職務経歴書のテンプレートを開いて、「実績」の欄で手が止まった。売上を上げたわけでも、賞を取ったわけでもない。毎日、来た仕事を淡々とやっていただけだ。書くことがない。
書くことはある。実績はなくても、事実はある。数字で語れる成果がない人の職務経歴書は、頻度・規模・継続の3つを差し込めば書ける。型と職種別の例文を置く。
先に一文で。実績がない職務経歴書は、成果の代わりに頻度(月◯件)・規模(◯人分)・継続(◯年間)の事実を書き、業務ごとに行動と結果を1組にして並べれば、数字のない仕事でも通る。
この記事の要点
- 実績欄に書くのは成果でなく事実。頻度・規模・継続で数字にする
- 業務は「行動+結果」の1組で書く。結果は小さくていい
- 職種別に、そのまま使える例文を置いた
- 「特になし」と空白が一番落ちる。盛る必要も、隠す必要もない
なぜ書けないのか。実績の定義が高すぎる
書けない人は、実績を「売上◯%増」「表彰」「新規プロジェクトの立ち上げ」だと思っている。それは実績の一部で、採用担当が見ているのはこの人は仕事をどう回していたかだ。
事務職の応募者に売上の数字を期待している会社はない。期待しているのは、月に何件を、どの規模で、どれくらいの期間、どう回していたかだ。だから書く材料は、成果でなく業務の事実でいい。
型。頻度・規模・継続の3つを差し込む
| 要素 | 質問 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 頻度 | 月に何件?週に何回? | 月150件の請求書発行/週2回の受発注処理 |
| 規模 | 何人分?何店舗分?いくら分? | 営業部30名分の経費精算/3店舗分の在庫管理 |
| 継続 | 何年やった?ミスは? | 3年間、再発行ゼロで継続/2年間、締切遅れなし |
この3つを業務ごとに当てはめると、「請求書を発行していました」が「月150件の請求書発行を3年間担当し、再発行ゼロを継続」になる。数字は増えていないが、読み手には別物に見える。
行動と結果を1組にする
もう一段上げるなら、業務ごとに行動と結果を1組にする。結果は小さくていい。
テンプレートを整備した(行動)→ 部署内で共有し、入力ミスによる再発行がゼロになった(結果)
>
引き継ぎ資料を作った(行動)→ 後任の立ち上がりが早くなり、引き継ぎ後の問い合わせが月数件に減った(結果)
>
電話対応の記録を残すようにした(行動)→ 対応漏れがなくなった(結果)
「改善」という言葉を使わなくていい。やったことと、その後どうなったかを並べれば、読み手が勝手に改善と読む。
職種別の例文。そのまま使っていい
一般事務・営業事務
営業部門(30名)の営業事務として、受注入力・請求書発行(月約150件)・経費精算を担当。受注入力のテンプレートを整備して部内で共有し、入力ミスによる請求書の再発行を3年間ゼロで継続。電話・来客対応は1日平均20件。
販売・接客
アパレル店舗(スタッフ8名)で販売を担当。レジ・在庫管理・売場の陳列変更(週1回)を担い、新人3名の初期研修を実施。店舗の月間売上は平均◯万円で、うち自分の担当は約◯%。クレーム対応は月2〜3件を店長と分担。
営業アシスタント
営業5名のアシスタントとして、見積書・提案資料の作成(月40件)、納期調整、顧客からの問い合わせ一次対応を担当。提案資料の雛形を3種類に整理し、作成時間を1件あたり約半分に短縮。
製造・工場
部品の組立ライン(1日約500個)で検査工程を担当。不良の発生箇所を記録して班長に報告する運用を続け、担当ラインの不良率は工場平均を下回る水準で3年間継続。フォークリフト免許あり。
数字が思い出せない人は、職務経歴書の内容を覚えていない時の思い出し方を先に読んでほしい。給与明細・シフト表・メールの送信履歴から、だいたいの頻度は復元できる。
書いてはいけない3つ
- 「特になし」と空白。書類は読まれずに終わる
- 形容詞だけの自己PR。「責任感があります」「コツコツ取り組みます」は、事実がないと空回りする。事実を1つ添えれば残していい
- 盛った数字。面接で根拠を聞かれて詰まれば、その場で信用が消える。150件なら150件でいい
事務職の自己PRの例文は別記事にまとめてある。バイト経験しかない人はバイトのみの職務経歴書へ。
私の話
1社目の美容業界のブラック企業を1年以内に辞めた時、私の職務経歴書には書ける実績が何もなかった。書いたのは、担当した業務の中身と、1日に何件をどう回していたかだけだ。それでも未経験からWeb業界に入れた。実績がある人と競って勝ったのではなく、事実を具体的に書いた人が少なかっただけだと、後になって分かった。
3分で診断:職務経歴書ビルダー——質問に答えると、頻度・規模・継続を差し込んだ職務要約の型ができる。
自分の仕事を「実績」に翻訳できない時
自分の業務は当たり前すぎて、何が評価される事実なのか自分では見えない。ここは第三者に聞くのが早い。エージェントの書類添削は、毎日の業務のどこが応募先に刺さるかを外から拾ってくれる。
- 向いている人:業務内容は言えるが、どこを前に出すか分からない人。20代で経歴に自信がない人
- 向かない人:応募先が決まっていない人。書類より先に、職種の方向を決めるほうが早い
*クリックすると公式サイトが開く。フォーム送信後に担当から連絡が入り、オンラインで面談できる。*
登録後の流れ|① Web入力で登録(数分。職務経歴書は未完成でいい) → ② 担当から連絡が入り、面談の日程を決める → ③ 面談で業務を棚卸しし、添削した書類で応募に進む
未完成のまま見せるほうが効く。空欄の実績欄を、面談で一緒に埋めてもらえばいい。
30代以上なら、パソナキャリアの添削のほうが職種の幅が合う。
スキルがないと感じる人は転職したいけどスキルがない30代の動き方だ。
自己PRで手が止まるなら転職の自己PRがない時の4段の型と例文だ。
よくある質問
業務が単純作業で、行動と結果に分けられません
単純作業ほど継続で書ける。「3年間、同じ工程を担当し、納期遅れなし」は立派な事実だ。加えて、作業を早くするために自分で変えたことが1つでもあれば、それが行動になる。
派遣や契約社員の経験しかありません
雇用形態は実績と関係ない。派遣先での業務を、頻度・規模・継続で書けばいい。複数の派遣先を経験しているなら、共通する業務でまとめると読みやすい。
前職が短くて、書ける量がありません
短期なら1〜2行でいい。無理に膨らませると、かえって薄さが目立つ。在籍期間・職種・主な業務を事実だけ書き、詳細は前々職に譲る。
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頻度・規模・継続を差し込む記入シートと、職種別の例文集を公式LINEで無料配布している。実績がなくても、事実で書ける。


