退職した会社のデスクに、私物が残ったままだ。マグカップ、置き傘、ロッカーの荷物。取りに行けば元同僚と顔を合わせる。もう行きたくない。

行かなくていい。私物は郵送で受け取れる。着払い指定と処分の委任を組み合わせれば、出社ゼロで完結する。依頼の仕方から書く。

この記事の要点

  • 私物の返却に出社の義務はない。郵送依頼が普通に通る
  • 送料は着払い指定。会社の負担の問題を先回りで消す
  • 要らない物は「処分して構いません」と委任。仕分けの負担も消す
  • 貸与物の返却は、こちらから追跡つきで郵送。相互郵送が定番だ

前提の整理。私物の権利関係

まず力関係を確認する。デスクやロッカーの私物は、当然ながらあなたの所有物だ。会社が勝手に処分することはできないし、逆にあなたが出社して回収する義務もない

会社側から見ると、退職者の私物は「処分できないのに場所を取る保管物」で、実は扱いに困っている。だから郵送依頼は、わがままな要求ではなく、会社の保管負担を終わらせる提案でもある。気後れする必要はまったくない。

依頼メールの例文。着払いと処分委任をセットで

件名|私物の返送のお願い(氏名)
◯◯様 お世話になっております。◯月◯日付で退職いたしました◯◯です。デスクとロッカーに私物を残したままにしており、申し訳ありません。恐れ入りますが、着払いにて下記住所へご送付いただけますでしょうか。主な私物は、デスク引き出しの文具類・マグカップ・ロッカーの上着です。判断に迷うものや細かいものは、処分いただいて構いません。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

この文面には3つの配慮が入っている。着払いで送料負担の議論を消す。私物の場所と品目を書いて探す手間を減らす。処分の委任で仕分けの負担を消す。この3点が揃った依頼は、担当者にとって「すぐ処理できるタスク」になり、対応が速い。

高価なもの・壊れやすいものがある場合だけ、「◯◯は壊れやすいため、緩衝材で包んでいただけると助かります」と一言添える。ないなら書かない方が、依頼は軽くなる。

貸与物との相互郵送。一往復で終わらせる

あなたの手元に貸与物(社員証・鍵・PC・制服・保険証)が残っているなら、私物の郵送とセットで処理する。

  1. 貸与物を先に、追跡できる方法で送る。レターパックか宅配便。発送の控えは保管する
  2. 発送の連絡と私物の依頼を1通にまとめる。「貸与物を本日発送しました(追跡番号◯◯)。私物のご送付をお願いします」
  3. 受け取ったら受領の返信をする。「私物を受け取りました。ありがとうございました」で、やり取りは完了だ

先にこちらが送るのがコツだ。貸与物を人質のように持ったまま私物を要求する形になると、話がこじれる。先に義務を果たした側は、依頼が通りやすい。

会社が応じない・嫌がらせをしてくる場合

「取りに来ないなら知らない」「処分した」。まれにこういう対応をする会社がある。段階を踏んで返す。

  • 応じない場合。私物の所有権はあなたにあり、会社に引き渡しの義務があることを、記録の残る形で再依頼する。「ご対応いただけない場合、しかるべき窓口に相談します」の一文で動くことが多い
  • 勝手に処分された場合。委任していない私物の無断処分は損害賠償の問題になりうる。品目と価値を整理して、内容証明での請求や少額訴訟という道がある。ただし実務では、私物の価値と手間を天秤にかけて、どこまでやるかを決める話になる
  • 給料や書類も一緒に人質にされている場合。私物単体の問題ではなく、退職妨害の一部だ。給料を取りに来いと言われた時退職届の受け取り拒否と同じ構図で、対応をまとめて組む

そもそも退職の切り出し自体がまだで、私物・貸与物・書類のやり取り全部が憂鬱なら、最初から代行に任せる選択肢もある。

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利用の流れ|① LINEで無料相談する → ② 私物と貸与物の状況を伝える → ③ 以後の会社とのやり取りは代行に任せる

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よくある誤解

「私物を残したまま辞めたのは自分の落ち度だから、強く言えない」。落ち度と権利は別だ。残してしまった気まずさは、依頼文の1行の詫びで十分に果たされる。所有権は落ち度で消えないし、郵送依頼は正当な要求のままだ。

「取りに行く方が、着払いより会社に迷惑をかけない」。逆のことが多い。あなたの来社には、入館手続き・立ち会い・応対の人員が要る。梱包して発送する方が、会社側の総手間は小さい。迷惑の見積もりを理由に、行きたくない場所へ行く必要はない。

よくある質問

在職中です。辞める前に私物を減らしておくべきですか?

強く勧める。退職を決めた日から、私物は毎日少しずつ持ち帰るのが一番きれいだ。最終出社日に大荷物で帰るのは目立つし、退職後の郵送問題も起きない。理想は、最終日に鞄1つで帰れる状態にしておくことだ。

ロッカーの鍵を返してしまい、中身の私物がそのままです

会社に開錠と回収を依頼するしかないが、これも郵送依頼の文面に「ロッカー内の私物も含めてお願いします」と書けば足りる。立ち会いを求められたら、「一任しますので、処分に迷うものだけご連絡ください」と返せば、出社せずに済む。

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