片道1時間半。往復3時間。この通勤で3年働いて、限界だ。転職したい理由は、正直に言えば通勤だ。だが、面接で「通勤が長いから」と言っていいのか。やる気がないと思われないか。
先に言う。通勤時間が転職理由でも、面接では「通勤が辛い」で終わらせるな。通勤に使っていた時間を、何に使うかまで言え。それが仕事の話につながれば、通る。通勤が理由として弱くなる理由、言い方の型、例文3つ、書かない形、履歴書の欄、応募先も遠い時、リモートを条件にする時、通勤を軸にしていいかを書く。
先に一文で。通勤時間の長さは正当な転職理由だが面接で「辛い」だけで終わると受け身で条件で選ぶ人と見えるので、通勤の事実を1文・その時間を何に使うかを1文・応募先を選んだ通勤以外の理由を1つの3文で言い、履歴書には通勤を理由として書かず「一身上の都合」とし、応募先も遠いなら転居の予定か通勤の中身の違いを言い、リモートを条件にするなら制度の運用を聞く形にし、通勤時間は転職の軸の1つにしていいが唯一の軸にしないのが正解だ。
この記事の要点
- 通勤は正当な理由。だが「辛い」で終わらせない
- 事実1文・時間の使い方1文・通勤以外の理由1つ
- 履歴書には通勤を書かない
- 応募先も遠いなら転居か通勤の中身で
通勤が理由として弱くなる理由
| 面接官の見え方 | 中身 |
|---|---|
| 会社に直せる話 | 「異動で近い拠点に」「リモートに」と現職で直せたのではと思われる |
| 受け身 | 条件で辞めて、条件で選ぶ人。次も条件が変われば辞めると読まれる |
| 応募先の選び方が見えない | 「近い所ならどこでもいいのか」 |
通勤時間そのものは、面接官も分かる。往復3時間の負担の正体は通勤時間が長くて限界に書いた。弱くなるのは、理由でなく言い方だ。
言い方の型
| 文 | 中身 | 長さ |
|---|---|---|
| 1.通勤の事実 | 片道◯時間、往復◯時間、乗り換え◯回 | 1文 |
| 2.その時間を何に使うか | 仕事の勉強、家族の時間、体調の管理、副業でなく本業の準備 | 1文 |
| 3.応募先を選んだ理由(通勤以外) | 仕事の中身、業界、会社の何か | 1〜2文 |
通勤は入口の理由で、選んだ理由は別にある、という形にする。3文目が一番長い。
例文1。在職中で通勤が長い
現職は片道1時間半、乗り換え3回で、往復3時間を通勤に使っています。この時間を、◯◯の資格の勉強と、体調を整える時間に使いたいと考え、転職を決めました。貴社を志望したのは、通勤が40分になることに加えて、◯◯の業務で私の◯◯の経験がそのまま使えることと、◯◯の分野を伸ばしている点です。
例文2。引っ越しで通勤が長くなった
結婚に伴い◯◯に転居し、現職の勤務地まで片道2時間になりました。半年続けましたが、業務の後の勉強や家庭の時間が取れなくなり、転居先から通える範囲で、◯◯の経験を活かせる会社を探して貴社に応募しました。貴社の◯◯の業務は、前職で◯年担当した◯◯と重なります。
例文3。育児や介護で通勤時間を削る必要がある
子どもの保育園の送迎で、通勤に使える時間が片道45分までになりました。現職は片道1時間半のため、通勤時間の範囲で、◯◯の仕事を続けられる会社を探しています。貴社の◯◯の業務は前職と同じ職種で、即戦力として貢献できます。送迎の時間は朝◯時と夕方◯時で、勤務時間との調整についてもご相談させてください。
家庭の事情は、事実として1文。詳しく説明しない。転職理由の言い換えの全体は面接の退職理由の例文・理由別に書いた。
書いてはいけない形
| NG | 読まれ方 |
|---|---|
| 通勤が辛いので(だけ) | 受け身。近ければどこでもいい |
| 前の会社が遠い所に移転して悪い | 会社の悪口 |
| 通勤時間が無駄なので | 前職への否定に聞こえる |
| 満員電車が嫌で | 耐性の低さと見られる。事実でも言い方を変える |
| 通勤が長くて成果が出なかった | 成果と通勤を結びつけると、言い訳に聞こえる |
履歴書の欄
| 欄 | 書くか |
|---|---|
| 職歴欄の退職理由 | 書かない。「一身上の都合により退職」 |
| 本人の条件を書く欄 | 通勤の条件は書かない。書くなら勤務地の条件を「◯◯線沿線で」でなく、応募先の勤務地で通えることが前提なので書かなくていい |
| 通勤時間の欄 | 応募先の勤務地までの時間を書く。書き方は履歴書の通勤時間欄の書き方に書いた |
通勤が転職理由であることは、面接で聞かれた時に口で言う。書類には書かない。
応募先も通勤が長い場合
面接官は矛盾を聞く。答えは2つ。
| 状況 | 答え |
|---|---|
| 引っ越す予定がある | 「入社に合わせて◯月に◯◯へ転居する予定です。転居後は片道◯分になります」 |
| 引っ越さない | 通勤の中身の違いを言う。「前職は乗り換え3回で立ったまま1時間半でした。貴社は1本で座れる50分なので、その時間を読書と勉強に使えます」 |
時間だけでなく、乗り換え、混雑、車か電車かで、負担は変わる。事実で言う。
リモートを条件にする時
「リモートで働きたい」を転職理由にすると、通勤と同じで受け身に見える。聞き方を変える。
通勤時間を減らして仕事の準備に時間を使いたいと考えています。貴社ではリモートの制度はどのように運用されていますか。週に何日、どの職種で使われているかを教えていただけますでしょうか。
制度の有無でなく、運用の実態を聞く。求人票の「リモート可」が、実際には月1回ということがある。
通勤時間を転職の軸にしていいか
いい。ただし、唯一の軸にしない。通勤時間を「譲れない条件」の1つにして、仕事の中身と働き方の条件を他に2つ持つ。通勤だけで選ぶと、近いが合わない会社に入って、次は仕事の中身で辞めることになる。軸の決め方は転職の軸が決まらないに書いた。
転居を入口にして選んだ理由を言う型は引っ越しを伴う転職の志望動機と面接での言い方に書いた。
よくある質問
通勤時間の長さを、退職の時に会社に理由として言っていいか
いい。会社側が異動やリモートを提案してくることがあるので、それを受けるかは先に決めておく。受けないなら「通勤に加えて、◯◯をやりたい」と、会社に直せない理由を添える。
面接で「近くに引っ越せばよかったのでは」と聞かれた
事実で答える。「家族の事情で転居が難しく」「持ち家で」。事情がないなら、「転居も考えましたが、◯◯の理由で転職を選びました」。
通勤時間が短くなる代わりに、年収が下がる
下がり幅と、往復の時間で得る物を比べる。往復3時間×年240日=720時間。その時間の価値と、年収の差額を並べて決める。
転職の資料をLINEで無料配布中
通勤を転職理由にする時の3文の記入表と、通勤時間の差を時間と金額で比べる表を公式LINEで無料配布している。通勤は入口の理由だ。選んだ理由を、別に1つ持つ。


