退職を決めた。だが上司と対面で話す機会がない。リモートで会わない、上司が別の拠点にいる、あるいは顔を見て話すのが無理なほど消耗している。チャットで送っていいのか。

先に言う。チャットはアポ、意思は口頭、確定は退職届。この順番なら、リモートでも遠方でも問題ない。いきなり本文で伝えると、読まれない・引き延ばされる材料になる。順番と例文を書く。

先に一文で。退職をチャットやメールで伝えるのは法的には有効だが、正解はチャットで面談のアポを取り→口頭かビデオ通話で意思を伝え→退職届で確定させる3段で、話すこと自体が無理な体調なら事情を一文添えてメールで伝えていい。

この記事の要点

  • 法律上、退職の意思表示の手段に決まりはない。メールでも申し出から2週間で終わる
  • だがチャットの本文でいきなり伝えると、読まれない・受け取っていないと言われる
  • 順番は、アポ→口頭かビデオ通話→退職届。チャットはアポの道具
  • 体調で話せない人は、事情を添えてメールで伝えていい

法律と実務の違い

法律上、退職の申し出の手段に決まりはない。メールでもチャットでも、申し出から2週間で契約は終わる(民法627条)。ではなぜ大手の転職メディアが揃って「いきなりメールは避けろ」と書くのか。

いきなり本文で伝える起きること
チャットに「退職したいです」と送る読まれない。既読がつかない。「見ていなかった」と言われる
メールで長文を送る返信で引き延ばされる。「一度話そう」で面談に持ち込まれ、そこで引き止めが始まる
送信日を証拠にしたいチャットは削除や編集ができ、証拠として弱い

つまり問題は失礼かどうかではなく、読まれずに引き延ばされることだ。順番を変えれば解決する。

順番。アポ→口頭→退職届

1、チャットかメールでアポを取る。内容は書かない。

「お疲れ様です。ご相談したいことがあり、15分ほどお時間をいただけますでしょうか。今週中で、◯日の◯時以降か◯日の午前でしたら調整できます。」

2、口頭かビデオ通話で伝える。結論から、退職日つきで。

「退職を決めましたので、ご報告します。退職日は◯月◯日を考えています。引き継ぎは退職日までに責任を持って行います。」

理由を聞かれたら1つだけ。伝える時間帯は退職を伝えるのは何時がいいかに書いた。

3、退職届を出す。リモートなら、PDFをメールで送り、原本を郵送する。メールの送信日時が申し出の記録になる。

場面別の例文

リモート勤務で対面の機会がない

「お疲れ様です。ご相談したいことがあり、ビデオ通話で15分ほどお時間をいただけますでしょうか。◯日の◯時以降でしたら調整できます。」

通話で伝えた後、同日中にメールで退職届を送る。

件名:退職届の送付(氏名)
本日お伝えしたとおり、◯月◯日付で退職いたします。退職届を添付いたします。原本は本日郵送いたします。引き継ぎ資料は◯日までに共有いたします。

上司が別拠点で、電話が主な連絡手段

電話でいい。チャットで「お電話で10分ほどお時間をいただけますか」とアポを取り、電話で伝える。その後の流れは上と同じ。

体調不良で、話すこと自体が無理

メールで伝えていい。事情を一文添える。

件名:退職のご連絡(氏名)
本来であれば直接お伝えすべきところ、体調の都合で面談が難しい状況のため、メールでのご連絡となることをお許しください。
一身上の都合により、◯月◯日をもって退職させていただきたく、ご連絡いたしました。退職届を添付し、原本は郵送いたします。
引き継ぎにつきましては、資料を◯日までに共有いたします。ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

体調で辞める時の引き止めへの対処は体調不良を理由にした退職の引き止めに書いた。

チャットで伝えた後に起きること

チャットで伝えると、上司から「一度話そう」と返ってくる。これは面談で引き止めるための呼び出しだ。応じてもいいが、退職日を変えないの一点で返す。人手不足を理由にされたら別記事の型で切る。

伝えた後の職場の気まずさは、誰でも感じる。退職を伝えた後の気まずさに対処を書いた。

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会社と話すこと自体が無理なら

メールで伝えても返事が来ない、電話が鳴り続ける、出社を求められる。この状態なら、自分で会社と連絡を取る必要はない。

  • 向いている人:メールで伝えても引き延ばされ、会社と直接話すのが限界な人。体調で連絡自体が無理な人
  • 向かない人:まだアポも取っていない人。まず上の順番で伝えれば、大半はそこで終わる

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代行は最後の手段だが、最後の手段を知っている人は、自分で伝える時も落ち着いている。

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よくある質問

LINEで上司に退職を伝えてもいいですか?

アポならいい。意思の伝達は避ける。LINEは私的なやり取りと混ざり、記録としても弱い。会社のチャットかメールでアポを取り、口頭で伝える。

メールで伝えたら「受け取っていない」と言われました

送信履歴を残しておけば、申し出の事実は証明できる。それでも認めない会社には、退職届を内容証明郵便で送る。到達日が証明され、2週間の起算日が確定する。

チャットで伝えた後、返信が来ません

既読がつかない・返信がないまま3日過ぎたら、電話かメールで「先日お送りした件、お時間をいただけますか」と追う。それでも動かなければ、退職届を郵送して確定させる。

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