求人票の年収600万は、手取りでいくらになるのか。今の手取りより本当に増えるのか。計算サイトは入力が多く、目安だけ知りたい時に面倒だ。
2026年(令和8年)の税率と保険料率で、年収200万〜1,500万の手取りを一覧にした。年収500万の手取りは393万。額面の79%が残る。
先に一文で。手取りは年収300万で約241万(81%)、500万で約393万(79%)、700万で約531万(76%)、1,000万で約727万(73%)、1,500万で約1,024万(68%)で、年収が上がるほど手取り率は下がり、月の手取りは年収400万で26万・600万で38万・800万で49万・1,000万で60万が目安になる。
この記事の要点
- 年収300万→手取り241万、500万→393万、700万→531万、1,000万→727万
- 手取り率は81%→68%へ、年収が上がるほど下がる
- 月の手取り|年収400万で26万、600万で38万、800万で49万
- 40歳以上・扶養あり・賞与ありで数万円単位で動く
計算の前提
- 所得税は2026年(令和8年)分、住民税は令和8年度、社会保険料は2025年度の協会けんぽ(東京都)の料率
- 40歳未満、扶養なし、賞与なし(年収を12等分して月給として計算)
- 社会保険料は健康保険9.91%・厚生年金18.3%の本人負担分(半額)と雇用保険0.55%
- 所得税の基礎控除は令和8年度税制改正後の額(合計所得489万円以下で104万円、655万円以下で67万円、それ以上62万円)、給与所得控除の最低額は74万円。住民税の基礎控除は43万円
- 住民税は所得割10%+均等割5,000円
自治体・健保組合・扶養の有無で前後するので、±2〜3万円の幅がある目安として読む。
年収別の手取り早見表
| 年収 | 社会保険料 | 所得税 | 住民税 | 手取り(年) | 手取り率 | 月の手取り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 29.3万円 | 0.0万円 | 6.2万円 | 164万円 | 82.2% | 13.7万円 |
| 250万円 | 36.6万円 | 1.3万円 | 9.0万円 | 203万円 | 81.2% | 16.9万円 |
| 300万円 | 44.0万円 | 2.8万円 | 11.8万円 | 241万円 | 80.5% | 20.1万円 |
| 350万円 | 51.3万円 | 4.2万円 | 14.5万円 | 280万円 | 80.0% | 23.3万円 |
| 400万円 | 58.6万円 | 5.8万円 | 17.7万円 | 317万円 | 79.5% | 26.5万円 |
| 450万円 | 65.9万円 | 7.5万円 | 20.9万円 | 355万円 | 79.0% | 29.6万円 |
| 500万円 | 73.3万円 | 9.1万円 | 24.2万円 | 393万円 | 78.7% | 32.8万円 |
| 550万円 | 80.6万円 | 11.6万円 | 27.5万円 | 430万円 | 78.2% | 35.9万円 |
| 600万円 | 87.9万円 | 15.0万円 | 30.8万円 | 466万円 | 77.7% | 38.9万円 |
| 700万円 | 102.6万円 | 27.9万円 | 37.7万円 | 531万円 | 76.0% | 44.3万円 |
| 800万円 | 115.4万円 | 43.6万円 | 45.4万円 | 595万円 | 74.4% | 49.6万円 |
| 900万円 | 120.9万円 | 62.9万円 | 54.4万円 | 661万円 | 73.5% | 55.1万円 |
| 1,000万円 | 126.4万円 | 82.2万円 | 63.8万円 | 727万円 | 72.8% | 60.6万円 |
| 1,200万円 | 137.4万円 | 124.2万円 | 82.7万円 | 855万円 | 71.3% | 71.3万円 |
| 1,500万円 | 153.9万円 | 210.1万円 | 111.0万円 | 1,024万円 | 68.3% | 85.4万円 |
読み取れることは3つある。
1、年収600万までは、引かれる額の中で社会保険料が最大。年収500万で社会保険料73万に対し、所得税は9万。税金より保険料のほうが8倍重い。
2、年収700万を超えると所得税が急に増える。税率が20%の帯に入り、年収800万で所得税44万、1,000万で82万。手取り率が75%を切るのはここからだ。
3、年収900万以上は社会保険料の伸びが鈍る。厚生年金の上限(月額65万円)に達するため、年収1,000万でも社会保険料は126万で止まる。代わりに所得税と住民税が伸びる。
月給別の手取り(賞与なし)
月給の額面から、その月の手取りを見る。賞与がない場合の目安で、賞与がある人は年収の表で見る。
| 月給(額面) | 月の手取り | 手取り率 |
|---|---|---|
| 20万円 | 16.3万円 | 81.4% |
| 25万円 | 20.1万円 | 80.5% |
| 30万円 | 24.0万円 | 79.9% |
| 35万円 | 27.8万円 | 79.3% |
| 40万円 | 31.5万円 | 78.8% |
| 45万円 | 35.3万円 | 78.3% |
| 50万円 | 38.9万円 | 77.7% |
| 60万円 | 45.4万円 | 75.6% |
月給25万で手取り20万、30万で24万、40万で31.5万が目安だ。月給の8割が手取りという感覚は月給40万までで、それ以上は7割台に下がる。
条件が違う時の動き方
| 条件 | 手取りへの影響(年収500万の場合) |
|---|---|
| 40歳以上(介護保険料1.59%の半額) | 約4万円減る |
| 配偶者を扶養(配偶者控除38万円) | 所得税・住民税で約7万円増える |
| 子1人を扶養(16歳以上、扶養控除38万円) | 約7万円増える |
| 賞与あり(年収は同じ) | ほぼ変わらない。賞与にも同じ率で保険料と税がかかる |
| 生命保険料控除・iDeCoの掛金 | 掛金の15〜30%相当が戻る |
| 住宅ローン控除 | 残高の0.7%が所得税から引かれる。年収500万なら所得税9万が上限側(引き切れない分は住民税から) |
扶養がある人は早見表より数万円多く、40歳以上は数万円少ない。両方ある40代の子持ちなら、早見表とほぼ同じになる。
手取りから必要な年収を逆算する
| 欲しい月の手取り | 必要な年収の目安 |
|---|---|
| 20万円 | 300万円 |
| 25万円 | 380万円 |
| 30万円 | 460万円 |
| 35万円 | 540万円 |
| 40万円 | 620万円 |
| 45万円 | 710万円 |
| 50万円 | 810万円 |
| 60万円 | 990万円 |
手取り÷0.8で年収を出すと、年収600万以上ではずれる。年収が高いほど割り戻す係数は大きくなる。
ここまでのまとめ
・年収300万→手取り241万、500万→393万、700万→531万、1,000万→727万
・手取り率は81%→68%へ、年収が上がるほど下がる
・月の手取り|年収400万で26万、600万で38万、800万で49万
転職の年収比較で使う手順
- 今の給与明細12ヶ月分と賞与の手取りの合計を出す
- 提示された年収を早見表で手取りに直す
- 差額を月に直す
額面で50万上がっても、年収600万→650万なら手取りの差は年36万、月3万だ。額面の差の7割が手取りの差になる。年収の平均との位置は平均年収と分布の記事、額面と手取りの定義は年収とはの記事で書いた。
私が4社目で年収を下げた時、額面の差より手取りの差で計算した。額面で100万下げても、手取りでは70万強の差だった。その差でリモートと育休制度を買った、と考えれば納得できる額だった。
よくある誤解
「手取りは額面の8割」。年収450万までは合っているが、600万で78%、800万で74%、1,000万で73%になる。年収が上がるほど8割からずれる。
「年収が上がると税金で損をする」。税率は上がるが、手取りの額は必ず増える。年収900万から1,000万になって手取りが減ることはない。
転職した年のふるさと納税とiDeCo
転職した年のふるさと納税の上限は前職と現職を足した1〜12月の年収で決まり、退職金と失業保険は入らず、転職先で年末調整を受けるならワンストップ特例が使える(ふるさと納税は転職した年にどうなるかの記事)。iDeCoは転職で消えず、種別変更届を1枚出せば続き、企業型DCがある会社なら上限が月2万円に下がる(iDeCoは転職したらどうなるかの記事)。
独立・副業・お金の全体像
副業の申告→独立の資金と手続き→初年度の税と保険→稼ぎ方と手取り→将来の積立の5段階で、今いる段階の記事だけ読めばいい。全体は独立・副業・お金の完全ガイドにまとめた。
2026年の年収の壁
税金の壁は2026年に110万(住民税)・136万(配偶者控除)・169万(配偶者特別控除の満額)・178万(本人の所得税)まで上がり、残るのは社会保険の106万(2026年10月に賃金要件が撤廃)と130万(4月から契約上の基本収入で判定)だけになった。扶養内で働くなら見る壁は130万の1つで、超えるなら160万以上まで働く(年収の壁の一覧2026の記事)。
住民税の年収別早見表
住民税は前年所得の所得割10%+均等割5,000円で、年収300万なら年約11.7万・500万なら約24.2万・800万なら約45.4万、扶養1人で約3.3万減り、単身は年収110万以下で非課税。扶養別の早見表と決定通知書の確認方法は住民税はいくらかの記事で書いた。
会社員でも確定申告が必要な人
副業所得20万超・年収2,000万超・2ヶ所給与・年の途中の退職は確定申告が必要で、医療費10万超・ふるさと納税6自治体超・住宅ローン初年度・控除の申告忘れは申告すると戻る。還付だけの申告は5年間できる。判定表とe-Taxの手順は会社員でも確定申告が必要な人の記事で書いた。
育休の手当は手取りでいくらか
育児休業給付は賃金日額×67%(181日目から50%)で、令和8年8月からの上限は月332,454円。月給30万なら20.1万だが、非課税と社会保険料免除で手取りの約84%になり、両親とも14日以上取れば最大28日は13%上乗せで手取り10割になる。住民税だけは前年分が来る。月給別の早見表は育休の手当はいくらもらえるかの記事で書いた。
都道府県別の平均給与(公的データ)
令和7年賃金構造基本統計調査の所定内給与は、東京418.3千円・神奈川368.6千円・大阪348.9千円・愛知341.6千円の4都府県だけが全国平均340.6千円を超え、年収の目安は東京678万から青森401万まで1.7倍の差がある。差は産業・企業規模・賞与で生まれ、同じ職種と規模なら縮まる。47都道府県の一覧は都道府県別の平均給与・年収ランキングのデータ記事で書いた。
職種別の平均年収(公的データ)
令和7年賃金構造基本統計調査の145職種の年収の目安は、営業661万・ソフトウェア作成者578万・総合事務員541万・看護師525万・大型トラック運転者507万・介護職員388万・販売店員385万と、同じ会社員でも2倍近く開く。差は賞与で生まれ、未経験から上げるなら営業・情報処理・資格職に移る。全職種の一覧は職種別の平均年収ランキングのデータ記事で書いた。
よくある質問
月給25万円の手取りはいくらですか?
賞与なしなら年収300万で、手取りは年241万、月20万円前後だ。賞与がある場合は年収で計算し直す。
個人事業主やフリーランスの手取りも同じですか?
違う。社会保険料が国民健康保険と国民年金になり、会社の折半がないので、同じ売上なら会社員より手取りは少ない。売上と経費率ごとの早見表は個人事業主の手取り早見表の記事で書いた。
転職の資料をLINEで無料配布中
提示年収を手取りに直して今の給与明細と比べる記入表(年収帯別の係数つき)を公式LINEで無料配布している。額面でなく、手取りの差で決めよう。


