自分の年収が平均より上なのか下なのか、上だとしたら上位何%なのかを知りたい。ネットの平均年収は出典が分からず、数字もバラバラだ。

国税庁が、1年を通じて働いた給与所得者5,137万人の年収を毎年出している。令和6年分(2024年)を年代別・分布・規模別に並べた。年収500万超は3人に1人。平均は上位側に引っ張られている

先に一文で。平均年収は478万円(男性587万円・女性333万円)、年代別では20代前半277万円・30代前半449万円・40代前半516万円・50代後半572万円、分布では300〜400万円が最多で500万円超は36.7%・700万円超は17.3%・1,000万円超は6.2%、真ん中の人は400万円台前半にいる。

この記事の要点

  • 平均478万円。男性587万・女性333万。正社員545万・正社員以外206万
  • 年代別|20代前半277万→30代前半449万→40代前半516万→50代後半572万
  • 分布|400万超で上位52%、500万超36.7%、700万超17.3%、1,000万超6.2%
  • 内訳|給料・手当403万+賞与75万

出典と数字の意味

出典は国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」(2025年9月公表)。民間の事業所に勤める給与所得者から標本を取り、1年を通じて勤務した人の年間の給与(給料・手当+賞与、額面)を集計したものだ。

厚労省の賃金構造基本統計調査が「月額の所定内給与」なのに対し、こちらは年収そのものになる。年収の位置を知るならこの数字、月給の位置を知るなら厚労省の数字を使う(年代別の平均給料の記事)。

全体の平均と内訳

区分平均年収
全体478万円(前年比3.9%増)
男性587万円
女性333万円
正社員・正職員545万円(男性609万・女性430万)
正社員以外206万円(男性271万・女性174万)

平均478万円の内訳は、給料・手当403万円+賞与75万円。賞与は給料・手当の18.5%分で、男性19.5%、女性16.3%になる。月給に直すと33.6万円に、年2回の賞与が計75万円乗る形だ。

平均年齢は47.2歳、平均勤続年数は12.6年。この数字は47歳の人の平均であって、30歳の平均ではない。

年代別の平均年収

年齢男女計男性女性
19歳以下118万円144万円96万円
20〜24歳277万円295万円258万円
25〜29歳407万円438万円370万円
30〜34歳449万円512万円362万円
35〜39歳482万円574万円351万円
40〜44歳516万円630万円359万円
45〜49歳540万円663万円369万円
50〜54歳559万円709万円363万円
55〜59歳572万円735万円356万円
60〜64歳473万円604万円294万円
65〜69歳370万円472万円240万円
全体478万円587万円333万円

読み取れることは3つある。

1、20代後半で400万円に乗る。20〜24歳277万円から25〜29歳407万円へ、5年で130万円上がる。ここが最も伸びる時期だ。

2、男性は55〜59歳まで上がり続け、女性は25〜29歳で止まる。女性の370万円(25〜29歳)は、その後30年間ほぼ同じ水準で、55〜59歳でも356万円だ。男女差は20代前半の37万円から、50代後半の379万円まで開く。

3、60歳で100万円落ちる。55〜59歳572万円が60〜64歳473万円。定年後の再雇用の形がそのまま出ている。

年収の分布。自分は上位何%か

年収構成比ここより上の割合
100万円以下7.7%92.3%
100万円超〜200万円以下11.1%81.2%
200万円超〜300万円以下13.2%68.0%
300万円超〜400万円以下16.1%52.0%
400万円超〜500万円以下15.3%36.7%
500万円超〜600万円以下11.8%24.9%
600万円超〜700万円以下7.6%17.3%
700万円超〜800万円以下5.3%12.0%
800万円超〜900万円以下3.4%8.6%
900万円超〜1,000万円以下2.4%6.2%
1,000万円超〜1,500万円以下4.5%1.7%
1,500万円超1.7%

年収400万円超で、ちょうど半分より上になる。500万円超は36.7%で上位4割弱、600万円超で上位4分の1、700万円超で上位2割弱、1,000万円超は16人に1人だ。

平均478万円より上の人は、4割前後しかいない。平均は高年収側に引っ張られていて、真ん中の人は400万円台前半にいる。「平均以下」は、半分以上の人に当てはまる。

男女で分けると、男性は400万円超500万円以下が16.9%で最多、女性は200万円超300万円以下が19.0%で最多になる。

事業所規模別

事業所規模平均年収男性女性
10人未満392万円486万円282万円
10〜29人444万円544万円315万円
30人以上437万円519万円326万円
100人以上475万円568万円349万円
500人以上499万円603万円359万円
1,000人以上547万円680万円363万円
5,000人以上539万円694万円335万円

10人未満と1,000人以上で155万円の差。年代別では、1,000人以上の55〜59歳が695万円、10人未満の55〜59歳が464万円で、50代後半の差は231万円になる。企業規模(資本金)で見ると、2,000万円未満の株式会社が403万円、10億円以上が673万円だ。

自分の年収の位置を測る手順

  1. 源泉徴収票の支払金額(額面の年収)を出す
  2. 年代別の表で、自分の年代・性別の平均と比べる
  3. 分布の表で、上位何%かを見る
  4. 事業所規模の平均と比べる

年代の平均は下でも、規模の平均は上なら、会社の規模の問題だ。同じ年代で規模の大きい会社に移ると上がる余地がある。転職で賃金が増えた人は40.8%、減った人は31.0%いる(転職で年収が上がる人の割合の記事)。

額面から手取りへの直し方は年収とはの記事、500万・600万の手取りは年収500万の手取りの記事年収600万の手取りの記事で書いた。

私が4社目で年収を下げた時、下げた後の額が同じ年代の平均のどこにあるかは分かっていた。分布で言えば、下げても上位側に残る額だったから決められた。位置が分かっていれば、下げる判断もできる

よくある誤解

「平均年収478万円が普通の人の年収」。真ん中の人は400万円台前半で、平均より上の人は4割しかいない。平均は普通の人の数字ではない。

「30代で年収500万は普通」。30〜34歳の平均は449万円、35〜39歳で482万円。男性に限れば512万円と574万円で、女性は362万円と351万円。性別と規模で普通は変わる。

よくある質問

中央値はいくらですか?

この調査は中央値を公表していない。分布から見ると、年収400万円超で52.0%、400万円以下で48.0%なので、中央値は400万円のすぐ上、400万円台前半になる。

業種別の平均年収は分かりますか?

同じ調査で、最も高いのは電気・ガス・熱供給・水道業832万円、次いで金融業・保険業702万円、最も低いのは宿泊業・飲食サービス業279万円だ。月給ベースの業界別の差は業界別の平均給料の記事で書いた。

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