適応障害で休職し、今は回復している。転職したいが、バレるのではないか。面接で聞かれたらどう答えるのか。転職しても、また同じことになるのではないか。
先に言う。告知義務はない。嘘をつく義務もない。この2つの間に、答え方がある。バレ得る経路、面接での答え方、エージェントへの伝え方、繰り返さない職場の選び方を書く。
先に一文で。適応障害の経験は転職先に伝える義務がなく会社が調べる手段もほぼないので、聞かれない限り言わず、聞かれたら「回復して就業可」の事実を短く答え、源泉徴収票と傷病手当金の前歴照会という2つの経路だけ知った上で、再発を防ぐために残業と評価の仕組みを面接で確認するのが正解だ。
この記事の要点
- 病歴の告知義務はない。健康診断で精神疾患は分からない
- バレ得る経路は3つ。源泉徴収票の額、傷病手当金の前歴照会、自分の口
- 聞かれたら嘘をつかず、「回復して就業可」を短く。聞かれなければ言わない
- 繰り返すのは、同じ型の職場を選んだ時と、回復前に動いた時
バレるか。原則バレない理由
病歴は個人情報で、前職も医療機関も本人の同意なく第三者に出さない。会社が応募者の病歴を調べる仕組みはない。
| 不安 | 実際 |
|---|---|
| 前職に問い合わせて分かる | 前職は病歴を答えない。リファレンスチェックも本人の同意が要り、病歴は対象外 |
| 入社時の健康診断で分かる | 血液・心電図・視力聴力・胸部X線が中心。精神疾患の診断はない。問診票の既往歴は自己申告 |
| 履歴書の空白で分かる | 空白は分かるが、理由は分からない。説明の型があれば済む |
バレ得る3つの経路
1、源泉徴収票の額。転職先に出す前職の源泉徴収票で、在籍期間に対して年収が極端に低いと、休職を推測されることがある。推測されても病名までは分からない。聞かれたら、答え方は下に書いた。仕組みは休職は源泉徴収票でバレるかへ。
2、傷病手当金の前歴照会。転職後1年未満で同じ病気の傷病手当金を申請すると、保険者が前の保険者に照会する。会社に病名が開示される仕組みではないが、休職と申請自体は会社を通す。転職後の傷病手当金に書いた。
3、自分の口。信頼できる同僚1人に話す、SNSに書く。最も多い経路はここだ。
面接で聞かれた時の答え方
聞かれなければ言わない。聞かれたら、嘘をつかずに短く答える。
「前職で体調を崩し、◯ヶ月休職した時期があります。現在は回復しており、主治医からも就業に問題ないと言われています。休職の経験から、業務量の調整と早めの相談を自分で行うようにしています。」
3文で終える。病名は聞かれなければ言わない。「適応障害」と言う必要はなく、「体調を崩した」で足りる。聞かれて嘘をつくと、後で分かった時に虚偽申告の扱いになる。聞かれて事実を言うのと、聞かれずに言わないのは、両方とも問題ない。
休職を伝えるべきかの判断全体は休職を転職先に伝えるべきかに書いた。
エージェントに伝えるか
エージェントは企業ではないので、伝えるかは戦略で決める。
| 伝える | 伝えない |
|---|---|
| 残業や評価の仕組みを条件にして、合う求人だけ紹介してほしい人 | 経歴を責める担当に当たるのが怖い人 |
| 休職の空白を書類でどう書くか相談したい人 | 空白が短く、自分で説明できる人 |
| 担当が守秘を守る前提で、正直に扱ってくれる窓口を選べる人 | — |
伝える場合は「企業には伝えないでほしい」と明言する。担当が企業に伝えるかどうかは、担当の質で変わる。合わない担当なら変える。エージェントへの休職の開示は休職をエージェントに伝えるべきかへ。
繰り返さない職場の選び方
適応障害は環境への反応で、環境要因が原因なら環境を変えれば繰り返しにくい。繰り返す人には共通点がある。
- 同じ型の職場を選んでいる。前職の原因(上司の詰め方・業務量・評価の不透明さ)を切り分けず、同じ型に入っている
- 回復しきる前に動いている。主治医の就業可の判断より前に転職活動を始め、面接のストレスで悪化する
面接で確認するのは3つだ。残業の実績(月の平均と繁忙期)、評価の仕組み(誰が、何を基準に、年何回)、上司が面接官かどうか。この3つで、前職の原因が再現するかが大方分かる。復職か転職かで迷う段階なら復職が怖い時の考え方を先に読んでほしい。
3分で診断:辞めどき診断——今の環境が回復を妨げているのか、動く時期かを先に切り分ける。
怒られるのが怖くて辞めたいなら仕事で怒られるのが怖い時の怒られ方の仕分けだ。
朝に体のサインが出ているなら朝、仕事に行きたくなくて泣く・吐き気がする時のサインと今日やることだ。
よくある質問
履歴書に休職期間を書く必要はありますか?
ない。履歴書は入社と退職を書く欄で、休職の記載欄はない。職務経歴書にも書く義務はない。空白が生まれるのは離職期間だけで、休職は在籍中なので空白にならない。
障害者手帳を取って、障害者雇用で転職する選択はありますか?
ある。適応障害でも症状の程度によって精神障害者保健福祉手帳の対象になる場合があり、障害者雇用枠なら配慮を前提に働ける。一般雇用と比べて年収は下がりやすいが、再発のリスクを下げたい人には現実的な選択だ。主治医に相談する。
転職後に再発したら、傷病手当金はもらえますか?
在職中なら入社1年未満でも受けられる。ただし前職で同じ病気で受けていた場合、通算1年6ヶ月の残りだけになる。詳細は転職後の傷病手当金へ。
面接での答え方と職場の確認リストをLINEで無料配布中
聞かれた時の3文の答え方、面接で確認する3項目(残業・評価・上司)、エージェントに伝える時の文面を公式LINEで無料配布している。告知義務はない。嘘をつく義務もない。その間で、自分を守ってほしい。


