入社書類の中に誓約書がある。氏名、住所、日付、印鑑。日付はいつを書くのか。印鑑は認印でいいのか。保証人の欄もある。間違えたら、どうするのか。そして、中身を読まずにサインしていいのか。
先に言う。入社誓約書の日付は、書いた日か会社の指定日。印鑑は認印で足り、実印と印鑑証明を求められたら理由を聞け。出す前に、損害賠償の額と競業避止の期間だけは読む。中身、書き方、印鑑、保証人欄、間違えた時、提出、読む3か所、書きたくない条項、効力の線を書く。
先に一文で。入社誓約書は氏名を戸籍の漢字・住所を住民票通りに書き、日付は会社の指定日か署名した日で西暦か和暦は書式に合わせ、印鑑は認印で足りシャチハタは避け、実印と印鑑証明を求められたら理由を聞き、保証人欄は保証人本人に書いてもらい代筆せず、間違えたら二重線と訂正印か書き直しを頼み、出す前に損害賠償の金額・競業避止の期間と範囲・秘密保持の対象の3か所を読み、納得できない条項は質問した上でサインするのが正解だ。
この記事の要点
- 日付は指定日か署名日。印鑑は認印
- 保証人欄は本人に書いてもらう
- 間違えたら二重線と訂正印か書き直し
- 出す前に損害賠償・競業避止・秘密保持を読む
誓約書の中身
| 条項 | 中身 |
|---|---|
| 服務規律の遵守 | 就業規則を守る、指示に従う |
| 秘密保持 | 会社の情報を在職中と退職後に漏らさない |
| 競業避止 | 在職中の副業の制限、退職後の同業への就職の制限 |
| 損害賠償 | 故意や重大な過失で会社に損害を与えた時に賠償する |
| 身元保証 | 保証人が本人の行為による損害を保証する(別紙のことが多い) |
| 個人情報の取り扱い | 会社が本人の情報を管理することへの同意 |
| 反社会的勢力でないこと | 該当しないことの表明 |
多くは、就業規則に書いてあることの確認だ。サインを拒否できるかの線は入社誓約書のサインは拒否できるかに書いた。
書き方
| 欄 | 書き方 |
|---|---|
| 氏名 | 戸籍の漢字。旧字体なら旧字体。ふりがなの欄があれば書く |
| 住所 | 住民票通り。都道府県から。マンション名と部屋番号まで。郵便番号の欄があれば書く |
| 日付 | 会社の指定があればその日(入社日が多い)。なければ署名した日 |
| 西暦か和暦 | 書式に合わせる。「令和 年」とあれば和暦。空欄なら履歴書と揃える |
| 生年月日 | 欄があれば。履歴書と同じ表記 |
| 印 | 氏名の右の「印」の位置に。氏名にかからないように |
黒のボールペン。消せるペンは使わない。
印鑑の種類
| 印鑑 | 判断 |
|---|---|
| 認印(朱肉を使う) | これで足りる |
| シャチハタ(ゴム印) | 避ける。受け付けない会社が多い |
| 実印 | 求められたら理由を聞く。本人の実印まで求める会社は少ない |
| 印鑑証明 | 実印とセットで求められる。身元保証人の欄では求める会社がある。本人の分は理由が明確なら |
| 印鑑なし(署名のみ) | 受け付ける会社もある。会社に聞く |
実印と印鑑証明を本人に求められて、理由が「損害賠償の条項のため」なら、その条項の金額と範囲を読んでから決める。
保証人欄がある時
誓約書に身元保証人の欄がある場合、保証人本人に書いてもらう。あなたが代筆すると、保証の効力が争われ、あなたの側の虚偽にもなる。保証人の欄に印鑑証明を求める会社もある。
保証人を誰に頼むか、頼まれた人が負う責任の上限、頼める人がいない時は身元保証人は誰に頼むかに書いた。
書き間違えた時
| 間違い | 直し方 |
|---|---|
| 1文字・数字 | 間違えた部分に二重線、その上に訂正印(署名の印鑑と同じ)、近くに正しい内容 |
| 住所の大部分・名前 | 会社に新しい用紙を頼む |
| 日付の欄 | 会社に聞く。二重線で直せることが多いが、書き直しを求める会社も |
| 印鑑がずれた・かすれた | 隣に押し直す。かすれた印に重ねない |
| 修正液・修正テープ | 使わない。使ってしまったら書き直し |
誓約書は会社が用紙を持っている。書き直しは普通に応じてくれる。「書き損じたので、新しい用紙をいただけますか」で足りる。
提出の時期と方法
| 方法 | 中身 |
|---|---|
| 入社日に持参 | 一番多い。他の入社書類と一緒に |
| 入社前に郵送 | 添え状を付けて。誓約書は折らずにA4のクリアファイルで |
| 入社前にPDF | 署名と印鑑をした物をスキャン。原本は入社日に持参 |
| 入社後に会社の書式で | 入社日に渡されて、その場か翌日までに |
入社書類の全体は入社書類は何が必要かに書いた。
出す前に読む3か所
| 読む所 | 見る点 |
|---|---|
| 損害賠償 | 金額が書いてあるか。「◯◯万円を賠償する」と定額が書いてあれば、労基法16条の賠償予定の禁止に触れる。実際の損害を賠償する、という書き方なら普通 |
| 競業避止 | 退職後の期間と範囲。「退職後◯年、同業他社に就職しない」。期間が長く範囲が広い物は無効になりやすいが、内容は知っておく。線は競業避止義務があっても同業に転職できるかに書いた |
| 秘密保持 | 対象が何か。会社の情報全部か、指定された物か。退職後も続くか |
3か所を読んで、納得できない所があれば、サインの前に人事に質問する。読まずにサインすると、後で「知らなかった」が通らない。
書きたくない条項がある時
| 条項 | 対処 |
|---|---|
| 損害賠償の定額 | 「この金額は、実際の損害と関係なく払うという意味ですか」と聞く。会社が「実際の損害の範囲」と答えれば、その旨をメールで残してサイン |
| 競業避止の期間が長い(3年以上) | 「期間と範囲を限定していただけますか」と聞く。変わらなければ、無効になりやすい内容と知った上でサインするか、入社を考え直す |
| 副業の全面禁止 | 副業を続けたいなら、申告制にできるかを聞く |
| 転勤に無条件で応じる | 転勤の範囲と、家庭の事情の考慮があるかを聞く |
質問した記録(メール)を残す。サインを拒むと入社に響くこともあるので、質問して線を知った上でサインする、が現実的だ。
サインの法的効力の線
サインした誓約書は、契約として効力を持つ。ただし、法律に反する条項(賠償額の予定・職業選択の自由を過度に制限する競業避止・最低賃金を下回る条件)は、サインしていても無効だ。サインしたから全部に縛られる、ということはない。逆に、無効になりやすい条項でも、会社が請求してくる可能性はあるので、線を知っておく。
よくある質問
誓約書の住所は、入社前に引っ越す予定の新住所を書くか
書く日の住所(住民票の住所)を書く。引っ越し後に住所変更の届けを別に出す。
誓約書を出さないまま入社日が来た
入社日に人事に言う。用紙をもらって、その日か翌日に出す。出していないことで入社が取り消されることはない。
誓約書のコピーをもらえるか
頼めばもらえる会社が多い。スマホで撮っておく。後で条項を確かめる時に使う。
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入社誓約書の書き方の見本(氏名・住所・日付・印の位置)と、出す前に読む3か所の確認表を公式LINEで無料配布している。書き方で迷う前に、中身を3か所読む。


