職務経歴書のテンプレートの一番上に「職務要約」の欄がある。何を書くのか。経歴を全部書くのか、3行でいいのか。自己PRと何が違うのか。ここに何を書けば、読まれる書類になるのか。

先に言う。職務要約は、読む側が最初の10秒で読む所だ。年数・職種・規模・担当・実績を1つずつ、3〜5行で。ここが薄いと、下は読まれない。役割、書く順番、文字数、職種別の例文6つ、転職回数が多い人と浅い人、NGの書き方、自己PRとの違い、応募先で変える所を書く。

先に一文で。職務経歴書の職務要約は採用担当が最初の10秒で読む書類全体の要約で、経験年数・職種・会社の規模や業界・担当の中身・実績1つ・今後の6つの箱を1文ずつ200〜300字の3〜5行に収め、事実だけを書いて強みの主張は自己PRに回し、転職回数が多くても直近と一番長い経験に絞り、最後の1文だけ応募先の仕事に合わせて変えるのが正解だ。

この記事の要点

  • 最初の10秒で読まれる所
  • 年数・職種・規模・担当・実績・今後の6箱
  • 200〜300字、3〜5行
  • 事実の要約。強みの主張は自己PRへ

職務要約の役割

採用担当は、届いた職務経歴書を全部読まない。最初の数行で、自社の求人に関係がある人かを判断し、関係があれば下を読む。その最初の数行が職務要約だ。

職務経歴の欄は、会社ごとの詳細が時系列で並ぶので、全体像が掴みにくい。職務要約は、その全体像を先に渡す。書類の各欄の役割は職務経歴書とはに書いた。

書く順番

箱書くこと例
1.経験年数と職種通算◯年、何の仕事法人営業を通算8年
2.会社の規模と業界何の業界の、どの規模の会社で従業員300名のIT機器の販売会社で
3.担当の中身誰に、何を、どう中小企業向けに複合機とネットワーク機器の提案営業を担当
4.実績を1つ数字で直近3年は年間目標を毎年達成し、2024年度は達成率118%
5.役割の変化昇進・後輩の指導・任された範囲2023年からは4名のチームのリーダーとして新人の育成も担当
6.今後応募先で何をやるか今後は、既存顧客の深耕で培った提案の力を、貴社の◯◯の分野で活かしたい

6つ全部が要るわけではない。5と6は、なければ省く。1〜4は必ず入れる。

文字数

200〜300字、3〜5行。100字を切ると情報が足りない。400字を超えると要約でなくなる。1文に情報を1つ。

職種別の例文

営業

法人営業を通算8年経験しています。従業員300名のIT機器販売会社で、中小企業向けに複合機とネットワーク機器の提案営業を担当し、直近3年は年間目標を毎年達成、2024年度は達成率118%でした。2023年からは4名のチームのリーダーとして新人の育成も担っています。既存顧客の深耕で培った提案の力を、貴社の◯◯の分野で活かしたいと考えています。

事務

一般事務と営業事務を通算6年経験しています。従業員80名の建材卸売会社で、受発注の入力、請求書の発行、電話と来客の応対を担当し、月400件の受注処理を1人で回しています。2022年に入力ミスの原因を洗い出して確認表を作り、月3件あったミスを月0〜1件にしました。正確さと手順の見える化を、貴社の◯◯の業務で活かしたいと考えています。

エンジニア

Webアプリケーションの開発を通算5年経験しています。従業員150名の受託開発会社で、ECサイトと業務システムの開発をJavaとTypeScriptで担当し、直近2年は5名のチームで要件定義から運用まで携わりました。2024年には障害の原因をログから切り分ける手順を整え、平均復旧時間を半分にしました。要件定義から運用までを一貫して見た経験を、貴社の◯◯の開発で活かしたいと考えています。

販売・接客

アパレルの販売を通算7年経験しています。全国200店舗のカジュアルブランドで、店頭の接客、在庫の管理、売場の作成を担当し、2023年からは店長として8名のスタッフの管理と売上の目標管理を担っています。担当店舗の前年比売上は2年連続で105%を超えました。客の要望を聞き出す接客と、スタッフを動かす経験を、貴社の◯◯で活かしたいと考えています。

介護

介護職を通算6年経験しています。定員80名の特別養護老人ホームで、入浴・食事・排泄の身体介護と、記録の作成、家族への説明を担当し、2023年に介護福祉士を取得しました。利用者の変化を記録で共有し、チームで先に手を打つ動き方を、貴社の施設で活かしたいと考えています。

製造

自動車部品の製造を通算9年経験しています。従業員500名の部品メーカーで、プレス工程のオペレーターとして稼働と品質の管理を担当し、2022年からはラインリーダーとして6名の作業者の配置と教育を担っています。不良率を0.8%から0.3%に下げた改善の経験を、貴社の生産現場で活かしたいと考えています。

数字は、自分の物に置き換える。数字がない人の作り方は職務経歴書が書けないに書いた。

転職回数が多い人

全社を並べない。直近の経験と、一番長い経験の2つに絞り、それ以外は「複数の会社で◯◯を経験」とまとめる。

営業を通算10年、4社で経験しています。直近の3年は従業員200名のソフトウェア会社で法人向けの新規開拓を担当し、それ以前は人材・不動産の業界で個人向けと法人向けの営業を経験しました。業界が変わっても、初回の面談で課題を聞き出して提案に落とす型は共通しており、直近2年は目標達成率110%を超えています。

経験が浅い人(1〜3年)

年数が短くても、担当の中身と、1つの数字を書く。

営業事務を2年経験しています。従業員50名の食品卸売会社で、受発注の入力と納期の調整を担当し、月250件の受注を処理しています。入社1年目に納期の遅れの連絡漏れをなくすため、確認の一覧を作り、遅延の問い合わせを月10件から2件に減らしました。

やってはいけない書き方

NG理由
「〜が強みです」「〜に自信があります」自己PRになっている。要約は事実
会社名と在籍期間を全部並べる職務経歴の欄と重複する。要約にならない
「コミュニケーション能力を活かして」抽象語。何をした人か分からない
400字を超える読まれない
数字が1つもない本当かどうか判断できない
「〜など多岐にわたる業務」何を担当したか分からない

自己PRとの違い

職務要約自己PR
答える問い何をしてきた人か何ができる人か
中身年数・職種・規模・担当・実績の事実強み・行動・結果・応募先での使い方
位置冒頭職務経歴の後
文体事実の列挙主張と根拠

同じ実績を両方に書いていい。要約では「達成率118%」と事実だけ、自己PRでは「なぜ達成できたか、何をしたか」を書く。自己PRの書き方は職務経歴書の自己PRの書き出しと締め方に、履歴書との書き分けは職務経歴書の自己PRは履歴書と同じでいいかに書いた。

応募先で変える所

最後の1文(今後の箱)だけ変える。応募先の求人票から業務内容を1語拾って入れる。1〜5の箱は事実なので、応募先で変わらない。

無料の入手先と形式3つと欄の増減は職務経歴書のテンプレートの選び方に書いた。

よくある質問

職務要約の欄がないテンプレートを使っている

足す。職務経歴の前に「職務要約」の見出しを置いて、3〜5行書く。読む側が一番助かる欄だ。

未経験の職種に応募する。今の経験を要約に書いていいか

書く。今の経験の事実と、応募先の職種に重なる部分を最後の1文でつなぐ。事実を隠すと、職務経歴の欄と矛盾する。

職務要約に転職理由を書くべきか

書かない。転職理由は面接で聞かれた時に答える。要約は経歴の事実だけにする。

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