する。復職への不安が大きいなら復職が怖い時の記事が先だ。
2、満了退職して、傷病手当金の継続で療養する。被保険者期間が継続1年以上あり、退職日時点で受給できる状態なら、退職後も傷病手当金を受け続けられる場合がある(支給開始から通算1年6ヶ月まで)。在籍にこだわらなくても、療養資金の橋は架かる。条件の詳細は傷病手当金の退職後の条件で書いた。
3、自分から退職して療養に専念する。満了を待たない選択。手続きの実務は休職からそのまま退職する記事が担当だ。
3つに共通する原則は1つ。在籍の延長が目的化しないことだ。目的は回復で、在籍はその手段の1つでしかない。手段が尽きても、目的への道は複数残っている。
よくある誤解
「延長を頼むと、心証が悪くなって復職後に居づらくなる」。診断書にもとづく延長願いは、制度の正当な利用だ。心証を理由に願い出を我慢して、回復しきらないまま復職する方が、再休職という一番重い結果につながりやすい。
「診断書なしでも、事情を話せば延長してもらえる」。口頭の事情だけでは、会社側が延長を決裁する根拠を持てない。診断書は会社を説得する道具である以上に、会社が社内手続きを通すための書類でもある。
よくある質問
診断書の費用は会社に請求できますか?
原則は自己負担になることが多い。数千円の実費だが、延長・手当・復職のすべての場面で軸になる書類なので、必要経費として割り切る方がいい。
延長の連絡をしたのに、会社から返事がありません
満了日が近いなら、放置は危険だ。1週間返事がなければ、電話で「延長のご連絡の件、ご確認いただけましたでしょうか」と催促し、やり取りをメールで記録に残す。満了日をまたぐ前に、状況を確定させることが最優先になる。
退職の資料をLINEで無料配布中
延長願いのメール文例と、認められない場合の3択判断フローを公式LINEで無料配布している。在籍は手段、回復が目的だ。道は1本じゃないと知っているだけで、満了は怖くなくなる。

