同じ会社員なのに、友人と年収が200万円違う。会社の差だと思っていたが、職種の差かもしれない。自分の職種が全体のどこにいるのか、移るならどこが上なのかが分からない。

職種で年収は2倍違う。同じ会社員でも、職種で年収は2倍違う。145職種の表と、転職で選ぶ主要職種の年収と、私が職種を移した実際を書く。

先に一文で。令和7年賃金構造基本統計調査の145職種の年収の目安は、医師1,512万・管理職967万・システムコンサルタント889万が上位で、転職で選ぶ主要職種は営業661万・ソフトウェア578万・総合事務541万・看護師525万・介護388万・販売385万と2倍近く開き、差は賞与で生まれ、未経験から上げるなら営業・情報処理・資格職に移る。

この記事の要点

  • 上位|医師1,512万、管理職967万、システムコンサルタント889万、企画事務737万
  • 主要職種|営業661万、ソフトウェア578万、総合事務541万、看護師525万、大型運転507万、介護388万、販売385万
  • 差は賞与|年間賞与100万超と50万未満で年収200万変わる
  • 未経験で上げるなら、営業・情報処理・運転や工事の資格職

転職で選ぶ主要職種の年収(令和7年)

一般労働者(フルタイム)・産業計・企業規模10人以上。年収の目安はきまって支給する現金給与額×12+年間賞与で私が計算した。単位は千円。

順位(145職種中)職種所定内給与(月)年間賞与年収の目安男性・所定内女性・所定内労働者数
8システムコンサルタント・設計者506.8千円2,385.2千円889万円525.6千円455.5千円174,140人
12企画事務員430.5千円1,794.1千円737万円477.9千円370.9千円492,930人
18電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)398.2千円1,656.2千円704万円405.7千円329.7千円334,680人
20建築技術者407.5千円1,316.1千円679万円422.1千円320.2千円373,320人
21金融営業職業従事者374.9千円1,641.8千円674万円404.8千円330.2千円153,610人
22著述家,記者,編集者400.4千円1,332.7千円673万円439.2千円345.2千円43,770人
25その他の営業職業従事者399.0千円1,493.8千円661万円414.7千円339.1千円907,410人
26機械器具・通信・システム営業職業従事者(自動車を除く)387.9千円1,486.8千円659万円396.8千円334.6千円236,130人
27機械技術者375.9千円1,533.6千円659万円384.2千円298.5千円395,820人
29電気工事従事者361.5千円1,343.1千円628万円363.5千円276.5千円219,610人
30土木技術者384.1千円1,234.7千円625万円391.8千円298.1千円308,050人
32その他の情報処理・通信技術者379.1千円1,108.0千円610万円393.6千円323.3千円214,820人
36自動車組立従事者328.4千円1,170.2千円592万円342.5千円253.7千円307,650人
40自動車営業職業従事者347.1千円1,268.3千円586万円358.4千円274.9千円109,530人
44ソフトウェア作成者356.8千円1,095.1千円578万円366.7千円321.0千円817,860人
47薬剤師369.7千円883.5千円567万円393.8千円352.8千円94,850人
49その他の商品販売従事者358.7千円1,013.8千円558万円370.0千円315.2千円128,010人
58総合事務員331.9千円1,135.9千円541万円399.0千円284.5千円1,277,030人
59保険営業職業従事者392.0千円680.3千円541万円632.8千円326.7千円247,610人
60デザイナー353.4千円888.6千円540万円391.8千円325.6千円91,450人
61その他の一般事務従事者331.8千円1,001.5千円529万円418.3千円280.9千円950,670人
62庶務・人事事務員326.1千円1,061.8千円525万円380.9千円293.2千円787,910人
63営業・販売事務従事者327.8千円1,017.8千円525万円391.1千円284.5千円931,000人
64看護師333.2千円856.4千円525万円344.3千円331.8千円903,060人
68会計事務従事者321.3千円1,012.4千円512万円382.2千円287.9千円466,030人
70営業用大型貨物自動車運転者306.3千円429.6千円507万円307.3千円275.8千円471,570人
94バス運転者262.8千円590.1千円453万円263.3千円250.9千円96,280人
96タクシー運転者306.4千円197.8千円451万円309.0千円266.1千円170,210人
97営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)287.3千円385.1千円449万円288.3千円262.4千円451,640人
100理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士298.2千円717.2千円444万円312.4千円282.0千円279,650人
104介護支援専門員(ケアマネージャー)298.8千円704.2千円441万円325.1千円288.1千円94,150人
111保育士279.2千円847.9千円428万円292.2千円278.6千円291,510人
112准看護師279.4千円636.8千円428万円294.7千円277.6千円122,920人
116電話応接事務員278.1千円410.2千円407万円312.3千円264.3千円206,690人
121食料品・飲料・たばこ製造従事者248.9千円595.4千円397万円277.6千円209.4千円726,160人
124理容・美容師303.1千円106.4千円389万円349.9千円279.7千円49,670人
125介護職員(医療・福祉施設等)262.9千円547.8千円388万円280.2千円253.5千円1,165,930人
126販売店員265.2千円463.6千円385万円302.6千円231.8千円1,224,470人
127訪問介護従事者267.3千円439.7千円382万円278.6千円263.7千円83,920人
128警備員240.6千円339.8千円380万円241.5千円226.4千円246,250人
129飲食物調理従事者262.0千円351.6千円379万円295.6千円221.6千円439,320人
130飲食物給仕従事者255.1千円318.6千円371万円290.1千円232.4千円198,130人
137受付・案内事務員240.9千円486.5千円353万円277.4千円232.8千円101,540人

出典|厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 職種第1表(e-Stat、2026年3月公表)。職種名は調査の分類名のまま。

年収の目安 上位30職種

順位職種所定内給与(月)年間賞与年収の目安労働者数平均年齢
1航空機操縦士1,179.5千円1,604.3千円1,632万円8,350人39.7歳
2医師1,027.7千円1,164.1千円1,512万円145,170人45.7歳
3その他の経営・金融・保険専門職業従事者714.3千円2,435.2千円1,135万円63,150人39.4歳
4大学教授(高専含む)664.9千円2,812.8千円1,083万円69,370人57.5歳
5歯科医師824.2千円428.1千円1,063万円11,240人39.6歳
6法務従事者614.5千円2,265.5千円981万円7,230人46.5歳
7管理的職業従事者591.0千円2,471.2千円967万円1,758,300人51.5歳
8システムコンサルタント・設計者506.8千円2,385.2千円889万円174,140人38.3歳
9大学准教授(高専含む)547.9千円2,093.5千円876万円41,450人49.3歳
10公認会計士,税理士533.7千円1,252.5千円811万円26,640人42.2歳
11研究者491.5千円1,816.1千円802万円181,620人42.5歳
12企画事務員430.5千円1,794.1千円737万円492,930人43歳
13小・中学校教員447.1千円1,814.9千円735万円25,140人42.2歳
14輸送用機器技術者389.1千円1,882.3千円725万円193,700人41.4歳
15鉄道運転従事者388.0千円1,628.3千円719万円34,050人41歳
16大学講師・助教(高専含む)466.1千円1,255.0千円712万円58,690人41.6歳
17発電員,変電員390.6千円1,508.1千円707万円21,030人42.3歳
18電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)398.2千円1,656.2千円704万円334,680人42.1歳
19獣医師453.1千円838.7千円681万円4,500人38.7歳
20建築技術者407.5千円1,316.1千円679万円373,320人43.4歳
21金融営業職業従事者374.9千円1,641.8千円674万円153,610人37.1歳
22著述家,記者,編集者400.4千円1,332.7千円673万円43,770人41.5歳
23高等学校教員421.5千円1,489.0千円666万円79,050人43.9歳
24販売類似職業従事者406.0千円1,438.4千円665万円88,650人40.4歳
25その他の営業職業従事者399.0千円1,493.8千円661万円907,410人42.4歳
26機械器具・通信・システム営業職業従事者(自動車を除く)387.9千円1,486.8千円659万円236,130人42.2歳
27機械技術者375.9千円1,533.6千円659万円395,820人42.3歳
28化学技術者376.0千円1,464.9千円642万円71,110人41.5歳
29電気工事従事者361.5千円1,343.1千円628万円219,610人41.6歳
30土木技術者384.1千円1,234.7千円625万円308,050人46歳

ここまでのまとめ

上位|医師1,512万、管理職967万、システムコンサルタント889万、企画事務737万

主要職種|営業661万、ソフトウェア578万、総合事務541万、看護師525万、大型運転507万、介護388万、販売385万

差は賞与|年間賞与100万超と50万未満で年収200万変わる

年収の目安 下位15職種

順位職種所定内給与(月)年間賞与年収の目安労働者数平均年齢
130飲食物給仕従事者255.1千円318.6千円371万円198,130人41.1歳
131乗用自動車運転者(タクシー運転者を除く)244.9千円329.4千円371万円41,740人59.5歳
132居住施設・ビル等管理人253.8千円457.1千円370万円43,590人57.6歳
133身の回り世話従事者254.2千円332.0千円362万円85,530人41.9歳
134農林漁業従事者249.1千円395.1千円361万円43,490人49.1歳
135美容サービス・浴場従事者(美容師を除く)268.9千円224.3千円354万円25,240人37.9歳
136他に分類されない運搬・清掃・包装等従事者243.7千円395.8千円354万円144,790人50.3歳
137受付・案内事務員240.9千円486.5千円353万円101,540人42.8歳
138その他の保健医療サービス職業従事者247.3千円374.8千円352万円32,340人38歳
139看護助手224.2千円481.2千円337万円108,620人48.7歳
140包装従事者230.4千円387.7千円337万円73,780人46.6歳
141その他の保安職業従事者244.5千円195.4千円335万円50,110人56.6歳
142紡織・衣服・繊維製品製造従事者221.0千円346.2千円319万円114,000人45.8歳
143クリーニング職,洗張職211.7千円247.2千円298万円30,580人47.9歳
144ビル・建物清掃員217.0千円210.5千円297万円144,900人52.1歳

読み取れること

1、差は月給より賞与で開く。営業の年間賞与1,493.8千円に対し、販売店員463.6千円、介護職員547.8千円、大型トラック429.6千円。月給の差が5〜10万円でも、賞与で年100万円の差になる。

2、労働者数が多い職種ほど年収は中位以下。販売店員1,224,470人、介護職員1,165,930人、総合事務員1,277,030人、営業907,410人、ソフトウェア作成者817,860人。この5職種で539万人いて、年収は385万から661万に散らばる。

3、事務でも企画事務は737万。総合事務員541万、庶務・人事525万に対し、企画事務員は737万。同じ事務でも、企画や経営に近い事務は技術者と並ぶ。

4、資格職の運転・工事は賞与が少なくても月給で稼ぐ。大型トラック運転者の所定内306.3千円は総合事務員と同じ水準で、残業込みのきまって支給は386.9千円と高い。電気工事従事者628万も同じ型だ。

5、平均年齢が若い職種は伸びしろがある。ソフトウェア作成者37.1歳、システムコンサルタント38.3歳、理容・美容師30.0歳、客室乗務員32.7歳。年齢が若い職種の平均は、40代の平均より低く出る。年代別の全国平均は年代別の平均給与のデータ記事で書いた。

職種を移して年収を上げる順番

今の職種移りやすく年収が上がる職種差の目安
販売店員(385万)営業(661万)、機械器具・システム営業(659万)+276万
介護職員(388万)介護支援専門員(441万)、看護師(525万、資格)、営業+50〜270万
飲食物調理(379万)食品製造でなく、営業か大型運転(507万)+130〜280万
総合事務(541万)企画事務(737万)、営業・販売事務から営業へ+120〜200万
その他の情報処理(610万)システムコンサルタント・設計者(889万)+279万
デザイナー(540万)ディレクター・企画(企画事務員737万に近い)+197万

求人の多さは職種別の有効求人倍率で確認する。営業2.13倍、介護3.84倍、建設7.72倍、一般事務0.34倍で、事務は年収も倍率も低い(職業別の有効求人倍率と求人月給のデータ記事)。

私が職種を移した実際

私は1社目が美容業界のブラック企業だった。表を見ると、理容・美容師は年収389万・平均年齢30.0歳で、145職種の下から数えたほうが早い。1年以内に辞めてフリーター期間を挟み、50万円払って渋谷のWebスクールに通い、Web業界に未経験で入った。デザイナー(540万)から始めて、大手系でUIデザイナー、2年後にディレクターに上がった。職種を移すたびに、この表で上の職種を選んだことになる。会社を変えるより、職種を変えたほうが年収は動いた。

よくある誤解

「年収は会社で決まる」。同じ会社でも、営業と事務と販売で年収は違う。会社より先に、職種の順位を見る。

「未経験で入れる職種は低い」。営業・情報処理・大型運転・電気工事は未経験や資格取得で入れて、年収は中位より上だ。

職種別・年代別の年収(公的データ)

令和7年賃金構造基本統計調査の年齢別の所定内給与は、25〜29歳では職種の差が小さいが、営業・企画・技術者・システムは45〜49歳で1.5〜1.7倍に伸び、介護・販売・運転・調理は1.2倍前後で止まる。年収の目安は45〜49歳で営業745万と介護414万のように2倍近く開く。24職種の年代別の表は職種別・年代別の平均年収のデータ記事で書いた。

よくある質問

この表の年収は年収の中央値ですか?

平均だ。平均は高い人に引っ張られるので、中央値はこれより1〜2割低い職種が多い。自分の年収が表の数字より低くても、その職種の半分より下とは限らない。

職種の分類が自分に当てはまりません

調査の職種分類(日本標準職業分類の小分類に近い)で、企業の呼び名とは違う。営業なら「その他の営業職業従事者」、企画や経営企画なら「企画事務員」、Webディレクターは企画事務員か情報処理技術者、Webデザイナーはデザイナーで読む。

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