毎朝、会社に行きたくない。辞めたい。でも次は決まってない。30代でこれをやったら終わりな気がして、動けないまま消耗している。
その膠着には出口がある。勢いで辞めるか我慢するかの二択が間違いで、間に「在職のまま抜け出す準備をする」という道がある。そこを書く。
先に一文で。次未定の30代の退職は原則避けるべきだが、我慢し続けるのも答えではなく、在職のまま準備3点(資金・書類・応募1件)を進めて「辞められる状態」を先に作るのが間の道になる。
この記事の要点
- 30代の離職は20代より重い。固定費と市場の目の両方でだ
- でも我慢の継続も答えじゃない。消耗は判断力から奪っていく
- 間の道は、辞める前に「辞められる状態」を作ること。準備は3点
- 心身の限界とハラスメントだけは例外。辞める判断が正解になる
30代の離職が重い理由。2つだけ押さえる
1、固定費が上がっている。20代の身軽さと違い、30代は家賃・家族・ローン・保険と、月の支出の下限が上がっている。無収入期間の消耗速度が違う。辞めた後に出ていくお金の実額(住民税・保険・年金が自分持ちになる話)は貯金がないけど辞めたい時の算数で書いた。
2、市場の目が変わっている。離職中の30代応募者には「なぜ次を決めずに辞めたのか」という質問がほぼ確実に来る。答えられれば問題ないが、「勢いで」は答えにならない。離職期間が延びるほど、この質問は重くなる。
この2つは脅しではなく、準備すれば消せるリスクだ。だから準備の話をする。
間の道。辞める前に「辞められる状態」を作る
我慢でも勢いでもない第3の道は、在職のまま、辞められる条件を揃えていくことだ。3点セットで進める。
1、資金の見える化。貯金÷月の固定費で持ち時間を出す。3ヶ月分を目安に、足りなければ固定費を1つ切って貯め始める。数字が貯まっていくのを見ること自体が、膠着の閉塞感を減らす。
2、書類を作っておく。職務経歴書を今月中に作る。応募しなくてもいい。書類が完成しているだけで、「いつでも動ける」という事実が生まれる。棚卸しの過程で自分の売り物が見えて、辞めたい気持ちの解像度も上がる。
3、週1件の応募。本命でなくていい。市場との接点を細く保つ。面接に呼ばれれば市場価値の答え合わせになり、内定が出れば本物の選択肢になる。選択肢を持って出社する朝と、逃げ場なしで出社する朝は、同じ職場でも景色が違う。
私が2社目以降の転職で守ってきたのはこの型だ。辞めたい気持ちが膨らんだ日ほど、退職届でなく応募を1件出す。感情の行き先を、谷を掘る方向でなく橋を架ける方向へ向ける。
例外。勢いで辞めていい2つの条件
原則の外に置くべき状況がある。
- 心身が壊れかけている|眠れない・朝起き上がれない・食欲が消えた・涙が出る。このサインが出ていたら、準備の話は後回しでいい。ただし退職より先に、受診と休職(傷病手当金で給与の6割前後を受けながら離れる道)を検討する。壊れてからの再起は、離職期間の説明より何倍も重い
- 環境が危険|ハラスメント・違法な長時間労働・パワハラの標的化。ここに居続ける我慢は美徳ではない。証拠を残しつつ、離れる段取りに入る
この2つに当てはまらない「辞めたい」なら、間の道で進むのが30代の勝ち筋だ。
辞めたい理由の棚卸し。次で繰り返さないために
準備と並行して、辞めたい理由を紙に分解しておく。転職後に同じ不満に出会わないためだ。
- 会社の問題(給与・評価・カルチャー)→転職で解決する
- 仕事の問題(職種が合わない・成長がない)→転職先の選び方で解決する
- 自分の問題(人間関係の癖・完璧主義)→転職だけでは解決しない。持ち越される
3つ目が混ざっていると、転職しても数年後に同じ場所に立つ。全部が会社のせいに見える時期ほど、この分解は価値がある。漠然とした将来不安が主成分の場合はこのままでいいのかという不安も読んでほしい。
よくある誤解
「30代で離職期間があったら、もう良い転職はできない」。3ヶ月以内の離職期間は、理由が語れればほぼ問題にならない。半年を超えても、期間中の行動(学習・資格・家族の事情)が説明できれば戦える。詰むのは期間でなく、説明のなさだ。
「辞めたいと思いながら働くのは、会社に失礼だ」。在職転職は労働者の正当な権利で、世の中の転職者の大半は在職のまま活動している。目の前の仕事を普通にこなしていれば、気持ちの置き場所まで会社に義理立てする必要はない。
よくある質問
進めているうちに、辞めたい気持ちが薄れてきました
それも成果だ。選択肢ができると、現職の見え方が変わることはよくある。準備した書類と資金は消えない。次に限界が来た時、あなたはゼロからでなく途中から始められる。
活動が長引いて、決まる気がしません
在職の細い活動は3〜6ヶ月かかるのが普通で、長引くこと自体は異常ではない。ただし同じやり方で6ヶ月なら、型を変える。どの段階で止まっているかの切り分けは転職活動が長引いて決まらない時で書いた。
転職の資料をLINEで無料配布中
在職のまま進める準備3点のチェックリスト(資金・書類・週1応募の進行表)を公式LINEで無料配布している。我慢と勢いの二択は捨てていい。辞める前に、辞める力を貯める。それが30代の抜け方だ。


