冬のボーナスをもらってから辞めたい。なら、入社はいつにする?答えの1つが1月入社だ。

賞与を取り切り、税務をシンプルにし、期の変わり目に新天地へ。1月入社の段取りと注意点を、逆算スケジュールつきで書く。

先に一文で。1月入社は冬賞与の受領・年末調整の完結・期初の受け入れ体制という3つの利点がある時期の選び方で、10月応募開始・11月内定・12月末退職の逆算で成立する。

この記事の要点

  • 冬賞与を現職で受け取ってから移れる。順番の事故だけ避ける
  • 12月末退職なら年末調整が現職で完結し、税務の引き継ぎが軽い
  • 逆算は10月応募・11月内定・12月退職交渉と引き継ぎ
  • 注意は年末の引き継ぎ繁忙と、有給消化の押し込み だ

メリット1、冬賞与を取り切って移れる

多くの会社の冬賞与は12月上旬〜中旬に支給される。支給日に在籍していることが条件の会社が多いので、支給を確認してから退職を切り出し、12月末退職→1月入社と組めば、賞与を取り切って移れる。

順番の事故(支給前に切り出して査定を下げられる等)を避ける逆算手順はボーナスもらってすぐ辞める記事、12月退職特有の論点は冬ボーナスと12月退職の記事で書いた。この記事は、その先の入社日の話になる。

メリット2、年またぎで税務がシンプルになる

12月末退職→1月入社の形は、税務の切り替えが一番きれいだ。

  • 年内の給与が現職で完結し、年末調整も現職側で済む形を作りやすい
  • 転職先には新年からの給与情報だけが立ち上がり、前職の源泉徴収票を年末調整に間に合わせる、という綱渡りが消える
  • 住民税の切り替えも、年末退職の精算ルール(一括徴収)に乗ってシンプルに流れる

年の途中で転職した場合の年末調整の面倒さは転職した年の年末調整の記事で書いた通りで、1月入社はその面倒の大半を回避できる時期になる。

メリット3、期の変わり目の受け入れ体制

1月は暦年の期初で、4月に次ぐ中途入社の節目だ。

  • 受け入れ側の予算・座席・教育の体制が整いやすい
  • 同時期の中途入社者がいる確率が上がり、ひとりだけの途中参加になりにくい
  • 新年のキックオフから参加でき、目標設定の途中参戦を避けられる

逆算スケジュール。10月に動き始める

1月入社のカレンダーはこうなる。

  • 9月|書類(履歴書・職務経歴書)の準備と情報収集。この記事を読んでいる今が、まさにこの時期だ
  • 10月|応募開始。秋の求人増加期と重なる
  • 11月|面接〜内定。オファー面談で入社日を1月に指定して交渉する
  • 12月上旬|賞与支給を確認→退職を切り出す(就業規則の1ヶ月前ルールに注意)
  • 12月末|引き継ぎ完了・退職
  • 1月|入社

12月から探し始めると、企業側の年末進行で選考が遅く、1月入社はほぼ間に合わない。動く時期が、この段取りの生命線だ。

注意点2つ。年末特有の詰まり

1、引き継ぎが年末繁忙と重なる。12月は多くの職場で繁忙期だ。退職の申し出から退職日まで1ヶ月弱しかなく、引き継ぎが薄くなりやすい。引き継ぎ資料を11月のうちに作り始めておくと、切り出した後が滑らかになる。

2、有給消化が押し込みにくい。12月末退職だと、残った有給を消化する日数が物理的に足りないことがある。有給が多く残っている人は、退職日を1月中旬にして年始を消化に充てる、買い取りの交渉をする、といった調整も視野に入る。入社日は1月1日固定でなく、1月中旬入社も普通に交渉できる

よくある誤解

「1月入社だと、前年の冬賞与も転職先の夏賞与ももらえず損だ」。現職の冬賞与は取り切る前提なので前半は誤解だ。転職先の夏賞与は、算定期間の関係で初回が満額にならないのは事実だが、これは何月入社でも起きる話で、1月固有の損ではない。むしろ冬賞与を確保できる分、年間の受取り総額は守りやすい。

「年末年始を挟む転職は、気持ちが切れる」。逆に使える。退職から入社まで年末年始の休みが挟まる形は、リフレッシュの空白を給与の切れ目なしに確保できる、数少ないタイミングだ。

よくある質問

4月入社とどちらがいいですか?

冬賞与を軸にするなら1月、年度の区切りと研修体制を重視するなら4月だ。4月は新卒と重なって受け入れが手厚い会社がある一方、異動・組織変更のドタバタと重なる会社もある。賞与の時期で選ぶなら、1月の方が計算しやすい。

内定が出たのに、現職の引き止めで1月に間に合いそうにありません

退職は申し出から2週間で法的に成立する。引き止めで入社日を延ばす義務はなく、転職先への義理はむしろ入社日を守る側にある。引き止めへの対応は同情型の引き止めの断り方で書いた。

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