面接の逆質問で、給料のことを聞きたい。でも「お金のことばかり聞く人」と思われそうで、毎回飲み込んで帰ってくる。
聞いていい。聞き方でなく、聞く順番と型で印象は決まる。そのまま使える言い回しを3つ出す。
先に一文で。面接で給料を聞くのは正当な確認であり、選考が進んだ段階で「想定レンジを教えてほしい」という形にすれば印象は落ちず、聞かずに入社するほうが後悔が大きい。
この記事の要点
- 聞いていい。ただし一次の冒頭は避ける
- 金額を要求せず、レンジを確認する形にする
- 3つの型。レンジ・評価との接続・内訳
- 聞かずに入社した後悔のほうが長く残る
聞いていいタイミング
避けるべき|一次面接の冒頭、志望動機の前、面接官がまだ会社説明をしていない段階
聞いていい|最終面接の逆質問、オファー面談、エージェント経由の事前確認
早い段階で聞くと「条件だけで選んでいる」と読まれる。選考が進んでから聞くのが基本で、一番自然なのはオファー面談だ。聞くべき項目の全体はオファー面談で聞くことの記事で整理した。
エージェントを使っているなら、面接で聞かずに担当者に確認してもらう手もある。これが一番角が立たない。
そのまま使える3つの型
型1、レンジを確認する(最も安全)
「差し支えなければ、このポジションの想定年収のレンジを教えていただけますか」
金額を要求していない。相手の想定を先に聞くので、自分の希望を言う前に相場が分かる。
型2、評価と接続する
「入社後、どのような成果が評価や昇給につながる仕組みでしょうか。あわせて、初年度の想定年収も伺えればと思います」
「頑張れば上がるのか」を確認しつつ、金額に触れる。働く意欲の文脈に給料を置くので、印象が落ちにくい。
型3、内訳を確認する
「求人票の月給には固定残業代が含まれていますか。含まれる場合は何時間分か教えていただけますか」
同じ額面でも、固定残業代の有無で手取りはまるで変わる。内訳の読み方は固定給と手取りの違いの記事で書いた。
印象が落ちる聞き方
- 「給料はいくらですか」|直球すぎる。レンジという言葉を挟むだけで変わる
- 希望額を先に言う|「500万は欲しいです」は、相手の想定が600万でも500万に固定される
- 休みと給料だけを聞く|他の逆質問がなく条件だけだと、志望度を疑われる
- 前職の年収を聞かれて盛る|源泉徴収票で分かる。嘘は必ず崩れる
聞かずに入社すると何が起きるか
私のDMには、「聞けないまま入社して、想定より低かった」という相談が繰り返し届く。共通しているのは、確認しなかった後悔は数年続くということだ。
入社時の年収は、その後の昇給の起点になる。最初に下限で入ると、毎年数%上がっても差は埋まらない。交渉しなかった後悔と、した後悔のどちらが重いかは年収交渉して後悔したことの記事で書いた。
私自身、転職の中で条件を聞かずに進めた回はない。4社目はあえて年収を下げたが、それも下げる額を分かったうえで決めた。知らずに下がるのと、知って下げるのは、まるで違う。
メールで確認する場合
面接で聞きそびれたら、メールで聞いていい。文面はこれで足りる。
「先日は面接のお時間をいただきありがとうございました。1点確認させていただきたいのですが、本ポジションの想定年収のレンジと、月給に固定残業代が含まれる場合はその時間数を教えていただけますでしょうか。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします」
質問は2つまでにする。それ以上は電話かオファー面談で聞く。
よくある誤解
「給料を聞くと落ちる」。落ちない。聞き方が悪くて印象が下がることはあっても、条件の確認自体で不合格になることはまずない。むしろ答えを渋る会社のほうが、入社後に問題が出る。
「求人票に書いてあるから聞かなくていい」。書いてある幅の下限で提示されることは普通にある。自分がどこに位置するかは、聞かないと分からない。
希望年収を聞かれた時の答え方
聞く側でなく、答える側の型も持っておく。1つの数字で答えると上限として扱われるので、幅で答えて相手のレンジを聞き返す。数字の作り方と根拠の添え方は面接で希望年収を聞かれた時の答え方の記事で書いた。
よくある質問
一次面接で「希望年収は?」と聞かれたら?
聞かれたら答えていい。ただし1つの数字でなく幅で答える。「現職が◯◯万で、同程度からを希望しています。御社の想定レンジがあれば教えてください」と返すと、相手の想定を引き出せる。
年収より手取りを知りたい時は?
面接で手取りを直接聞くのは避けたほうがいい。額面と、固定残業代・賞与の月数・各種手当を確認できれば、手取りは自分で計算できる。標準報酬月額から社会保険料が決まる仕組みは標準報酬月額とはの記事で書いた。
転職の資料をLINEで無料配布中
面接・オファー面談で条件を確認する質問リスト(給与・残業・評価の3項目つき)を公式LINEで無料配布している。聞く型を持っていれば、飲み込んで帰ることはなくなる。

