退職を決めた。だが、直属の上司が原因だ。あの人に面と向かって言いたくない。あるいは、上司が長期の出張で会えない。人事に直接言っていいのか。上司を飛ばしたら、何が起きるのか。

先に言う。退職は直属の上司に最初に伝えるのが筋だ。だが、上司が原因で言えない、長期不在、ハラスメントがある時は、その上の上司か人事に直接でいい。飛ばした理由を一言添えろ。直属が最初である理由、飛ばしていい3つ、飛ばす相手と言い方、理由の添え方、同僚に先に言わない理由、不在で退職日が迫る時、電話とチャット、上司から伝えてもらう形、社長に直接、飛ばした後を書く。

先に一文で。退職は会社の指揮命令の順番から直属の上司に最初に伝えるのが原則だが、上司が退職の原因でハラスメントがある・1週間以上不在・伝えても取り合わないの3つに当たれば上司の上司か人事に直接伝えてよく、その時は「直属の上司には直接お伝えできない事情がある」と1文添え、同僚や先輩には先に言わず、不在で退職日が迫るなら退職届を人事に出して上司にはメールで同じ内容を送り、退職の意思表示は会社に届けば成立するので上司本人への対面は条件でないのが正解だ。

この記事の要点

  • 原則は直属の上司に最初
  • 原因がその上司・長期不在・取り合わないなら飛ばしていい
  • 飛ばす時は理由を1文添える
  • 同僚には先に言わない

直属の上司が最初である理由

会社の指揮命令は、あなた→直属の上司→その上→人事、の順で流れる。上司が知らないまま人事や上の上司に話が行くと、上司は「自分が把握していない」状態で上から聞かされる。面子が潰れて、退職日までの関係が悪くなり、引き継ぎや有給の調整がやりにくくなる。

だから、飛ばす理由がない時は直属に最初に言う。伝える時間帯と曜日は退職を伝える時間帯と退職を切り出すのは月曜と金曜どっちかに書いた。

飛ばしていい3つの場合

場合判断
上司が退職の原因で、ハラスメントがある飛ばしていい。対面で言うことが体調に響くなら、言わなくていい
上司が長期不在(出張・休職・海外)で1週間以上会えない飛ばしていい。上司にはメールで同じ内容を送る
上司に伝えたが、取り合わない・手続きを進めない飛ばしていい。「◯日に上司に伝えたが進んでいない」と事実を添えて人事へ

当たらない場合は、直属に最初に。上司が怖くて言えない時の線は上司が怖くて退職を言えないに書いた。怖いだけで、ハラスメントも不在もないなら、対面かメールで直属に伝える。

飛ばす時の相手と言い方

相手向く場合言い方
上司の上司(部長・課長の上)上司が原因、上司が不在「◯月◯日で退職したく、ご相談があります。直属の◯◯課長には事情があり直接お伝えできないため、◯◯部長にご連絡しました」
人事ハラスメント、上司が取り合わない、上司の上司も同じ系列で言いにくい「退職の手続きについて相談したい。直属の上司に直接伝えられない事情があります」
総務(人事がない会社)小さい会社同上
社長社長が実質の上司の会社直属の上司に言うのと同じ

飛ばした理由を1文添える。詳しく説明しなくていい。「事情があり」で足りる。人事は、その1文で状況を察する。

理由の添え方

状況添える1文
ハラスメント「直属の上司との関係で、直接お伝えすることが難しい事情があります」。人事に相談する形にすると記録が残る
不在「◯◯課長がご不在のため、先にご連絡しました。課長にはメールで同じ内容をお送りしています」
取り合わない「◯月◯日に◯◯課長にお伝えしましたが、手続きが進んでいないため、ご相談しました」

ハラスメントの中身を、退職の相談の場で詳しく話す必要はない。別に相談するなら、人事の相談窓口か、労働局の総合労働相談コーナーへ。

同僚や先輩に先に言ってはいけない理由

同僚や先輩に先に言うと、上司に別の経路で伝わる。上司は「本人から聞いていないのに、周りが知っている」状態になり、一番こじれる。飛ばす場合でも、飛ばす先は上司の上司か人事で、同僚ではない。同僚に言うのは、退職日が決まった後だ。

上司が不在で退職日が迫っている時

退職の意思表示は、会社に届けば成立する。上司本人に対面で言うことは条件ではない。

  1. 退職届を人事(または上司の上司)に出す。日付を入れる
  2. 上司にメールで同じ内容を送る。「◯月◯日で退職いたします。本日、退職届を人事に提出しました。ご不在のためメールでのご連絡となり、申し訳ありません。戻られましたら、引き継ぎについてご相談させてください」
  3. 送った日時を記録する

就業規則の「1か月前まで」の起点は、退職届が会社に届いた日になる。上司が戻るのを待って起点が遅れることを避ける。

電話やチャットで伝えていいか

手段判断
対面基本
電話上司が遠隔地、リモート中心の会社なら可。「お時間をいただきたい」と先に頼んで、電話で伝える
メール対面や電話の後に、記録として送る。最初の連絡としては、上司が不在の時と、対面が難しい事情がある時
チャット最初の連絡には避ける。「お話ししたいことがあるので、15分お時間をいただけますか」の日程の依頼だけに使う

メールとチャットで伝える時の文面は退職の伝え方・チャットとメールの例文に書いた。

上司から伝えてもらう形の落とし穴

飛ばして人事に伝えた後、「上司には人事から伝えてもらう」形になる。この時、上司が人事から聞いて、あなたに「なぜ自分に言わなかった」と来ることがある。

返しは1つ。「申し訳ありません。事情があり、人事に相談する形を取りました。引き継ぎは責任を持って進めます」。理由を説明しない。説明すると、その場でハラスメントの議論になる。引き継ぎの話に移す。

小さい会社で社長に直接言う時

社長が実質の上司なら、社長に言うのは飛ばしではない。ただし、間に課長や主任がいるなら、その人に最初に言う。社長と直接話す機会が多い会社でも、順番は守る。

飛ばした後の上司との関係

退職日まで、業務の指示は上司から来る。飛ばしたことで無視される、仕事を回されない、ということが起きたら、人事に「引き継ぎが進まない」と事実を伝える。上司と直接やり合わない。退職日まで1か月なら、業務の連絡だけの関係で足りる。

よくある質問

上司に伝えたら「俺の一存では決められない。人事に自分で言え」と言われた

上司が受け取った時点で、会社に届いている。その上で人事に行く。「◯◯課長に◯日にお伝えし、人事に直接連絡するよう言われました」と添える。

上司の上司も、直属の上司と同じくらい言いにくい

人事に行く。人事は、部署の上下関係の外にいる。人事がない小さい会社なら、総務か社長。

飛ばしたことは、次の会社に伝わるか

伝わらない。退職の伝え方は社内の話で、転職先が知る経路はない。

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