50代で転職を考えている。周りは「この年で無理だ」と言う。求人を見ても、年齢で切られている気がする。本当に無理なのか。動くなら、何を覚悟すればいいのか。
先に言う。50代の転職は、厳しいが、条件を決めた人から決まる。数字で現実を見て、決まる人と決まらない人の差、募集が多い職種、動く前に決める3つを書く。
先に一文で。50代の転職は転職入職率が5〜9%と少なく年収が下がる人も3割前後いるが、年収・役職・勤務地のどれを譲るかを先に決めて経験を相手の言葉に翻訳できる人は決まっており、経験を活かす管理部門・営業管理職・ITと、未経験でも入れる施設管理・警備・介護・ドライバーの2つの層から、守るものを決めて選ぶのが正解だ。
この記事の要点
- 転職入職率は50〜54歳で男性5.6%・女性9.0%。少ないが動いている
- 年収は、増えた人4割弱・減った人3割弱。全員が下がるわけではない
- 決まる差は2つ。譲る条件を決めているか、経験を翻訳できるか
- 職種は2層。経験を活かす層(枠が少ない)と、未経験可の層(年収が下がる)
数字で見る現実
| 数字 | 中身 |
|---|---|
| 転職入職率(50〜54歳) | 男性5.6%・女性9.0%(令和5年 雇用動向調査) |
| 転職入職率(55〜59歳) | 男性6.6%・女性7.6% |
| 転職後の年収(50〜54歳) | 増えた39.0%・変わらない31.7%・減った28.2%(令和6年) |
| 転職後の年収(55〜59歳・以前の調査) | 減った人が約半数 |
20代の転職入職率が1割を超えるのに対し、50代は半分以下だ。動く人は少ないが、動いた人の4割弱は年収が上がっている。50代でハローワークを使う場合の現実は50代のハローワーク転職の現実に書いた。
決まる人と決まらない人の差
| 決まる人 | 決まらない人 |
|---|---|
| 譲る条件を先に決めている。年収・役職・勤務地のどれを譲るか | 全部を守ろうとする。今の年収・役職・通勤圏で探す |
| 経験を相手の言葉に翻訳する。「部長でした」でなく「◯人の組織で◯を◯%改善した」 | 役職名と会社名で語る |
| 応募先の規模を広げる。中小・地方・異業種 | 大手と同業だけ |
| 3ヶ月で決まらなければ条件を見直す | 同じ条件で半年以上 |
| 年下の上司・小さい裁量を受け入れる | プライドが条件になる |
差は能力でなく、条件の決め方にある。役職定年の後の動き方は役職定年、その後、リストラ後は50代でリストラされた後へ。
募集が多い職種。2つの層
| 層 | 職種 | 年収 | 枠 |
|---|---|---|---|
| 経験を活かす | 管理部門の管理職(経理・人事・総務)、営業の管理職、IT(エンジニア・プロジェクト管理)、経営企画、品質保証 | 守れるか上がる | 少ない |
| 未経験でも入れる | 施設管理・マンション管理員、警備、介護、タクシー・トラックのドライバー、コールセンター、製造 | 下がる(300〜400万円台) | 多い |
前者は、これまでの経験と直結する求人だけを狙う。後者は、年収より働き方(体力・時間・場所)で選ぶ。タクシーの実際はタクシーへの転職の実際、警備は警備員はきついのか、ドライバーの条件はドライバー転職の条件に書いた。
動く前に決める3つ
- 守るものを1つ決める。年収か、役職か、勤務地か、働き方か。1つだけ守り、他は譲る
- 経験を数字にする。担当した人数、予算、改善した数字、続けた年数。役職名でなく数字で
- 期限を決める。3ヶ月で決まらなければ条件を見直す。半年で決まらなければ、層を変える
3つを決めてから動くと、迷わない。決めずに動くと、半年で疲れて止まる。
50代の面接で聞かれること
- 年下の上司の下で働けるか。「前職でも年下の役員の下で働きました」と事実で
- 健康と体力。「定期健診で問題なく、◯◯を続けています」
- いつまで働きたいか。「65歳まで、体力の続く限り」と長さを示す
- 年収の答え。譲る条件を決めていれば即答できる
45歳の課長の転職の現実は45歳の課長の転職に書いた。
3分で診断:市場価値診断——50代の経験が、経験を活かす層でどう評価されるかを先に見る。
設備管理の未経験転職はビルメンテナンスに未経験で転職する。資格と年収だ。
よくある質問
50代で、転職エージェントに相手にされません
エージェントは、決まりやすい人を優先する。50代は、経験を活かす層の求人に絞ったエージェント(管理職・専門職向け)か、ハローワーク・シニア向けの求人サイトを併用する。エージェントだけに頼らない。
50代で未経験の職種に転職して、続きますか?
働き方で選んでいれば続く。年収で選ぶと続かない。施設管理・警備・ドライバーは、体力と時間の条件が合えば60代まで続く人が多い。
転職より、今の会社に残るべきですか?
役職定年や再雇用で年収が下がる見込みと、転職後の年収を比べる。残って下がるか、動いて下がるか。残る場合も、社外で通用する経験を数字にしておくと、選択肢が残る。
出典(一次資料)
- 厚生労働省「令和5年 雇用動向調査」「令和6年 雇用動向調査」(年齢階級別の転職入職率、転職後の賃金変動)
50代の転職の条件シートをLINEで無料配布中
守るものを1つ決める記入表、経験を数字にする表、3ヶ月ごとの条件の見直し表を公式LINEで無料配布している。50代の転職は、厳しいが、条件を決めた人から決まる。


