退職届は書き上げた。ところで、これは裸で渡すのか。封筒が要るなら、茶封筒でいいのか、宛名は書くのか、糊付けは。最後の最後で、細部が分からない。

全部答える。封筒は白無地の二重、表は「退職届」の3文字だけ、宛名なし、手渡しなら糊付けなし。この4点で完成だ。細部まで一気に書く。

この記事の要点

  • 封筒は白無地・二重(透けない裏地つき)の長形3号か4号
  • 表の中央に「退職届」と縦書き。宛名は書かない
  • 裏の左下に所属部署と氏名。手渡しなら糊付けしない
  • 書類は三つ折り。書き出しが右上に来る向きで入れる

封筒の選び方。白無地・二重・サイズは用紙に合わせる

条件は3つだ。

  • 白無地。郵便番号の枠が印刷されていないものを選ぶ。茶封筒は事務連絡の印象が強く、退職届では白が慣例だ
  • 二重封筒。中が透けない裏地つきのもの。中身が退職届だと透けて見える状態は、渡すまでの持ち歩きでもリスクになる
  • サイズは用紙に合わせる。B5の届なら長形4号、A4なら長形3号。三つ折りした届がちょうど収まる

コンビニや100円ショップでも、白無地の二重封筒は手に入る。見つからない場合は白無地の一重でも許容範囲だが、その場合は中身が透けないよう、届を白紙で1枚巻いて入れる手がある。

表と裏の書き方。書くのは2箇所だけ

表面。中央より少し上に、縦書きで「退職届」とだけ書く。会社名も上司の名前も書かない。手渡しする書類なので、宛先の情報は封筒に要らない(宛名は届の本文の中に書いてある)。

裏面。左下に、縦書きで所属部署と氏名を書く。「営業部 山田太郎」という形だ。

筆記具は黒のボールペンか万年筆。油性で、にじまないものを使う。表の3文字は封筒の顔なので、下書きの気持ちでゆっくり書くといい。書き損じたら、修正液や二重線は使わず封筒ごと替える。数十円の封筒をケチって、訂正跡つきの封筒で出す方が高くつく。中身の届の書き損じの直し方は退職届の訂正の書き方が担当だ。

三つ折りの向きと入れ方。開いた時に読み出しが来るように

地味に迷うのが折り方だ。正解はこうなる。

  1. 届を文字の面を上にして置く
  2. 下3分の1を先に折り上げる
  3. 上3分の1を折り重ねる(巻き三つ折り)
  4. 封筒の裏を手前にして、書き出し(右上)が封筒の右上に来る向きで入れる

この折り方だと、受け取った側が取り出して開く時に、書き出しから自然に読み始められる。細かい作法だが、型を守った書類は、それだけで揉め事の種を1つ減らす。

手渡しの場合、糊付けはしない。上司がその場で確認できるようにするためだ。フラップは折り込むだけでいい。

渡し方と、郵送になった場合の違い

手渡しが原則だ。退職の意思を口頭で伝えた場(アポの取り方と時間帯は退職を伝える時間帯の正解で書いた)で、両手で、表を相手に向けて渡す。「退職届をお持ちしました。お受け取りください」の一言を添える。

郵送になる場合(受け取り拒否された、出社できない事情がある)は、作法が3つ変わる。

  • 糊付けして、封じ目にを書く
  • 添え状(1枚の送付状)を同封する
  • 退職届の入った封筒を、一回り大きい郵送用封筒に入れて送る。郵送用封筒の表の左下に「退職届在中」と朱書きする

受け取り拒否からの内容証明の手順は退職届を受け取ってもらえない時で書いた。郵送はそちらの流れの一部として使うことが多い。

よくある誤解

「封筒なしで渡すのは失礼にあたるから、退職自体が無効になる」。無効にはならない。封筒は慣例であって、法的な要件ではない。裸の届でも意思表示としては有効だ。ただし、どうせ出すなら型を守った方が、相手に突き返す口実を与えない。封筒は数十円で買える保険だと思えばいい。

「会社指定の書式がある場合も、白封筒に入れるべき」。指定書式がある会社では、提出方法も指定されていることが多い(システム提出・人事へ直接など)。その場合は指定に従う。封筒の作法は、指定がない場合の標準形だ。

よくある質問

「退職願」の場合も封筒の書き方は同じですか?

同じだ。表の文字を「退職願」に変えるだけで、封筒の選び方・裏面・折り方・渡し方は全部共通になる。願と届のどちらを出すべきかの違いは、撤回できるかどうかの違いなので、退職日を確定させたい場面では届を選ぶ。

封筒とセットで、退職届用の用紙にも決まりはありますか?

白の便箋(B5かA4)に黒のペンで縦書きが標準形だ。罫線入りの白便箋でも問題ない。パソコン作成が許容される会社も増えたが、署名だけは自筆にする。用紙がその場でなくても、コンビニの白便箋と白封筒で今日中に揃う。

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