内定の連絡が来た。承諾のメールを送りたいが、どう書けば失礼がないのか。検索する時間ももどかしい。
先に言う。文面は5部構成で10行あれば足りる。そのまま使える形で置いておく。ただし、送る前に見るべきものが1つある。そこから書く。
この記事の要点
- 承諾メールは、件名・お礼・承諾・確認・結びの5部で書く
- 送る前に、条件(年収・職種・勤務地・入社日)の書面を確認する
- 承諾書の提出がある会社では、メールは一次回答の位置づけになる
- 返事の期限は守る。延ばしたい場合の言い方も型がある
送る前に。条件の書面が手元にあるか
承諾メールを書き始める前に、1つだけ確認してほしい。年収・職種・勤務地・入社日が書かれた書面(労働条件通知書や雇用契約書、オファーレター)が手元にあるか。
口頭やメール本文の「年収○○万円想定です」だけで承諾すると、入社後に「聞いていた話と違う」が起きた時に立て直せない。書面が来ていないなら、承諾の前にこう送る。
「内定のご連絡、誠にありがとうございます。前向きに考えております。つきましては、労働条件を記載した書面をいただくことは可能でしょうか」
この確認は失礼ではなく、むしろ条件を確認してから承諾する候補者の方が、入社後のトラブルがないと分かっているから、まともな会社は快く出す。即答しない方がいい理由の全体は内定を即承諾してはいけないで書いた通りだ。
承諾メールの文面。そのまま使っていい
条件が確認できたら、送る。型はこうだ。
件名|内定承諾のご連絡(氏名)
○○株式会社 人事部 ○○様
お世話になっております。○○(氏名)です。
この度は、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございます。
謹んで内定をお受けいたします。
ご提示いただいた条件を確認し、○月○日入社にて手続きを進めていただけますと幸いです。
入社までに必要な書類や手続きがございましたら、ご指示いただけますでしょうか。
入社後は一日も早く貢献できるよう努めてまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。
(署名)
変えるのは日付と名前だけでいい。気の利いた一文を足そうと悩む場所ではなく、明確さと速さが全てのメールだ。
承諾書がある会社。メールの位置づけが変わる
会社によっては、内定承諾書という書面の提出を求められる。この場合、正式な承諾は書面の方で、メールは「承諾の意思+書面を提出します」という一次回答になる。文面の承諾部分をこう変えればいい。
「謹んで内定をお受けいたします。内定承諾書は、ご指定の期日までに返送いたします」
なお、承諾書を出した後でも、法的には入社日の2週間前までは辞退が可能とされている。とはいえ承諾後の辞退は相手の採用計画を壊す行為だから、迷いが残っているなら承諾を急がず、期限の延長を頼む方が誠実だ。「家族と相談の上でお返事したく、○日までお時間をいただけますでしょうか」で通る。引き止めや催促への対処は内定辞退のしつこい引き止めが担当になる。
在職中の人へ。承諾と退職交渉の順番
在職中の場合、承諾メールに入社日を書く前に、いまの会社の退職にかかる日数を計算に入れる。引き継ぎと有給消化で1〜2ヶ月は見るのが現実的で、強気の入社日を書いて後からずらす方が、よほど印象を削る。
内定連絡の電話に出られなかった段階の動き方は内定電話に出られなかった時、この後の退職側の段取りは承諾メールを送ってから始めれば間に合う。承諾が決まった日が、退職交渉の準備開始日だと覚えておけばいい。
やりがちなNG3つ。丁寧のつもりが逆に働く
承諾メールで損をする書き方も、先に潰しておく。
1、条件交渉を承諾メールに混ぜる。「承諾します。ところで年収について相談が」という形は、承諾なのか交渉なのか分からず、相手の処理を止める。交渉するなら承諾の前に、別のメールで切り出す。承諾を書いた時点で、条件の話は終わっている状態が正しい。
2、過剰な自分語り。入社への意気込みを長々と書く必要はない。熱意は入社後の仕事で見せるもので、承諾メールの本体は事務連絡だ。長いほど、要点(承諾の意思と入社日)が埋もれる。
3、句点のない社交辞令の連打。「ご多忙のところ恐縮ですが何卒ご容赦いただきたく存じますとともに」のような文は、丁寧に見えて読みにくいだけだ。一文一義で短く切る。ビジネスメールの読みやすさは、敬語の重さでなく文の短さで決まるんよ。
よくある質問
入社前の健康診断で再検査になりました。内定に影響しますか?
要再検査レベルで内定が取り消されることは基本的にない。雇入時健診は選別でなく健康管理のための検査だ。詳しくは健康診断で引っかかったら内定取り消しになるのかで書いた。
承諾メールは電話への返事の後にも送るべきですか?
送るべきだ。電話で承諾を伝えた場合でも、記録が残る形でメールを送っておくと、入社日や条件の認識ズレを防げる。
返信はどのくらい早く送るべきですか?
条件確認が済んでいるなら24時間以内が目安だ。考える時間が要るなら、その旨の一次返信だけ先に送り、期限内に結論を返す。無言で数日空けるのが一番良くない。
内定後の手続きリストをLINEで無料配布中
承諾メールのテンプレートと入社までの準備一覧を、公式LINEで無料配布している。承諾の文面より、条件の確認の方が百倍大事だ。

