30代で3回目の転職を終えた。あるいは、いま3回目を考えている。ふと不安になる。30代で3回は、多いのか。次はもう無理なのか。
私は転職4回だ。だから3回の次の景色も知っている。30代の選考で見られるのは回数の数字ではなく、回数に筋が通っているかだ。その筋の作り方を書く。
先に一文で。30代の転職3回は市場で珍しくない回数で、選考の評価は回数でなく3回の軌跡に説明がつくかで決まるため、対策は回数を悩むことでなく線の整理になる。
この記事の要点
- 30代の3回は統計的に珍しくない。回数の絶対値で詰む段階ではない
- 採用側が見るのは、方向性の筋と、直近の在籍年数だ
- 3回分の経験を1本の線として語れれば、分散でなく蓄積になる
- 4回目は会社選びの精度が全て。回数の貯金はもう使い切っている
採用側は3回をこう読む
面接する側も長くやった立場から、30代・3回の書類を見た時の思考をそのまま書く。
- 方向性はあるか|3社が同じ職種・隣接領域なら専門性の蓄積。バラバラなら理由を聞きたくなる
- 在籍年数の形はどうか|3年・3年・4年なら何も気にならない。1年・1年・1年なら、うちも1年で辞める確率が高いと読む
- 直近が最重要|昔の短期離職より、直近の会社での在籍と実績を重く見る
つまり3回という数字単体で落とす判断は、しない。形と筋を見ている。逆に言えば、形と筋の見せ方で結果は動く。
筋の作り方。3回を1本の線にする
3回の転職理由がその時々でバラバラでも、後から線は引ける。事実の範囲で、共通項を探す作業だ。
- 職種の線|「一貫して◯◯職。会社を変えながら扱う規模を大きくしてきた」
- 能力の線|「どの会社でも△△(調整・改善・立ち上げ等)を任されてきた」
- 価値観の線|「◯◯できる環境を求めて動いてきて、次で定めたい」
私の場合は、美容業界→EC→大手系UIデザイナー→ディレクターと業界が動いたが、「作る側からまとめる側へ役割を広げてきた」という線で全部つながる。あなたの3回にも、探せば線はある。線の言語化と職務経歴書への落とし込みは転職4回の職務経歴書の書き方で型を書いた。
在籍年数とのバランス。次の1社が形を決める
3回で気にすべきは、過去より次だ。4回目をどう積むかで、経歴全体の形が変わる。
- 次で3年以上働けば、「3回あるが定着できる人」の形になる
- 次も短期で離れると、「短期離職の繰り返し」の形が固まり始める
だから4回目は、入って続けられる会社を選ぶ精度が全てになる。回数を気にして焦って決めるのが一番の悪手だ。回数が多いことを気にしない会社の見分け方はこちらで書いた。回数で機械的に切る会社は、こちらから切っていい。
30代の3回と、20代の3回は意味が違う
同じ3回でも、20代の3回は「若いうちの試行錯誤」で流れやすく、30代の3回は「そろそろ定まっているはず」という期待と突き合わされる。だから30代の面接では、探し続けている人でなく、定まった人として話すことが要る。
- ✕「自分に合う環境をまだ探していて」
- ◯「3社の経験で、自分が成果を出せる条件は◯◯だと分かった。御社を選んだのはその条件に合うからだ」
過去3回は探索の完了報告にして、今回を結論の実行として語る。この一段の違いで、同じ経歴が全く違って聞こえる。
よくある誤解
「30代で3回は、もうエージェントに相手にされない」。回数だけで門前払いする会社ばかりではないし、仮に断られても市場価値の判定ではない。仕組みはエージェントに断られた時で書いた。回数を含めて扱い慣れた窓口を選べばいい。
「回数の話になる前に、面接で先回りして謝るべきだ」。謝らなくていい。聞かれる前から回数を弱点として差し出すと、面接全体がその釈明に染まる。聞かれたら線で答える準備だけして、こちらからは実績の話をする。
よくある質問
3回のうち1回が半年未満です。どう扱えばいいですか?
短い1回は、隠さず、膨らまさず、一言の説明を用意する。「入社後に条件の相違があり、早期に判断して離れた。この経験から◯◯を確認するようになった」。1回の短期は説明で処理できる。全体の線の話に早く戻すのがコツだ。
何回までなら大丈夫、という上限はありますか?
上限の数字は存在しない。私は4回で、副業収入が給与を超えてフリーランスになった。回数別の考え方は転職は何回まで許されるのか、4回の実際は転職4回は多いのかで書いた。
転職の資料をLINEで無料配布中
3回の経歴を1本の線にする整理シート(線の見つけ方3パターン)を公式LINEで無料配布している。回数はもう変えられない。変えられるのは線の見せ方と、次の1社だ。そこに力を使おう。



