10月は求人が動く。この話は半分本当で、待っているだけの人には関係のない話でもある。
下半期の始まりに合わせて採用計画が動くのは、市場の仕組みとして実際にある。問題は、その波にどう乗るかだ。10月の市場の仕組みと、8〜9月のいまから何をしておくべきかを書く。
この記事の要点
- 10月に求人が動くのは、下半期の採用計画と10月入社の区切りがあるからだ
- 波に乗れるのは、求人が出る前に準備を終えた人だけになる
- 10月応募の入社は年明け1月前後が現実線。年内入社はぎりぎりだ
- 準備は3つ。棚卸し・書類・受け皿(スカウトとエージェント)の設置
10月に求人が動く仕組み。3つの理由
まず、なぜ10月なのかを仕組みで書く。感覚論ではなく、会社側の都合の話だ。
1、下半期の採用計画が始動する。多くの会社は年度を上期・下期で区切っていて、10月は下期の初月になる。上期に埋まらなかった採用枠の仕切り直しと、下期の増員計画がここで動き出す。
2、10月入社の区切りで人が動く。4月に次いで、10月は中途入社の区切りとして使われやすい。人が抜けた穴の補充求人が、この前後に出てくる。
3、年末賞与後の退職を見越した先行採用。冬のボーナスを受け取ってから辞める人が一定数いることは、会社側も織り込んでいる。抜ける前提の先行補充が秋に動く会社もある。
ただし正直に書いておく。この動きは業界と職種で濃淡がある。全職種が一斉に増えるわけではないし、年によっても波は変わる。だから「10月だから安心」ではなく、自分の狙う領域で実際に動きがあるかを、求人の受け皿を作って自分の目で観測するのが正しい使い方になる。月別の市場の全体像は転職時期の月別カレンダーにまとめてある。
波に乗れる人と乗れない人の差。準備の時期だけだ
10月の波について、一番大事なことを言う。求人が出てから動き始めた人は、波に乗れない。
理由は単純だ。いい求人ほど、締まるのが早い。募集が出てから、履歴書を書き、職務経歴書を整え、写真を撮り…とやっている間に、選考は先に進んでいる。10月の波の恩恵を受けるのは、9月末までに応募できる状態を作り終えた人だけになる。
つまり、8〜9月のいまやるべきは応募ではなく設営だ。
- 棚卸し。業務経歴と実績を書き出す。手順はキャリアの棚卸しのやり方の通りでいい
- 書類。職務経歴書を8割の完成度まで作っておく。応募先ごとの調整は2割で済む形にする
- 受け皿の設置。スカウトとエージェント、種類の違う受け皿を先に置いておく
3つ目の受け皿について、もう少し具体的に書く。
受け皿は2種類。待ちのスカウトと、攻めのエージェント
10月の求人の動きを取りこぼさない受け皿は、性質の違う2つを併用するのが基本形だ。
待ちの受け皿、スカウト型。経歴を登録しておくと、企業やヘッドハンター側から声がかかる。自分で求人を追わなくても、市場が自分をどう見ているかが観測できるのが利点だ。下期の採用が動き出せば、スカウトの動きにもそれが出る。
*クリックすると公式サイトが開く。経歴を登録しておくと、企業からのスカウトを受け取れる。*
登録後の流れ|① 経歴情報を登録(20〜30分) → ② スカウトが届く → ③ 興味のある声だけに応じればいい
攻めの受け皿、エージェント型。担当と面談して、狙いに合う求人を出してもらう。非公開の求人や、出たばかりの求人に最速で当たれるのはこちらだ。10月の波を攻めで取りに行くなら、9月中に面談を済ませて、担当に狙いを伝えておくのが順番になる。
*クリックすると公式サイトが開く。オリコン顧客満足度調査で実績のある転職エージェントで、無料で面談できる。*
登録後の流れ|① Web登録(数分) → ② 担当と面談し、下期で動きたい旨と狙いを伝える → ③ 合う求人が出たタイミングで連絡が来る
眺めるだけの段階なら、まだ登録しなくていい。動く意思が5割を超えたあたりが設置のタイミングだ。面談まで進んで初めて、エージェントという受け皿の価値は出る。
10月応募の現実的なスケジュール
10月に応募した場合の、その後の時間割も先に見せておく。
- 10月|応募・書類選考・面接前半
- 11月|面接後半・内定・条件交渉
- 12月|退職交渉・引き継ぎ(冬の賞与の支給日をまたぐ人は順番に注意)
- 1月前後|入社
つまり10月に動いた人の着地は、年明けが現実線だ。年内入社を狙うなら選考も引き継ぎも詰める必要があり、可能ではあるがぎりぎりの範囲になる。年内にこだわる場合のリミットは年内転職はいつまで間に合うかに分けて書いた。
冬のボーナスをもらってから辞めたい人は、逆算の順番が1つ増える。支給日前に退職を切り出すと満額に響く会社もあるから、冬のボーナスをもらって12月に辞める逆算を先に読んでおいてほしい。
あわせて検索される疑問に、先に答えておく
10月と1月なら、どちらで動く方が有利ですか
どちらにも波はあるが、性質が違う。10月は下期の計画で動く求人、1月は年度末の補充と新年度の増員で動く求人だ。有利さを分けるのは時期そのものより、その時点で準備が済んでいるかになる。いま8〜9月なら、10月の波に準備が間に合う。ここで悩んで動かず、結局1月も準備不足で見送る、が一番もったいない型だ。1月の市場の実際は1月は転職求人が増えるのかに書いた。
在職中で忙しく、10月の波に準備が間に合いそうにありません
その場合は、無理に10月へ合わせなくていい。時期の波は毎年来る。中途半端な書類で10月に突っ込むより、11〜12月に準備を終えて1月の波に乗る方が結果は良くなる。転職は時期の勝負である以前に、準備の勝負だからだ。ただし1つだけ、スカウト型の登録だけは先に済ませておく価値がある。登録は一度で済み、準備期間中も市場の観測が勝手に進むからだ。
応募が集中して、10月はライバルも多いのではないですか
多い。求人が動く時期は、動く人も増える。だからこそ、書類の完成度と応募の速さで差がつく。波の時期は、求人の追い風とライバルの向かい風が同時に吹く。準備を終えた人には追い風だけが残り、準備不足の人には向かい風だけが残る。時期の有利不利を決めるのは、結局その人の仕上がりなんよ。
よくある質問
10月は転職求人が増える時期ですか?
増えやすい仕組みはある。下半期の採用計画と10月入社の区切りだ。ただし業界差があるから、受け皿を置いて自分の領域で観測する。
10月の求人に応募すると、入社はいつ頃になりますか?
年明け1月前後が現実線だ。年内入社は選考と引き継ぎを詰めればぎりぎり届く範囲になる。
10月まで待ってから転職活動を始めるべきですか?
待たない。棚卸し・書類・受け皿の設置を9月までに終えて、出た求人に最速で当たれる状態を作る。
下期転職の準備チェックリストをLINEで無料配布中
9月中に終えるべき準備の一覧を、公式LINEで無料配布している。波は毎年来る。乗れるかどうかは、準備だけが決めるんだわ。




