辞めたら失業保険はいくら入るのか。仕組みは1行で書ける。元の給料の5〜8割×日数分だ。
計算の中身と、月給別の概算例3つ、正確な額の確かめ方まで書く。なお給付率・上限額・給付制限は改定される制度なので、この記事は仕組みの理解用、最終確認はハローワークでという前提で読んでほしい。
この記事の要点
- 日額=退職前6ヶ月の給与÷180×50〜80%。低給ほど高率だ
- 日数は退職理由×加入期間×年齢で決まる。会社都合は手厚い
- 自己都合は待期+給付制限でタイムラグがある
- 正確な額は離職票を持ってハローワークへ。この記事は概算の物差しだ
仕組み。3つの数字の掛け算で決まる
失業保険(雇用保険の基本手当)の受給額は、この3つで決まる。
1、賃金日額。退職前6ヶ月の給与合計(賞与を除く・残業代は含む)÷180。直近の給与水準が土台になるから、残業が多かった人はその分も反映される。
2、給付率50〜80%。賃金日額に掛かる率で、給与が低い人ほど高い率になる再分配の仕組みだ。おおむね、月給20万円前後なら8割近く、月給40万円台なら5割近くまで下がるイメージになる。さらに日額には年齢帯ごとの上限があり、高給の人は上限で頭打ちになる。
3、給付日数。自己都合なら加入10年未満で90日、10〜20年で120日が基本線。会社都合(倒産・解雇・退職勧奨など)は大幅に手厚く、年齢と加入期間によっては自己都合の2倍以上の日数になる場合もある。
概算例3つ。自分に近い例で当たりをつける
仕組みを数字にする。いずれも概算で、率と上限の改定で前後する前提の物差しだ。
例1、月給20万円・自己都合・加入5年(90日)。
賃金日額 約6,700円 × 給付率約8割 ≒ 日額約5,300円。
90日分で総額約48万円、月あたり約16万円のイメージだ。
例2、月給30万円・自己都合・加入12年(120日)。
賃金日額 約1万円 × 給付率6割前後 ≒ 日額約6,000円。
120日分で総額約72万円、月あたり約18万円のイメージになる。
例3、月給40万円・会社都合・加入15年・40代。
賃金日額 約1.3万円 × 給付率5割強、ただし年齢帯の上限に接近 ≒ 日額約7,000〜8,000円。
会社都合で日数が手厚くなり、総額は150万円を超えるイメージもありえる帯だ。
3つの例から分かる通り、受給額の分かれ目は月給よりも「退職理由と加入期間」にある。特に自己都合か会社都合かは、日数もタイムラグも変える最大の変数だ。離職票の離職理由に納得がいかない場合、ハローワークで異議を伝える手続きもある。
受給までの流れと、計画の立て方
金額と同じくらい大事なのが、いつから入るかだ。
- 会社都合|待期7日の後、受給が始まる
- 自己都合|待期7日+給付制限期間を挟む。制限期間は改正で短縮されてきた経緯があるため、現在の扱いはハローワークで確認してほしい
つまり自己都合退職の場合、辞めた翌月から満額入る前提の生活の計画は危ない。当面の生活費は別途数ヶ月分を見込むのが安全だ。退職前に使える金の全体像(有給の消化も含む)は有給を残したまま退職すると損か、受給しながらの転職活動の実務は失業保険をもらいながら転職活動する手順に書いた。
もう1つ、失業保険と並ぶ制度も思い出してほしい。学び直しには教育訓練給付金という別枠があり、条件を満たせば講座費用の最大8割が戻る。失業期間を学びに使う人は80%給付の条件を併読する価値がある。
制度は、申請した人にしか払われない。そして申請の前に、仕組みを知って計画に織り込んだ人が、一番損をしない。この記事の概算はその物差しとして使い、最終の数字は離職票を持ってハローワークの窓口で。それが正確さと安全の両立なんだわ。
よくある質問
失業保険はいくらもらえますか?
賃金日額(直近6ヶ月給与÷180)の50〜80%×給付日数だ。低給ほど高率で、日額には年齢帯の上限がある。
何日分もらえますか?
自己都合は加入10年未満90日・10年以上120日が基本線。会社都合は大幅に手厚く、2倍以上になる場合もある。
自己都合だとすぐにはもらえないのですか?
待期7日+給付制限のタイムラグがある。制限期間は改定されるため現在の扱いはハローワークで確認を。生活費は別途数ヶ月分の備えを。
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