35歳になった。転職を考えているが、「35歳限界説」が頭にある。求人の年齢欄に「35歳まで」と書いてあった時代の記憶もある。本当に厳しいのか。

先に言う。35歳の壁は、年齢の壁ではなく経験の壁だ。同じ職種なら厳しくない。厳しいのは、業界も職種も変える転職だ。数字、未経験で通る領域、年収の幅、動く時期の判断を書く。

先に一文で。35歳の転職は同職種なら年齢が壁にならず、厳しいのは業界も職種も未経験の場合で、年収は同職種なら拮抗し異業種なら5〜15%下がることが多いので、職種か業界のどちらかを残して動き、未経験の領域を狙うなら40歳まで待たず35歳のうちに動くのが正解だ。

この記事の要点

  • 35歳限界説は過去のもの。同職種の経験者は需要がある
  • 厳しいのは、業界も職種も未経験の転職。どちらかを残す
  • 年収は同職種で拮抗、異業種で5〜15%減が目安
  • 未経験の領域に移るなら、38歳より35歳のほうが枠が広い

数字で見る35歳

厚生労働省の令和2年転職者実態調査で、35〜39歳の転職者の賃金の変化は、増えた人40.6%、変わらない20.5%、減った人37.7%。30代前半(増加48.6%)より増えた側が減り、40代前半(増加41.7%)とほぼ同じ帯に入る。35歳は、転職で年収が上がる側と下がる側が拮抗し始める年齢だ。年代別の内訳は転職活動の期間と方法のデータに置いた。

同じ調査で、在職中の転職活動が6か月を超えた人は35〜39歳で15.5%。30代前半とほぼ変わらず、活動期間が急に長くなる年齢ではない。

厳しいのはどこか。経験の組み合わせで決まる

転職の型35歳での難易度年収
同業界・同職種低い。経験者として最も需要がある上がる人が多い
異業界・同職種中。職種の経験が翻訳できれば通る拮抗
同業界・異職種中。業界知識が評価されるやや下がる
異業界・異職種(完全未経験)高い。20代と比べられる5〜15%下がる例が多い

転職支援の取材記事でも、35歳超で異業種に移った人の年収は5〜15%下がる例が多いと出ている。職種を変えるなら業界は残す、業界を変えるなら職種は残す。両方変えるのは、35歳では最も落ちやすい。

未経験で通る領域。3つ

完全未経験でも、35歳で通りやすい領域はある。

  1. 前職の業務知識が求められる領域。営業→営業支援ツールの導入、事務→業務系システムの運用、製造→生産管理。IT未経験の入り方はIT未経験の転職はやめとけと言われる理由に書いた
  2. 人手不足職種。介護・運輸・施設管理・建設。35歳なら未経験可の枠が普通にある。40代の状況は40代の未経験転職に何があるか
  3. 管理・折衝・数字の経験を評価する職種。人材業界のアドバイザー、カスタマーサクセス、購買。35歳の社会人経験がそのまま実績になる

未経験研修枠のある会社は30代前半までが中心で、35歳はその枠に入れる最後の年代に近い。ここを狙うなら、38歳まで待たない。

年収の戻し方

下がる幅より、戻る速さで職種を選ぶ。

系統初年度戻り方
営業系(人材・法人向け)下がる歩合で1〜2年
IT運用・業務系下がる2〜3年で経験者扱い
介護・運輸下がる資格・免許で段階的に
同職種で会社を変える拮抗交渉次第で初年度から

家計に余裕がなければ、同職種で会社を変える転職を先にして、年収を維持しながら次の領域に近づく2段構えにする。手取りの変化は年収別の手取り早見表で先に出す。

動く時期の判断。35歳か、40歳まで待つか

状況判断
同職種で会社を変えたい40歳までは大きく変わらない。準備が整ってから
未経験の領域に移りたい35歳のうちに。38歳では枠が減る
怖くて動けない怖さの正体を切り分ける。30代で転職が怖い
スキルがないと感じている棚卸しが先。転職したいけどスキルがない30代

30歳で遅いと感じていた人は30歳の転職は遅いかも読んでほしい。35歳は、その5年後の同じ問いだ。

3分で診断辞めどき診断——今の辞めたさが動くサインか、残る理由かを先に切り分ける。

年収の向きを、先に測るなら

同職種で上がるのか、異業種で下がるのか。動く前に、今の経歴が市場でいくらかを実測すると、職種の変え方が決まる。

  • 向いている人:35歳で、同職種か異業種かを決めかねている人。年収が下がる幅を先に知りたい人
  • 向かない人:職種を大きく変えると決めている人。診断は現在の経歴の延長で出る

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利用の流れ|① 質問に答える(10〜20分) → ② 想定年収が数字で出る → ③ 今の年収と比べ、同職種で上がるか異業種で下がるかの向きを決める

結果を正解として受け取らない。今の年収との差の向きだけを見れば、職種の変え方は決まる。

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よくある質問

35歳で転職回数が3回あります。不利ですか?

同職種で一貫していれば、回数は問題になりにくい。厚労省の調査でも転職回数を理由に落とす会社は減っている。並べ方で一貫性を見せる。転職回数が多い人の職務経歴書へ。

35歳で公務員への転職はできますか?

社会人経験者採用なら、40代まで受けられる自治体が大半だ。民間から公務員は何歳までに書いた。

35歳女性で、育児と両立できる転職先を探しています

同職種で、時短や在宅の実績がある会社に移るのが現実的だ。未経験の領域と両立の条件を同時に変えると、決まりにくい。

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