職務経歴書を書いていて、手が止まる場所がある。あの休職期間、書くのか?書かないのか?書くならどう書くのか?
線引きを先に言う。書く義務は原則ない。書くと決めた場合だけ、回復とセットの1行で書く。判断の分かれ目まで整理する。
先に一文で。職務経歴書に休職を自分から書く義務はなく在籍として書いて虚偽にならないが、書く方が楽な場合は「期間+回復済み」の1行型で書き、傷病名までは書かなくていい。
この記事の要点
- 休職を書く欄はない。在籍として書くのは標準の書き方だ
- 守る整合は2つ。聞かれたら嘘をつかない・休職中の実績を書かない
- あえて書くなら1行。傷病名は不要、回復済みを必ずセットにする
- 書く/書かないの判断は、説明の先回りが楽かどうかで決める
原則。書かないのは隠蔽ではない
まず土台の確認から。職務経歴書・履歴書に休職の記載欄は存在しない。休職期間は労働契約上の在籍期間に含まれるので、在籍として書くことは虚偽にならない。
だから、書かない選択はうしろめたい抜け道ではなく、標準の書き方だ。この土台は休職を転職先に伝えるべきかの記事で書いた3層整理(義務・リスク・現実)と同じで、書類でも変わらない。
書かない場合に守る、2つの整合
書かない自由には、セットの条件がある。
整合1、聞かれたら嘘をつかない。面接で「ブランクや休職はありますか」と直接聞かれた時、入社時の健康状態の申告書に該当項目があった時。ここで事実と違う回答をすると、初めて虚偽が発生する。書かないことと、聞かれて偽ることは、法的な重さが全く違う。
整合2、休職期間の実績を作らない。休職していた期間に担当していたかのような業務・実績を書くと、期間の計算や深掘り質問で崩れる。業務の記載は、実際に働いていた期間の中身だけで組む。
この2つさえ守れば、書かない選択は最後まで安全に運用できる。
あえて書く方が楽な場合と、1行の型
書く判断が有利に働く場面もある。休職が長く、書類の上で業務の空白が不自然に見える場合だ。読み手に「この期間は何?」という疑問が湧く書類は、説明を先回りした方が選考全体が楽になる。
書き方は1行で足りる。在籍情報の末尾に添える。
「(20XX年X月〜20XX年X月 傷病により休職。現在は回復し、業務に支障はありません)」
型のポイントは2つ。
- 傷病名は書かない|適応障害・うつ病などの病名まで開示する義務はない。「傷病により」で十分だ
- 回復を必ずセットにする|事実だけ書くとリスク情報で終わる。回復済みまで書いて、初めて自己管理の証明になる
この1行を書いたら、面接で聞かれた時の60秒(事実→現在→再発防止)も準備しておく。書類と口頭の内容が揃っていることが、一番強い状態だ。
書く/書かないの判断フロー
迷ったら、この順で決める。
- 休職期間は3ヶ月以内か→書かないで問題になることはまずない。在籍として書く
- 半年〜1年以上で、直近の話か→書類の空白感と、面接で聞かれる確率が上がる。先回りの1行を検討する
- 応募先は配慮のある会社を選んでいるか→開示して通る会社を選ぶ戦略なら、書く方が入社後も楽になる
なお、源泉徴収票や住民税から休職が自動でバレる仕組みはない。バレ方の心配の分解は休職はバレるのかの記事で書いた。
よくある誤解
「休職を書かずに入社して、後で分かったら経歴詐称でクビになる」。自分から書かないこと自体は詐称にあたらない。問題になるのは、直接の質問や申告書で虚偽の回答をした場合だ。書かない+聞かれたら正直に、の運用なら、後から問題化する土台がない。
「休職明けの転職では、正直に全部書くのが誠実だ」。誠実さは開示の量ではなく、聞かれたことに偽りなく答える姿勢で示すものだ。書類にどこまで書くかは戦術の問題で、全部書くことが唯一の誠実ではない。
よくある質問
休職中に取った資格は書いていいですか?
書いていい。資格の取得は事実で、取得時期も偽る必要はない。むしろ療養しながら前を向いていた事実として、回復の証明を補強する材料になる。
現在も休職中のまま転職活動をしています。書き方は変わりますか?
在籍中として書くこと自体は同じだが、選考が進めば現況を聞かれる可能性は高く、その時は正直に答える準備が要る。現在進行形の休職は、書類より活動時期の判断(主治医の了解)の方が先の論点になる。休職中の転職活動はいつからの記事を先に読んでほしい。
転職の資料をLINEで無料配布中
休職に触れる時の書類1行型と面接60秒の整合テンプレを公式LINEで無料配布している。書く義務はない。書くなら、回復とセットの1行。それだけ覚えて、先へ進もう。

