派遣で働いている。契約の更新が近い。更新せずに辞めたい。誰に言うのか。派遣先の上司か、派遣会社の担当者か。何日前に言うのか。契約の途中なら辞められないのか。
先に言う。派遣を辞める相手は派遣会社の担当者だ。派遣先の上司ではない。契約満了で更新しないなら、満了の1か月前に担当者へ。派遣先には担当者から伝わる。伝える相手、時期、順番、メール例文4つ、理由、引き止めへの返し、最終日までにやること、辞めた後の書類、失業保険を書く。
先に一文で。派遣を辞める時は雇用主である派遣会社の担当者に電話かメールで伝え、契約満了で更新しないなら1か月前、無期雇用派遣なら2週間前が法律の線だが1か月前が現実的で、契約途中はやむを得ない事由が要り、派遣先への連絡は担当者に任せて派遣先の上司には決まった後に自分から挨拶し、理由は次に活かせる物を1つ、次の派遣先の紹介による引き止めは受けるか断るかを決めて1回で返し、離職票と源泉徴収票と雇用保険被保険者証を受け取るのが正解だ。
この記事の要点
- 言う相手は派遣会社の担当者
- 更新しないなら満了の1か月前
- 派遣先への連絡は担当者から
- 契約途中はやむを得ない事由が要る
伝える相手
| 相手 | 判断 |
|---|---|
| 派遣会社の担当者(営業・コーディネーター) | ここに言う。雇用主は派遣会社 |
| 派遣先の上司 | 先に言わない。担当者から伝わった後に、自分から挨拶 |
| 派遣先の同僚 | 決まった後に |
派遣先の上司に先に言うと、派遣先から派遣会社に話が行き、担当者が知らない状態で後任の調整が始まる。担当者の顔が立たず、こじれる。
伝える時期
| 状況 | 時期 |
|---|---|
| 契約満了で更新しない | 満了の1か月前。派遣会社から更新の意向確認が来た時に答える |
| 無期雇用派遣(常用型) | 民法627条で2週間前。派遣先の後任を考えると1か月前が現実的 |
| 契約の途中で辞める | やむを得ない事由(体調・家族の事情・契約と実際の業務の違い・賃金の未払い)が要る。分かった時点ですぐ担当者へ。線は派遣を契約期間中に辞めたいに書いた |
| 契約から1年を過ぎている有期 | 労基法附則137条でいつでも辞められる。それでも1か月前に |
有期契約は期間の満了で終わるので、更新しないことに法律上の予告義務はない。ただし2週間前を切ると、派遣先と派遣会社の関係で担当者が困り、次の紹介に影響が出ることがある。
伝える順番
- 担当者に電話かメールで、辞める意思と時期を伝える
- 担当者と面談(電話でも可)。最終日、引き継ぎ、有給の消化を決める
- 派遣先への連絡は担当者がする。自分からは言わない
- 派遣先の上司に、担当者から伝わった後に「◯月◯日で契約が満了となります。お世話になりました」と挨拶
- 最終日に派遣先の同僚に挨拶
例文1。契約満了で更新しない
◯◯株式会社 ◯◯様
>
お世話になっております。◯◯(派遣先名)で就業中の山田太郎です。
次回の契約更新について、更新をしない方向で考えております。
◯月◯日の契約満了をもって、終了させていただきたいです。
理由は、正社員の仕事に移ることを決めたためです。
派遣先へのご連絡と、今後の手続きについて、ご相談させてください。
よろしくお願いいたします。
>
山田太郎
電話番号
例文2。体調で続けられない
体調の面で、現在の勤務を続けることが難しくなっております。医師からも勤務の調整を勧められています。
契約期間の途中で申し訳ありませんが、◯月◯日を目安に終了させていただくことはできますでしょうか。
派遣先へのご連絡と、引き継ぎについてご相談させてください。
診断書を求められることがある。用意しておく。
例文3。次の仕事が決まった
他社で正社員としての採用が決まり、◯月◯日から入社することになりました。
現在の契約は◯月◯日で満了のため、更新はせず、満了をもって終了させていただきたいです。
これまでのご紹介とご支援に感謝しております。
例文4。派遣会社ごと辞める(登録を抹消する)
今後は別の働き方をすることになりましたので、現在の契約の満了をもって、貴社への登録も終了させていただきたいです。
登録の抹消と、個人情報の削除の手続きについて教えてください。
離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険者証の送付をお願いいたします。
理由の言い方
| 状況 | 言い方 |
|---|---|
| 派遣会社ごと辞める | 正社員の仕事が決まった。別の働き方をする |
| 派遣先だけ変えたい | 業務内容が合わない。通勤が遠い。契約と実際の業務が違う |
| 体調 | 体調の面で今の勤務を続けることが難しい。病名は言わなくていい |
| 派遣先の人間関係 | 担当者には事実として伝えていい(次の紹介の精度が上がる)。派遣先の上司には言わない |
担当者は、次の派遣先を紹介するために理由を聞く。派遣会社ごと辞めるなら、その意思を明確に。引き止められない理由の型は引き止められない退職理由の言い方に書いた。
引き止めへの返し
派遣会社の引き止めは、「次の派遣先を紹介するから、登録は残してほしい」という形で来る。
| 自分の状況 | 返し |
|---|---|
| 派遣で続けるつもりがある | 受けていい。「条件は◯◯で、紹介があれば聞きます」 |
| 派遣会社ごと辞める | 「今回は登録も終了させてください。決めたことです」。1回で |
| 派遣先だけ変えたい | 「今の派遣先は満了で終了し、次の紹介はお願いします」 |
最終日までにやること
- 有給の残りを担当者に聞いて、消化の日程を決める。派遣先との調整は担当者が入る
- 引き継ぎのメモを作る。後任が決まっていなくても、業務の一覧と手順を派遣先の上司に渡す
- 派遣先の備品(社員証・入館証・PC・制服)の返却日を確かめる
- 最後の給料と交通費の振込日を確かめる
- 派遣先の上司と同僚に挨拶。菓子折りは、派遣先の慣習に合わせて。要らない所も多い
辞めた後の書類
| 書類 | 誰から | いつ |
|---|---|---|
| 離職票 | 派遣会社 | 退職後10日〜2週間。失業保険の手続きに要る |
| 源泉徴収票 | 派遣会社 | 退職後1か月以内 |
| 雇用保険被保険者証 | 派遣会社(預けていれば) | 退職時 |
| 健康保険の資格喪失証明書 | 派遣会社 | 国保に切り替えるなら要る |
派遣会社は、登録が残っていると「まだ辞めていない」扱いで離職票を出さないことがある。登録を抹消するか、「就業を終了したので離職票を出してほしい」と明確に頼む。
契約満了の失業保険
契約満了で自分が更新を望まなかった場合は、原則は自己都合の扱いになる(給付制限あり)。派遣会社が次の派遣先を紹介せず、満了から1か月以内に次の仕事が決まらなかった場合は、「特定理由離職者」として給付制限なしになることがある。離職票の離職理由の欄を見て、違うと思えばハローワークで申し立てる。退職金の扱いは派遣社員に退職金は出るかに書いた。
よくある質問
派遣先から直接「辞めないでほしい」と言われた
「派遣会社と相談して決めます」と返し、担当者に伝える。派遣先と直接、契約の話をしない。
担当者が話を聞いてくれない、返事がない
派遣会社の別の窓口(本社のサポート窓口・コンプライアンス窓口)にメールで送る。送った日付が記録になる。
契約満了の後、同じ派遣先に直接雇用で入りたい
派遣先が直接雇用を申し出るのは、法律上は妨げられない。派遣会社と派遣先の契約で紹介料が発生することがあるが、それは会社間の話だ。派遣先の人事に確かめる。
転職の資料をLINEで無料配布中
派遣を辞める時の連絡の型4つと、最終日までの確認表(有給・引き継ぎ・返却・書類)を公式LINEで無料配布している。言う相手を間違えなければ、派遣の退職はこじれない。
