転職サイトを開いては閉じる、を繰り返している人の頭の中には、応募より手前の問いがある。
そもそも自分、転職できるのか?
この問いに正面から答える位置づけの道具が、転職可能性診断だ。この記事では、この診断で何がわかり、何がわからないか、年収診断・適職診断とどう違うかを整理する。公開されている情報とサービスの仕組みから書く。
この記事の要点
- 転職可能性診断は「動けるのか」という入口の不安に目安を出す診断だ
- 年収診断は金額、適職診断は方向、転職可能性診断は入口。役割が違う
- 一番向いているのは、転職するか決めていない段階の人だ
- 結果の使い道は、応募ではなく「検討を始めるかどうか」の判断になる
何がわかる診断なのか
転職可能性診断は、経歴などの設問に答えると、いまのあなたが転職市場でどの程度の反応を見込めそうかの目安が出る型の診断だ。
ポイントは、この診断が答えようとしている問いの位置だ。
- 「年収はいくらになるか」 → まだ早い
- 「どの職種が向いているか」 → まだ早い
- 「そもそも動けるのか」 → ここに答える
転職の情報収集が進まない人の大半は、この入口の問いが未解決のまま、年収や求人の情報を眺めている。土台の不安が残ったままだと、どんな情報も頭に入らない。だから順番として、この診断が最初に来る。
3つの診断の違い。1つの表で整理する
タレントスクエアには複数の診断がある。役割の違いを表にする。
| 診断 | 答える問い | 受けるべきタイミング |
|---|---|---|
| 転職可能性診断 | そもそも動けるのか | 転職するか迷っている段階 |
| 年収診断 | 動いたらいくらになりそうか | 動く方向に傾いてきた段階 |
| 適職診断 | どの方向に動くべきか | 職種・方向に迷いがある段階 |
同じサービスの診断でも、答える問いが違う。全部数分で終わるから、必要なものを順に受ければいいが、順番だけは意識した方がいい。可能性→金額→方向の順で受けると、前の答えが次の診断の前提になって、結果の解釈がぶれない。
年収診断の数字の読み方は年収診断の精度、適職診断の使い道は適職診断は当たるのかに、それぞれ詳しく書いた。
結果の使い方。応募ではなく、検討開始の判断に使う
この診断の結果は、応募の合否を予言するものではない。使い道は、検討を始めるかどうかの判断だ。
手応えのある結果が出た場合。
「動けるかもしれない」という状態になったら、次は情報の解像度を上げる段階だ。年収の目安を測る、市場からの実際の反応(スカウト)を見る、と進んでいく。この段階でもまだ、応募する義務はない。
厳しめの結果が出た場合。
落ち込む場面ではない。いま動くより、仕込んでから動く方が得だという情報を、応募して傷つく前に手に入れたことになる。何を仕込むかは、経歴の書き方の見直しか、実務の実績作りか、学び直しか。学びから入るなら教育訓練給付金の対象講座から探すと費用を抑えられる。
どちらに転んでも、診断の価値は同じだ。現在地がわかれば、次の一手が具体的になる。わからないままの不安が、一番人を消耗させる。
受けてみる。数分で終わる
転職するか決めていない段階で使える道具は、実はあまり多くない。エージェントの面談は腰が重いし、求人サイトは眺めるだけでは現在地がわからない。登録前の入口として、この診断の位置づけは使いやすい。
*クリックすると公式サイトが開く。設問に答えると、その場で結果が表示される。*
受けた後の流れ|① 設問に答える(数分) → ② その場で結果が表示される → ③ 結果だけ持ち帰ってもいいし、案内に進んでもいい
こういう人には向かない。すでに応募を始めている人だ。書類の通過率という実データがある人に、可能性の目安は不要になる。その場合の詰まりどころの整理は選考タイプ診断の方が合っている。
サービスそのものへの不安が残る人は怪しさと安全性の検証を先に読んでほしい。他社サービスも含めた診断の使い分けは転職診断の無料おすすめ比較とタレントスクエアとミイダスの違いにまとめてある。
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「動けるのか」という不安の、もう少し深い話
転職可能性を調べる人の不安の正体を、もう一段だけ掘っておきたい。
「自分は転職できるのか」という問いの下には、たいてい「自分の数年間は、外で通用する形で積み上がっているのか」という問いが埋まっている。これは診断だけでは答えきれない問いだが、分解する手順はある。
手順1。実務を動詞で書き出す。役職や部署名ではなく、やってきたことを動詞で並べる。調整した、教えた、直した、回した、詰めた。動詞は会社が変わっても持ち運べる。
手順2。それぞれの動詞に、規模の数字を付ける。何人を、いくらの案件を、どのくらいの期間。数字が付いた動詞は、そのまま職務経歴書の材料になる。
手順3。診断・スカウトで、外の反応と突き合わせる。自分の棚卸しと市場の反応が噛み合った部分が、あなたの「外で通用する部分」だ。
この3手順をやると、可能性診断の結果の読み方も変わる。結果が良くても悪くても、どの動詞が評価されているのかという解像度で受け取れるようになるからだ。棚卸しの詳しい方法は市場価値の測り方 完全ガイドに書いた。
診断の後、動かないと決めた人へ
可能性診断を受けて、「いまは動かない」と決める人も当然いる。その判断は尊重されるべきだが、1つだけ条件を付けたい。
動かないと決めるのと、考えるのをやめるのは、別にしてほしい。
いまの会社に残る判断をしたなら、その会社で何を積み上げるかを決める。半年後にもう一度測る日をカレンダーに入れる。この2つをやった上での「残る」は戦略で、やらない「残る」はただの先送りだ。同じ残留でも、数年後の選択肢の量が違ってくる。
よくある質問
転職可能性診断では何がわかりますか?
いまの経歴で転職市場からどの程度の反応が見込めそうか、という目安がわかる。そもそも動けるのかという入口の不安に答える位置づけの診断だ。
転職するか決めていなくても受けていいですか?
むしろ決めていない人のための診断だ。可能性の目安を見てからやめる選択も普通にある。決める前の材料集めとして使うのが一番合っている。
3つの診断はどの順番で受けるべきですか?
迷っているなら転職可能性診断が最初だ。動けそうなら年収診断、方向に迷いがあるなら適職診断。可能性→金額→方向の順が解釈のぶれない順番だ。
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