公務員を辞めて民間に行きたい。だが、辞めて後悔したという話をよく聞く。安定を捨てるのは怖い。後悔する人は、何を間違えたのか。

先に言う。後悔するのは、安定を捨てた人でなく、何を得るかを決めずに辞めた人だ。後悔の理由7つ、する人としない人の差、失うものと得るもの、辞める前に確かめる3つを書く。

先に一文で。公務員から民間への転職で後悔するのは、年収・退職金・休暇・評価・安定・経験の評価・業務の想定違いの7つを事前に数字と中身で見なかった人で、辞める理由が民間で得たいものになっており、経験を民間の言葉に翻訳でき、年収と休暇の変化を数字で見た人は後悔しにくいので、辞める前に3つを確かめてから動くのが正解だ。

この記事の要点

  • 後悔の理由は7つ。年収、退職金、休暇、評価、安定、経験の評価、業務の想定違い
  • 差は3つ。得たいものが決まっているか、経験を翻訳できたか、数字で見たか
  • 失うものは安定・退職金の積み上げ・休暇。得るものは内容・裁量・年収・自由
  • 辞める前に確かめる3つ。得たいもの、翻訳、数字

後悔する理由。7つ

理由中身
年収が想定より下がった30代前半までの公務員は民間より低いことが多いが、地域手当・住居手当・期末勤勉手当を含めた総額で比べていなかった
退職金が積み直し辞めた時点で支給され、次の会社はゼロから。中小には退職金がない会社もある
有給と休暇の取りやすさ年20日の有給を消化できる職場から、取りにくい職場へ
評価が数字で決まる年功から成果へ。数字が出ない時期の扱いが厳しい
雇用の安定解雇や倒産が現実になる
経験が評価されなかった「公務員の経験は使えない」と見られ、想定より下の職位から
業務の想定違い民間のスピードと裁量の大きさに、想定以上に消耗

年金は、2015年の一元化で公務員と会社員の差がなくなった。年金は後悔の理由にならない

後悔する人としない人の差

後悔する後悔しない
辞める理由が、公務員への不満(人間関係・異動・議会対応)民間で得たいもの(仕事の内容・裁量・年収・場所)が決まっている
経験を「公務員でした」で語る調整・文書・制度の運用・住民対応を、民間の言葉に翻訳している
年収と休暇の変化を見ていない総額と休暇を数字で見て、家族と共有している
決まった1社にすぐ決める複数を比べて、業務の中身を確認している

不満で辞めると、民間の別の不満に出会って後悔する。得たいもので辞めると、不満があっても得たものが残る。辞めたい理由の整理は公務員を辞めたい30代、もったいないと言われる時の考え方は公務員を辞めるのはもったいないかへ。

失うものと得るもの

失う得る
雇用の安定仕事の内容と裁量の選択肢
退職金の積み上げ(次はゼロから)成果で上がる年収
有給・特別休暇の取りやすさ副業の自由
年功で上がる給与場所と働き方の選択(リモート・フレックス)
社会的な信用(ローン審査)転職の選択肢が広がる

失うものの大きさは、年齢と勤続で変わる。20代は退職金も年功の給与も小さく、失うものが少ない。40代は大きい。

辞める前に確かめる3つ

  1. 得たいものを1つ書く。仕事の内容か、裁量か、年収か、場所か。不満は書かない
  2. 経験を民間の言葉に翻訳する。「議会対応」→「経営層への説明資料と答弁の作成」、「住民対応」→「クレーム対応と関係者調整」、「予算要求」→「事業計画と予算の策定」。書き方は公務員の職務経歴書の書き方
  3. 数字で見る。今の総額(手当・賞与込み)と転職先の年収、有給の取得日数、退職金の額。家族と共有する

3つが揃わないなら、まだ辞めない。揃ったら、動く。ハローワークでの公務員の転職の現実は公務員のハローワーク転職に書いた。

後悔しにくい転職先

転職先理由
民間の管理部門(総務・人事・法務・経理)文書・制度・調整の経験が直結する
公共系のコンサル・シンクタンク行政の知識が価値になる
業界団体・NPO・大学の事務公務員に近い環境で、民間の裁量がある
大手の法人営業(自治体向け)行政の意思決定を知っていることが強み
ITのプロジェクト管理調整と進行の経験が活きる

いきなり成果主義の営業やスタートアップに行くと、7つの後悔が全部来る。公務員の経験が直結する場所から入る

3分で診断市場価値診断——公務員の経験が、民間のどの職種で評価されるかを先に見る。

行政書士を持っているなら行政書士の資格で転職できるか。活かせる転職先4つだ。

よくある質問

公務員から民間に転職して、年収は上がりますか?

20代〜30代前半は上がる例が多い。公務員の給与が年功で低い時期だからだ。40代以降は、年功で上がった公務員の給与に民間が追いつかないことがあり、下がる例が多い。総額で比べる。

一度辞めた公務員に、戻れますか?

社会人経験者の採用試験で戻る道がある。自治体によっては、経験者枠を毎年募集している。戻れる道があることは、辞める時の安心材料になる。

公務員のまま、副業で得たいものを試せませんか?

許可の範囲なら試せる。許可されない内容なら、辞めるかの判断になる。公務員の副業はなぜバレるかに書いた。

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