年収650万。700万まであと50万。この最後の距離が、なかなか縮まらない。

即答する。残り50万の埋め方は、昇給・昇進・転職の3つしかない。そして所要時間が全く違う。定期昇給なら数年、昇進なら1〜2年、転職なら1回だ。順に現実を書く。

この記事の要点

  • 定期昇給で50万は数年がかり。月々の昇給に直すと遠い
  • 昇進で埋まるかは、ポストの空きという運の要素が絡む
  • 転職なら1回で動く差。650万の経歴は市場で強い側だ
  • まず市場価値を測り、社内ルートの速度と比べて決める

手段1。定期昇給で待つ。数年かかる計算になる

年1回の昇給で月1万円上がる会社なら、年収の増分は約12万+賞与への反映分。50万を埋めるのに3〜4年かかる計算だ。昇給幅が月5,000円の会社なら、その倍かかる。

これが悪いわけではない。いまの会社に不満がなく、環境の価値(人間関係・裁量・働きやすさ)が高いなら、待つのも合理的な選択だ。ただし1つ確認しておくべきことがある。あなたの会社の給与テーブルの天井だ。650万がすでにテーブルの上限付近なら、待っても届かない。先輩の年収がそのまま数年後のあなたの上限になる。

手段2。昇進で埋める。実力に運が乗る

役職が1つ上がれば、役職手当と等級の変更で50万は一気に埋まることが多い。ただしこのルートは、あなたの実力だけでは決まらない。上のポストが空くかどうか、組織がその年に枠を作るかどうかという、運と政治の変数が入る。

昇進待ちで2年過ごして音沙汰なし、は普通に起きる。だから昇進ルートに賭けるなら、期限を切ることだ。「次の期で話がなければ外を見る」と自分の中で決めておく。期限のない昇進待ちは、ただの飼い殺しと区別がつかない。

手段3。転職で埋める。1回で動くが、狙い方がある

最短は転職だ。650万の経歴は、市場では十分に評価される帯にいる(700万超えは上位1〜2割弱。割合の現実に詳しい)。狙い方の要点は2つ。

1つ、業界の給与水準で選ぶ。同じ職種でも、業界の水準が高い側に移るだけで50万は動く。この考え方は軸ずらし転職の全手順で書いた。2つ、600万台後半は提示が渋られやすい帯だと知っておく。600万と700万の壁で書いた通り、企業側は700万の大台を超える提示に慎重になる。だから最初の希望額は720〜750万で出す。700万ちょうどを希望すると、680万に着地する。

動く前の一歩は市場価値の測定だ。数分で年収の目安が出る。

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診断が700万超えで出るなら、あなたに足りないのは実力ではなく、値段の交渉の場だけだ。

社内ルートの見極めに使える確認を1つ足しておく。人事制度の等級表と、自分の1つ上の等級の年収レンジを見ることだ。開示されていない会社なら、直属の上司や5歳上の先輩の水準が実質の答えになる。1つ上の等級でも700万に届かないなら、その会社で待つ選択肢は消える。判断の材料は、頑張りの量ではなく給与テーブルの形なんよ。

よくある質問

年収650万から700万は転職で本当に上がりますか?

業界と会社の給与水準を上げる方向の転職なら現実的だ。同水準の会社への横移動では上がりにくい。移る先の水準で決まる。

昇給を待つのと転職、どちらがいいですか?

会社の給与テーブルの天井と昇給ペースを確認し、3年以内に届く見込みがないなら転職側が速い。環境に価値があるなら待つ判断もある。

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