3月31日に退職して、4月1日に次の会社に入る。空白はない。それでも、保険証はどうなるのか。年金の手続きは要るのか。雇用保険は続くのか。住民税は。自分で何をやればいいのか。

先に言う。退職の翌日に入社するなら、自分でやる手続きはほぼない。渡す物は雇用保険被保険者証・源泉徴収票・基礎年金番号・マイナンバー。保険証は返し、新しい物を待つ。健康保険、年金、雇用保険、住民税、所得税、企業年金、その他、月末と月中の違い、渡す物と待つ物の一覧を書く。

先に一文で。退職の翌日に入社する転職では、健康保険と厚生年金は前の会社の資格喪失と新しい会社の加入を会社同士が届け出て基礎年金番号で記録が続き、雇用保険は被保険者証を出せば同じ番号で加入期間が通算され、住民税は異動届で特別徴収が続き、所得税は源泉徴収票を出して年末調整で精算され、企業型確定拠出年金だけは6か月以内に自分で移換の手続きが要り、渡す物は被保険者証・源泉徴収票・基礎年金番号・マイナンバーの4つで、国保と国民年金の手続きは要らないのが正解だ。

この記事の要点

  • 会社同士の届け出で続く。自分の手続きはほぼない
  • 渡す物は被保険者証・源泉徴収票・基礎年金番号・マイナンバー
  • 企業型DCだけは6か月以内に自分で移換
  • 国保と国民年金の手続きは要らない

健康保険

項目中身
前の保険証退職日の翌日から使えない。会社に返す(家族の分も)
資格喪失前の会社が届け出る
新規加入新しい会社が入社日で届け出る。あなたはマイナンバーと、扶養家族がいればその情報を出す
新しい保険証入社から1〜3週間で届く。マイナ保険証なら登録の反映後にマイナンバーカードで受診できる
届く前の受診会社に加入を証明する書面(資格情報のお知らせ)を頼む。なければ一度全額を払い、後で払い戻し
保険料月末時点で加入している保険で、その月の分を払う

空白が1日でもあると国保の手続きが要る。空白がある場合は転職の空白期間の社会保険はどうするかに書いた。

厚生年金

項目中身
記録基礎年金番号で管理。会社が変わっても同じ番号に積み上がる
あなたがやること新しい会社に基礎年金番号を伝える。年金手帳か基礎年金番号通知書(2022年4月以降の新規加入者)か、ねんきん定期便で分かる
国民年金への切り替え空白がなければ要らない
配偶者(第3号被保険者)新しい会社で改めて届け出る。会社の用紙で

空白がある場合の切り替えは退職後の年金の手続きに書いた。

雇用保険

項目中身
被保険者番号一生同じ。会社が変わっても続く
あなたがやること前の会社から受け取った雇用保険被保険者証を、新しい会社に出す。なければ番号だけでも会社が調べられる
加入期間通算される。失業保険や育児休業給付の受給資格の期間に、前の会社の分も入る(間に失業保険を受けていなければ)
離職票空白なしの転職では、失業保険を受けないので使わない。もらっておいて構わない

住民税

状況中身
特別徴収(給料から天引き)を続けたい前の会社が「給与所得者異動届出書」を新しい会社経由で市区町村に出す。会社同士の連携が要るので、前の会社の総務に「新しい会社で特別徴収を続けたい」と伝える
連携が間に合わない一時的に普通徴収(自分で納付書で払う)になる。納付書が届いたら払い、新しい会社で特別徴収に切り替えてもらう
1〜5月に退職5月までの残りの住民税を、最後の給料から一括で天引きされる
6〜12月に退職残りを一括徴収か普通徴収か選べる。転職先で特別徴収を続けるなら異動届

転職後に住民税が引かれていない、二重に払っている、と感じた時の線は転職で住民税はどうなるかに書いた。

所得税

前の会社の源泉徴収票を、新しい会社に出す。新しい会社が、前の会社の分と合わせて年末調整をする。源泉徴収票は退職後1か月以内に前の会社から届く。届かなければ催促する。年をまたいでから届いた場合は、自分で確定申告する。

企業年金・確定拠出年金

制度中身
企業型確定拠出年金(企業型DC)退職後6か月以内に、新しい会社の企業型DCかiDeCoに移換の手続き。放置すると国民年金基金連合会に自動移換され、手数料を取られて運用も止まる
確定給付企業年金(DB)会社の規定で、一時金で受け取るか、企業年金連合会に移すか、新しい会社の制度に移すか
iDeCo続けられる。新しい会社の企業型DCとの併用の可否と、掛金の上限を確かめる。事業主の証明書が要る場合がある
財形貯蓄新しい会社に財形制度があれば移せる(退職後2年以内)。なければ解約
持株会退職時に退会。株は自分の証券口座に移すか売却

企業型DCの移換は、自分でやる手続きの中で一番忘れやすい。退職の時に運営管理機関から届く書類を見る。

月末退職と月中退職

社会保険料は、月末時点で加入している制度に、その月の分を払う。

退職日起きること
月末(3月31日)退職、翌日入社3月分は前の会社の保険料、4月分から新しい会社。切れ目なし
月中(3月20日)退職、翌日入社3月分は新しい会社の保険料(3月末に新しい会社に加入しているため)。前の会社の最後の給料から3月分は引かれない
月中退職で、入社が翌月空白ができ、その月は国保と国民年金

空白なしなら、どちらでも損はしない。

新しい会社に渡す物

物何に使うか
雇用保険被保険者証雇用保険の継続
源泉徴収票年末調整
基礎年金番号(年金手帳・基礎年金番号通知書)厚生年金の加入
マイナンバー(カードか通知カード+身分証)社会保険と税の手続き
給与所得者の扶養控除等申告書(会社の用紙)所得税の計算
健康保険の扶養家族の情報家族の保険証
給与振込口座給料
住民税の異動届(前の会社から受け取っていれば)特別徴収の継続

入社書類の全体は入社書類は何が必要かに書いた。

届くのを待つ物

物誰から目安
源泉徴収票前の会社退職後1か月以内
雇用保険被保険者証・離職票前の会社退職後10日〜2週間
新しい保険証(または資格情報のお知らせ)新しい会社経由入社後1〜3週間
企業型DCの移換の案内運営管理機関退職後1〜2か月
住民税の納付書(普通徴収になった場合)市区町村退職後1〜2か月

よくある質問

前の保険証を返す前に病院に行った

退職日の翌日以降の受診は、前の保険で払われた分を後で返すことになる。新しい保険で払い直す手続きが要る。前の会社の健保組合か協会けんぽに連絡する。

年金手帳を紛失した

基礎年金番号は、ねんきん定期便、ねんきんネット、年金事務所で分かる。新しい会社には番号を伝えればいい。基礎年金番号通知書の再発行は年金事務所で。

転職で雇用保険の加入期間がリセットされないか

されない。同じ被保険者番号で通算される。ただし、間に失業保険を受けると、その前の期間は使えなくなる。

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