面接官が腕を組んで、こちらの答えをため息で返してくる。「それで何ができるの」「前の会社でも同じこと言ってたんじゃない」。答えても遮られる。頭が真っ白になった。

これは圧迫面接だ。そして圧迫面接は、会社の自己紹介でもある。なぜやるのか、その場でどう返すか、終わった後に辞退していいかを書く。

先に一文で。圧迫面接は、ストレス耐性を測る意図的なものと面接官の質が低いだけのものに分かれ、その場は結論を短く言い切って崩れずに終え、終わった後に「この会社で働くか」を自分が判断する側に回るのが正解だ。

この記事の要点

  • 圧迫の理由は3つ。意図的な耐性テスト、面接官の未熟、単なる無礼
  • その場では、質問の意図を確認し、結論を短く、同じことを繰り返して崩れない
  • 中途採用で意図的な圧迫をする会社は減っている。やる会社は入社後も同じ
  • 辞退は選考中でもできる。文面は理由を書かずに1通で済む

圧迫面接の3つの型と、会社側の理由

圧迫の中身を分けると、会社の姿が見える。

やること会社側の理由
意図的な耐性テスト否定的な質問を淡々と続ける。答えに反論するストレスのかかる職種(営業・クレーム対応)で、崩れないかを見ている
面接官の未熟高圧的な態度、経歴の否定、話を遮る面接の訓練を受けていない現場の管理職が、自分の流儀でやっている
単なる無礼ため息、無視、人格の否定会社の文化。入社後の上司の姿と思っていい

1つ目は、まだ理解できる。2つ目と3つ目は、会社が面接官の教育に投資していない証拠だ。中途採用の面接で意図的な圧迫をする会社は減っている。応募者が口コミサイトに書く時代に、リスクが大きすぎるからだ。それでも圧迫してくる会社は、そのリスクを気にしていない。それが答えだ。

その場の返し方。崩れないための4つ

面接の最中に会社を判定する余裕はない。まず崩れずに終える。

1、質問の意図を確認する。「〜という理解で合っていますか」と一度返す。意図が曖昧な否定に、曖昧に答えると傷が広がる。確認する時間で呼吸も戻る。

2、結論を短く言い切る。長く説明するほど遮られる。「結論は◯◯です。理由は1つで、◯◯だからです」で切る。

3、同じ答えを繰り返していい。「さっきも聞いたけど」と言われても、結論が変わらないなら変えない。ぶれないことが、耐性テストなら加点になる。

4、感情に感情で返さない。「そういう言い方はないと思います」は、相手の土俵に乗ることになる。淡々と答えて終える。反論は面接後、辞退という形でやればいい。

答えに詰まった時の言い方は短所が思いつかない時の答え方に書いた型がそのまま使える。「すぐには答えられませんが」とクッションを置いてから、考えを1つ出す。

終わった後。判断する側に回る

面接が終わったら、評価される側から評価する側に戻る。見るのは3つだ。

  1. 他の面接官も同じだったか。1人だけなら個人の問題。全員なら文化
  2. 口コミで同じ話が出ているか。「面接で圧迫された」「上司が高圧的」が複数あれば確定に近い
  3. 自分がその上司の下で1年働けるか。面接官は将来の上司か同僚だ。面接で無礼な人が、入社後に丁寧になることはない

3つを見て、2つ以上が黒なら辞退していい。落ちたとしても、それは会社があなたを落としたのではなく、あなたが会社を落としたと考えて構わない。

辞退の伝え方。理由は書かない

選考中の辞退は自由で、理由を説明する義務はない。メール1通で終える。

件名:選考辞退のご連絡(氏名)

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◯◯株式会社 採用ご担当 ◯◯様

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先日は面接の機会をいただき、ありがとうございました。
慎重に検討した結果、誠に勝手ながら今回の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お時間を割いていただいたにもかかわらず、申し訳ございません。
末筆ながら、貴社のご発展をお祈り申し上げます。

>

氏名/電話番号

「面接の態度が理由です」と書きたくなる。書かなくていい。書いても会社は変わらず、あなたに返ってくるものもない。内定後の辞退の文面は内定辞退の電話とメールに分けてある。

圧迫と深掘りの線引き

厳しい質問が全部圧迫なわけではない。転職理由を3回掘られる、実績の数字の根拠を聞かれる、弱点を具体的に突かれる。これは深掘りで、まともな面接官ほどやる。

深掘り圧迫
質問は厳しいが、答えは最後まで聞く答えを遮る
事実を確認している人格や経歴を否定する
表情は普通ため息、無視、嘲笑
答えると次の質問に進む答えても同じ否定を繰り返す

深掘りで落ちたなら、直すのは自分の答えだ。圧迫で落ちたなら、直すのは応募先だ。ここを混同すると、直さなくていい自分を直し続けることになる。

3分で診断転職の選考タイプ診断——面接で崩れやすい人と、書類で止まる人の違いを見ておく。

応募前に、面接の傾向を読んでおく

圧迫面接をする会社は、たいてい口コミに書かれている。応募の前に見ておけば、面接室で初めて知ることが減る。

*クリックすると転職会議の公式サイトが開く。会社名で検索すると、面接の雰囲気や上司の傾向についての社員・元社員の投稿が読める。*

利用の流れ|① 無料登録 → ② 候補企業の残業・給与・退職理由の口コミを読む → ③ 複数の声に共通する傾向だけを判断材料にする

応募前に、面接の口コミを読んでおく(転職会議)

口コミの読み方の癖と偏りは、転職会議の評判に書いた。1件で決めず、同じ話が複数あるかで見る。

よくある質問

圧迫面接を受けた後、企業に抗議してもいいですか?

できるが、得るものは少ない。会社が変わることはまずなく、業界が狭いと名前が残る。抗議より辞退で答え、口コミサイトに事実を書くほうが、次の応募者の役に立つ。

圧迫面接だったのに内定が出ました。受けるべきですか?

面接官が将来の上司かどうかを確認する。上司でないなら、他の面接官の態度と口コミで判断する。上司なら、その人の下で1年働く自分を想像して決める。年収が上がっても、上司は毎日だ。

エージェント経由で受けた面接が圧迫でした

担当に事実をそのまま伝える。エージェントは企業側の面接の質も把握しているので、「その面接官はいつもそう」か「初めて聞いた」かで会社の傾向が分かる。辞退もエージェント経由で伝えればいい。

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