退職届を書き上げて、最後の押印。手元にあるのはシャチハタだけ。これで押していいのか、それとも買いに走るべきか。
即答する。朱肉の認印を使う。シャチハタは避ける。理由と、ない場合の対処まで書く。
先に一文で。退職届の印鑑はシャチハタを避けて朱肉の認印で押すのが安全で、実印は不要、印鑑自体がなくても署名があれば書面として有効だ。
この記事の要点
- シャチハタが避けられる理由は、劣化・同一印面・慣行の3つだ
- 正解は朱肉の認印。三文判でいい。実印・銀行印は不要
- 押印は法律上の要件ではない。署名があれば有効だ
- 朱肉がない時は、コンビニで認印と朱肉が数百円で揃う
シャチハタがだめとされる3つの理由
法律で禁じられているわけではない。慣行として避けられる理由が3つある。
- インクの劣化|シャチハタは浸透印(ゴム印)で、インクが年月で薄れやすい。退職届は会社に保管される書類なので、長期保存に向く朱肉が選ばれてきた
- 同一印面の存在|大量生産品なので、同じ名字なら同じ印面が世に大量にある。本人性の証明力が弱い、という扱いだ
- 慣行の共有|上の2つが広く知られているため、シャチハタ押印の正式書類を「作法を知らない」と受け取る人が実在する。退職の場面で余計な引っかかりを作る意味はない
つまり実害の議論より、引っかかられる可能性を数百円で消せるという話だ。消しておくのが合理的になる。
正解の印鑑。認印でいい、実印は要らない
使うのは朱肉で押すタイプの認印だ。
- 100円ショップや文具店の三文判で問題ない
- 実印(役所登録印)や銀行印を使う必要はない。退職届は登録印を求める書類ではない
- 印面は名字のみで足りる
- 朱肉も持っていなければ、印鑑とセットでコンビニ・100円ショップで揃う
押す位置は、記名(署名)のすぐ右か下。押す前にいらない紙で試し押しをすると、かすれ・逆さの事故が消える。押し損じた時の扱いは退職届の書き損じの直し方で書いた。
そもそも押印は必須なのか
意外に知られていないが、退職届への押印は法律上の要件ではない。退職の意思表示は、自筆の署名がある書面なら押印なしでも有効だ。
- 会社の書式に押印欄がある場合は、慣行に合わせて押すのが摩擦のない選択になる
- どうしても印鑑を用意できない場合は、署名のみでの提出可否を人事にひと言確認すればいい
- 効力の議論と、作法の議論を分けて考えると、印鑑は「効力に必須ではないが、押しておくと引っかかりゼロ」という位置づけになる
よくある誤解
「シャチハタで出したら受理されない」。効力の面では、シャチハタでも署名があれば意思表示として成立する。押し直しを求められる可能性があるだけで、退職自体が無効になる話ではない。既に出してしまったなら、求められた時に押し直せば済む。慌てなくていい。
「印鑑は縁起や角度にこだわるべきだ」。お辞儀ハンコ(左に傾けて押す)のような作法は、金融・官公庁の一部の文化であって、退職届に持ち込む必要はない。まっすぐ、かすれず押せていれば満点だ。
よくある質問
ネーム印(キャップレスの浸透印)もシャチハタ扱いですか?
浸透印である限り、慣行上は同じ扱いになる。メーカー名でなく、朱肉を使うかどうかで判断すればいい。
退職願や辞表でも同じですか?
同じだ。願・届・辞表のどれでも、押すなら朱肉の認印、という基準は変わらない。用紙や封筒の選び方はコンビニで揃える記事、渡す場面の作法は退職届の渡し方が担当だ。
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退職届の最終チェックリスト(紙・封筒・印鑑・渡し方の4点確認)を公式LINEで無料配布している。印鑑は数百円の認印で正解だ。迷いを1つずつ消して、次の準備に進もう。


