AIに記事を書かせるようになって、公開が怖くなった。何を確認すれば出していいのか、基準がない。
その基準を、私は事故から作った。経歴を捏造され、存在しないリンクを張られ、AIっぽい文章の混入を読者目線で嫌というほど見た。いま実際に使っている公開前チェック10項目を、そのまま公開する。
この記事の要点
- 検品の最優先は誤字ではなく、捏造と事実誤りだ
- 10項目のうち6つは機械検査に落とせる。人間は4つに集中する
- リストは事故から作る。起きた失敗1つにつき1項目足す
- 検品時間は機械検査後の目視で1記事5〜10分が目安
先にリスト全体。10項目と分担
赤枠の4項目が人間、それ以外の6項目は検査スクリプトに落としてある。この分担が本記事の一番の主張だ。10項目全部を目視でやると、1記事30分かかって量産と両立しない。機械にできることを機械に移して、人間の目を4項目に集中させる。
以下、特に事故が多い項目を実例で補足する。
ここまでのまとめ
・検品の最優先は誤字ではなく、捏造と事実誤りだ
・10項目のうち6つは機械検査に落とせる。人間は4つに集中する
・リストは事故から作る。起きた失敗1つにつき1項目足す
項目1。捏造チェックが最優先である理由
私のサイトで実際に起きたことだ。ある記事に、私が使ったことのない退職代行サービスを使った体験談が、金額や会話の描写つきで書かれていた。全部AIの創作だった。
AIは、記事の説得力を上げる方向に最適化して文章を作る。体験談は説得力が出る。だから作る。悪意という概念がないから、抑止も効かない。
誤字は信用を少し削るだけだ。嘘の体験談は、見つかった瞬間に全部を失う。だからこの項目だけは、どれだけ急いでいても飛ばさない。確認の仕方は単純で、記事内の「私は〜した」という記述を拾い、本当にやったことか自分に問う。5分で終わる。この5分を惜しんだ事故の顛末はAIが私の経歴を捏造した話に書いた。
項目2。事実確認は「書いてあることらしさ」に騙されない
AIの怖さは、間違いがもっともらしい形で出てくることだ。実在しそうな料金、ありそうな機能名、それっぽい統計。
私のルールは2つになる。
- ツールの仕様・料金は、公式ページで当日確認できたものだけ書く。確認できなければ、その記述ごと削る。「だいたい合ってる」は書かない
- 統計・調査の数字は、出典を自分の目で見たものだけ使う。AIが要約した数字をそのまま使わない
削ると記事が薄くなる、と思うかもしれない。逆だ。確認できない数字を削って、自分の実体験を足す。それが、AIには書けない記事の作り方になる。
項目3〜8。機械に任せる6項目の作り方
機械検査の6項目は、難しい技術ではない。要は禁止リストとの照合だ。
私の検査スクリプトが見ているのは、こういうものになる。
- 禁止表現のリスト(使っていないサービス名・書いてはいけない経歴・禁止語)
- リンク先の実在(サイト内リンクが生きているか、参照先の記事が存在するか)
- AIっぽい定型句のリスト(「〜することが重要です」「いかがでしたか」等)
- 誇張表現のリスト(誰でも・必ず・簡単に稼げる系)
このリスト自体をAIに作らせて、検査もAIに実行させている。AIの出力をAIで検査する構図だが、リストの中身(何を禁止するか)は人間が決めている。ここの主導権だけ握っていれば、検査の実行は自動でいい。週1回、全記事に対して回している。
リストの元になっているのは、全部実際の事故だ。事故1つにつき、検査項目を1つ足す。この積み上げ方はルールファイルの運用と同じ思想で、私の運用の背骨になっている。
項目9と10。最後は編集者としての目
機械検査を通った記事に、最後の2項目。
項目9は、タイトルの約束を守っているかの確認だ。AIの記事は、部分ごとは正しいのに、全体として読者の問いに答えていないことがある。タイトルが「〜の方法」なら、読み終えた読者は方法を実行できる状態になっているか。この確認は、記事を読者として通読するしかない。
項目10は、覚悟の確認になる。この記事に自分の名前で署名できるか。AIが書いたという言い訳は、読者には通用しない。公開ボタンを押した人間が、全文の著者だ。この感覚を失った運営者のサイトは、読めば分かる。どこか他人事の文章が並ぶからだ。
10項目は多く見えるかもしれない。だが機械6項目は自動で、人間4項目は1記事5〜10分だ。量産と検品は両立する。両立させる仕組みを作った人だけが、速度と信用を両方持てる。工程全体のどこに検品を置くかは量産時に人間が残す工程で書いた通りなんよ。
あわせて検索される疑問に、先に答えておく
検品リストはブログ以外のコンテンツにも使えますか
使える。このリストの本体は、AIの出力に混ざる嘘と癖を、公開前に人間が止めるという考え方だからだ。note・Kindle・SNSの発信、どれでも構図は同じになる。むしろ有料コンテンツほど、項目1と2(捏造・事実)の重みが増す。金を取った文章の嘘は、無料記事の嘘より深く信用を壊す。私はnoteの原稿も、この10項目を通してから出している。媒体で変わるのは項目の中身ではなく、どこまで厳しく見るかの水準だ。
検査スクリプトが作れません。手動でも回せますか
回せる。機械検査の6項目は、要は禁止リストとの照合だから、最初は文書アプリの検索機能でも代用できる。禁止語を1つずつ検索して、引っかかったら直す。10記事程度までなら、これで十分回る。スクリプトが要るのは、記事数が増えて手動が破綻してからでいい。そしてその時は、検査スクリプト自体をAIに作らせればいい。私のスクリプトも、私が書いたのではなくAIに仕様を伝えて作らせたものだ。作らせ方が分からなければ、この記事の10項目をそのまま仕様として渡せば動くものが返ってくる。
公開後に間違いを見つけたらどうすべきですか
すぐ直して、直した事実を隠さないことだ。私も公開後の記事から誤りを見つけて直したことは普通にある。重要なのは2つで、1つは読者に実害が出る誤り(数字・手順・制度の内容)を最優先で直すこと。もう1つは、その誤りがなぜ検品を通り抜けたかを振り返って、リストに1項目足すことだ。公開後の発見は検品の失敗ではなく、リストを育てる材料になる。完璧な検品は存在しない。育ち続ける検品だけが存在するんだわ。
<!-- ペイウォール第1弾「この先ブロック」(note原稿3: docs/note-drafts/03-kenpin-checklist-kanzen.md)
noteに入稿してURLが確定したら、下の2行のコメントを外して NOTE_URL_3 を実URLに差し替える。
10項目を毎週回る体制に落としたい人へ。項目ごとの手順書、禁止リストの実物、検査をAIに作らせる仕様文をnoteにまとめた。
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よくある質問
AI記事の検品で最優先の項目はどれですか?
体験談と経歴の捏造チェックだ。誤字は信用を削るだけだが、嘘の体験談は信用を全部失う。全記事で確認する。
検品は1記事あたりどのくらい時間をかけるべきですか?
機械検査を通した後の目視で5〜10分が私の基準だ。全項目目視だと30分かかり量産と両立しない。分担が前提になる。
検品リストは何を基準に作ればいいですか?
実際に起きた事故から作る。5項目で始めて、失敗1つにつき1項目足す。自分の運用に合ったリストはそうやってできる。
この副業クラスタの全体の順路は会社の外で稼ぐ人の順路に、入口の全体像はAI副業は何から始めるかにまとめてある。自分の段階に合う記事から読んでほしい。
検品リストの雛形はLINEでも配っている
この10項目をチェックリスト化した資料を、LINEで無料配布している。速度はAIが出す。信用は検品が守る。両方揃って初めて資産になるんだわ。




