年収診断、やってみたら今より150万高い数字が出た。別のツールでは低かった。どれが正確なのか。
答えは仕組みにある。診断の精度は、入力の深さと照合データで決まる。そして正しい使い方は、点でなく幅で読むことだ。
この記事の要点
- 入力が浅い診断は平均値の再生。深い診断ほど個人の条件を反映する
- 複数の診断で幅を取る。1つの数字を信じるのが一番不正確だ
- 診断額は幅の上限。最後はスカウト・求人の提示額で答え合わせをする
- 出た数字は年収交渉の根拠に使える
精度の差はどこで生まれるか。仕組みが3層ある
年収診断と呼ばれるものは、中身で3層に分かれる。
層1、属性の平均値型。年齢・業種・地域だけで出す診断。出てくるのは統計の平均値で、あなた個人の値ではない。娯楽と入口としては良いが、これで一喜一憂する必要はない。
層2、経歴照合型。職種・経験年数・スキル・マネジメント経験まで入力し、転職市場の実データと照合する型。タレントスクエアの年収診断はこの型で、入力の深さの分だけあなたの条件に寄った数字が出る(精度の中身はタレントスクエア年収診断の精度で検証した)。
層3、市場実測型。経歴を登録すると、実際の企業側の基準と照合されて想定年収が出る型。ミイダスがこれで、診断というより市場からの見積もりに近い(数字が高く出る仕組みの内訳はミイダスの年収はなぜ高く出るかで書いた)。
正確さの序列は、おおむね層が深いほど上がる。ただしどの層も万能ではなく、癖がある。だから次の使い方になる。
正しい使い方。2つ以上で幅を取る
1つの診断の数字を信じるのが、一番不正確な使い方だ。やるべきはこうなる。
- 層2と層3を1つずつやる。タレントスクエア(経歴照合)とミイダス(市場実測)の2つで、性格の違う数字を取る
- 2つの数字を幅として持つ。例えば480万と560万なら、あなたの市場の帯は480〜560万と読む
- 実測で答え合わせをする。スカウトや求人の実際の提示帯がその幅に入ってくるかで、診断の妥当性を検証する
2つの診断の性格の違いそのものはタレントスクエアとミイダスの違いで書いた。
診断の入口
*クリックすると公式サイトが開く。どちらも無料で、登録から数分で数字が出る。*
タレントスクエアの年収診断|経歴照合型。① 経歴とスキルを入力(約3分) → ② 診断結果が表示される → ③ 希望すれば求人紹介にも進める
ミイダスの市場価値診断|市場実測型。① 経歴の質問に答える(約5分) → ② 想定年収が表示される → ③ 経歴を置けば企業からのオファーも届く
出た数字の使い道。交渉の根拠になる
診断の幅は、眺めて終わりではもったいない。使い道が2つある。
- 転職の年収交渉。希望年収を聞かれた時、「市場データで◯◯〜◯◯万の帯です」と幅で答えられる。根拠のある希望は通りやすい
- 現職の評価面談。市場との差が大きいなら、昇給交渉の材料になる。出し方次第だが、黙って安く働き続けるよりは動きが出る
よくある誤解
「無料の診断は、登録させるための釣りだから全部不正確だ」。無料の理由は、診断の先の転職支援が事業だからで、診断自体が嘘という話ではない。むしろ事業として求人データを持っている会社の診断ほど、照合データは実物に近い。仕組みへの警戒は、数字を幅で読む姿勢で足りる。
「診断が正確なら、その額で転職できるはずだ」。診断はあなたの条件の市場相場を出すもので、個別の内定額は企業・職種・交渉で動く。相場を知ることと、相場を取ることの間には選考がある。そこを埋めるのが転職活動だ。
よくある質問
診断のたびに数字が変わります。どれが本物ですか?
入力内容と照合タイミングで数字は揺れる。揺れも含めて幅として読めばいい。むしろ毎回ぴったり同じ数字を出す診断の方が、統計の平均値をなぞっているだけの可能性が高い。
年収が低く出ました。落ち込むべきですか?
落ち込む場面ではなく、原因を切り分ける場面だ。入力が浅かった(実績やスキルを書き漏らした)だけのことも多い。埋め直して変わらなければ、それは現在地の実測であり、何を積めば上がるかを考える材料になる。市場価値の上げ方は市場価値が低い20代の上げ方で書いた。
年収の資料をLINEで無料配布中
診断結果を交渉に使う話し方テンプレを公式LINEで無料配布している。数字は測って終わりじゃない。使った人から、年収は動き始める。


