転職するなら、いい時期に動きたい。でも「今は時期が悪い」と言われる気もするし、いつ動けばいいのか分からない。

先に結論を書く。求人の波は年に2回ある。ただし波に乗ることより、入社したい月から逆算することの方が実務的には重要になる。月別に整理する。

この記事の要点

  • 求人が増えるのは1〜3月と8〜10月の2つの波だ
  • 波の時期は応募者も増える。求人の量と競争の少なさは反比例する
  • 入社したい月の3〜5ヶ月前が動き出しの目安になる
  • 消耗している人は、時期を待たない方がいい

求人の波は年に2回。理由は企業側の都合だ

まず全体の形から。求人が増えるのは、企業の期の切り替わりに連動している。

波1、1〜3月(4月入社に向けて)。多くの企業が4月を期の始まりにしているため、新年度に向けた採用が集中する。年間で最も求人が多い時期になる。1月に求人が増える仕組みは1月は転職求人が増えるのかに書いた。

波2、8〜10月(10月入社に向けて)。下期の始まりに向けた採用だ。1〜3月より規模は小さいが、応募者も少ないという利点がある。詳細は下期の転職と10月入社へ。

ここで大事なのは、求人が多い時期は応募者も多いという点だ。求人が2倍になっても応募者が2倍なら、通りやすさは変わらない。むしろ求人数が落ち着く時期の方が、1件あたりの競争は緩くなる。

だから「いい時期」は一律には決まらない。選択肢の量が欲しいなら波の時期、競争の少なさが欲しいならその外側になる。

入社月から逆算する。これが実務の本体

時期の議論より、こちらの方が実際に効く。

在職中の転職にかかる時間の目安はこうなる。

工程期間の目安
準備(登録・書類作成)2週間〜1ヶ月
応募〜内定1〜2ヶ月
退職の申し出〜引き継ぎ1〜2ヶ月
合計3〜5ヶ月

つまり、入社したい月の3〜5ヶ月前が動き出しの目安になる。

多くの人が遅れる原因は、書類の準備で止まることだ。職務経歴書を完成させてから登録しようとして、そこで1ヶ月溶ける。登録だけ先に済ませて、書類は動きながら作る方が実際は早い。エージェントの登録は職務経歴書が未完成でもできる。

*クリックすると公式サイトが開く。登録後に担当から連絡が来て、書類の添削から相談できる。*

登録後の流れ|① Web入力で登録(数分。職務経歴書は未完成でいい) → ② 担当から連絡が入り、面談の日程を決める → ③ 書類の添削と求人紹介を受けられる

パソナキャリアで逆算のスケジュールを相談する

月別。それぞれの時期に何が起きているか

自分がいる月から読んでほしい。

1月〜3月|求人が最も多い時期。4月入社の枠が動く。競争も最大になる。年明けに辞めたくなる感覚の扱いは年末になると仕事を辞めたくなるに書いた。3月退職を予定しているなら、引き継ぎの組み立てが重い。手順は年度末退職の引き継ぎへ。

4月〜5月|新年度の直後で、求人は落ち着く。ただし入社した人が合わずに動き出す時期でもあり、欠員補充の求人が出る。応募者は少ない。

6月〜7月|夏のボーナスが視野に入る時期。支給日を確認してから退職日を決める人が増える。判断の材料はボーナスもらってすぐ辞めるのは卑怯かに書いた。

8月〜9月|下期に向けた採用が動き出す。夏休み明けに辞めたくなる感覚は季節性のあるもので、扱い方がある。夏休み明け、仕事を辞めたい9月に分けて書いた。

10月|下期の始まり。10月入社の枠が動く。新卒入社から半年の節目でもあり、新卒半年で辞めたい10月は毎年この時期に増える相談になる。

11月〜12月|冬のボーナスと年末が絡む。冬のボーナスをもらって12月に辞めるに逆算カレンダーを置いた。夜勤がある職種は体調の負荷が上がる時期でもあり、冬の夜勤がきつい場合へ。

ボーナスと退職日の関係。確認する順番

時期の話で最も金額が動くのがここだ。順番はこうなる。

  1. 就業規則で支給条件を確認する。「支給日に在籍していること」が条件の会社が多い
  2. 減額規定がないか確認する。「支給後◯ヶ月以内の退職は減額」と定めている会社がある
  3. 支給日から逆算して、退職日と申し出の時期を決める

受け取ってから辞めるのは、卑怯でも違反でもない。支給条件を満たしているなら、それは労働の対価だ。ただし規則の確認だけは先にやってほしい。金額と、待つことで先延ばしになる期間を天秤にかけて決めればいい。

そもそもボーナスがない会社にいる人は、ボーナスなしの会社は辞めるべきかに月給換算の考え方を書いた。

時期を待たない方がいい人

最後に、この記事の結論と逆のことを書く。

次に当てはまる人は、時期を待たないでほしい。

  • 心身に症状が出ている——受診と休養が先になる。時期の話ではない
  • 会社の状況が悪化している——業績、給与の遅配、人の大量離脱。待つほど条件が悪くなる
  • 今なら動けるが、来月は動けなくなる予定がある——繁忙期、家庭の事情

特に1つ目は、時期の議論を持ち出す前の話だ。体の症状が出ているなら仕事のストレスで何科に行けばいいかを先に見てほしい。

そして、動くかどうかを決める前に、市場の反応だけ先に見ておくのは時期に関係なくできる。求人の波を待つ間も、経歴を置いておけばスカウトは届く。

*クリックすると公式サイトが開く。質問に答えると想定年収と、経歴を求める企業からのスカウトが見られる。*

登録後の流れ|① 質問に答えて経歴を登録する(10分弱) → ② 想定年収が表示される → ③ 経歴に興味を持った企業からスカウトが届く

ミイダスで市場の反応を見ておく

あわせて検索される疑問に、先に答えておく

在職期間が短いうちに動くと、時期以前の問題になりませんか

在籍が1年未満だと、理由の説明を求められる場面は増える。ただし短さそのものより、説明の中身の方が見られる。環境が事前情報と違った、業務内容が募集と乖離していた、といった事実を淡々と伝えられれば、それで落ちるとは限らない。逆に、我慢して2年在籍しても、消耗した状態での面接は結果が悪くなる。期間を稼ぐことと、状態を保つことのどちらを取るかの判断になる。

求人が少ない時期に登録すると、いい求人を紹介してもらえないのでは

その心配は薄い。エージェントは登録者を抱えておいて、求人が出た時点で当てる動き方をするからだ。むしろ求人が増える前に登録しておいた方が、波が来たときに最初に声がかかる。波が来てから登録すると、面談の日程調整だけで2週間かかり、その間に枠が埋まることがある。準備は閑散期にやり、勝負は繁忙期にするのが実務的な順番になるわ。

結局、時期はどれくらい結果に影響しますか

正直に言うと、個人の準備状態の方が影響は大きい。求人が2倍ある時期でも、書類が整っていなければ通らない。逆に求人が少ない時期でも、経歴と応募先が噛み合えば決まる。時期は追い風か向かい風かの差でしかなく、進む力そのものは自分側にある。だから時期を理由に動かない期間が半年続いているなら、それは時期の問題ではないんよ。

よくある質問

転職に一番いい時期はいつですか?

求人が増えるのは1〜3月と8〜10月の2回。ただし応募者も増えるため、量を取るか競争の少なさを取るかで変わる。

入社したい月から逆算すると、いつ動き始めればいいですか?

内定まで2〜3ヶ月、退職の手続きに1〜2ヶ月。入社したい月の3〜5ヶ月前が目安になる。

ボーナスをもらってから辞めるべきですか?

卑怯でも違反でもない。支給条件と減額規定を就業規則で確認し、支給日から逆算して退職日を決める。

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