休職して療養してきたが、就業規則の休職期間が尽きかけている。満了したらクビになるのか?何をしておけばいいのか。
まず全体像から。満了は突然の解雇ではなく、日付の決まったイベントだ。逆算して4つの手続きを踏めば、どの選択でも損せずに迎えられる。
先に一文で。休職期間の満了は就業規則の定めで自然退職等になるため、満了日を確認して復職・延長・退職の3択を準備し、傷病手当の継続・失業保険の延長・退職日の出社回避・書類の4手続きを先に固めるのが正解だ。
この記事の要点
- 満了時の扱い(自然退職か解雇か)は就業規則に書いてある。まず確認だ
- 選択肢は3つ。復職・延長の相談・そのまま退職
- 満了前の4手続きで、お金の権利を全部守る
- 離職票の退職理由は要確認。失業保険の扱いが変わる
仕組み。満了で何が起きるか
多くの会社の就業規則は、休職を「解雇の猶予期間」として位置づけている。だから満了までに復職できない場合、自然退職(当然退職)または解雇として契約が終わる定めになっていることが多い。
最初にやることは2つだ。
- 就業規則の休職の条文を読む|上限期間・満了時の扱い・復職の要件(診断書・復職判定)を確認する
- 人事に満了日を照会する|起算日の解釈で数週間ずれることがある。正確な日付を書面(メール)でもらっておく
日付が確定すれば、あとは逆算の段取りになる。
3択の整理。復職・延長・退職
復職。体調が戻りつつあるなら、主治医と相談して復職可の診断書を準備する。会社側の復職判定(産業医面談)があるのが通常で、時短やリハビリ出勤の制度があるかも確認する。復職への恐怖が大きい場合は復職が怖い時の記事を先に読んでほしい。
延長の相談。回復が惜しいところまで来ているなら、休職期間の延長を会社に相談する余地がある。認めるかは会社の裁量だが、交渉の仕方は延長したい時の記事で書いた。
そのまま退職。復職が難しいなら、満了を待つか、自分から退職を選ぶ。手続きの実務(伝え方・有給・荷物)は休職からそのまま退職する記事が担当だ。満了退職と自己都合退職で失業保険の扱いが変わり得るので、次の4手続きを先に固めてから決める。
満了前にやる4つの手続き
1、傷病手当金の継続条件の確認。退職後も受け続けるには、被保険者期間が継続1年以上・退職日時点で受給できる状態・退職日に出勤していない、の条件がある。健保組合に「満了退職の場合、継続給付は受けられるか」を事前照会する。詳細は傷病手当金の退職後の条件で書いた。
2、失業保険の受給期間延長。病気ですぐ働けない場合、受給期間の延長手続き(最長4年)をしておくと、回復後に受給の権利が使える。これを逃すと権利ごと消えることがある。退職後、ハローワークで早めに手続きする。
3、退職日に出社しない計画。傷病手当の継続条件の1つが「退職日に出勤していないこと」だ。挨拶や私物整理のために満了日前後に出社して勤務扱いになる事故を避ける。私物は郵送で受け取れる。
4、書類の確認。離職票・源泉徴収票・雇用保険被保険者証の受け取りと、離職票の離職理由の記載確認。傷病による満了退職は、正当な理由のある自己都合や特定理由離職者として扱われる可能性があり、給付制限の有無が変わる。記載が実態と違えばハローワークで異議を申し立てられる。
よくある誤解
「満了退職は解雇だから、経歴に傷がつく」。自然退職は解雇ではなく、離職票上も区別される。次の選考でも「傷病による休職期間満了で退職し、現在は回復しています」と事実を言えば足りる。伝え方の全体は休職を転職先に伝えるべきかで書いた。
「満了までに何もしなければ、自動でうまく処理される」。契約の終了は自動でも、お金の権利(手当の継続・失業保険の延長)は手続きした人にしか残らない。4手続きは、自動処理の外側にある。
よくある質問
満了直前に復職して、すぐまた休むのはだめですか?
多くの就業規則には、復職後に同一・類似の傷病で欠勤した場合、休職期間を通算する定めがある。満了リセット目的の形だけの復職は、規則上も体調上も機能しないことが多い。延長の相談か、退職後の療養継続(傷病手当の継続)の方が現実的な道になる。
満了を会社が教えてくれないまま日付が過ぎそうです
自分から人事へ書面(メール)で照会する。会社側の通知義務の運用は会社によるが、あなたの側から日付を確定させる連絡は今日からできる。記録が残る形で聞いておくと、後の行き違いも防げる。
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満了前の逆算チェックリスト(4手続き+3択の判断フロー)を公式LINEで無料配布している。満了は日付の決まったイベントだ。怯えて待つんじゃなく、逆算して迎えよう。

