退職を伝えた。すると上司から、昇給と昇格の話が出た。「残ってくれるなら条件を変える」。迷う。転職先の条件より良い気もする。受けていいのか。
先に言う。カウンターオファーは、辞める理由が年収だけの時だけ受けていい。引き止めの中身、後悔する型4つ、受けていい条件、断り方、内定先への伝え方を書く。
先に一文で。カウンターオファーは退職を伝えた社員に会社が出す昇給・昇格・異動などの慰留の条件で、受けて後悔するのは約束が実行されない・辞めると言った人として扱われる・辞める理由が年収でなかった・転職先との関係が切れるの4つなので、辞める理由が条件だけで書面があり関係が良い場合だけ受け、それ以外は断って転職先へ進むのが正解だ。
この記事の要点
- 中身は昇給・昇格・異動・働き方。人手不足の会社ほど出る
- 後悔の型は4つ。約束の不履行、扱いの変化、不満の再燃、転職先との断絶
- 受けていいのは、辞める理由が条件だけ、書面がある、関係が良い、の3つが揃う時
- 断り方は、感謝と、決めた事実を1文。理由は言わなくていい
引き止めの中身
| 提示 | 中身 | 見る点 |
|---|---|---|
| 昇給 | 転職先の提示に近い額まで | 書面か。次の評価で戻されないか |
| 昇格 | 主任・係長・課長への昇進 | 時期が明記されているか。「次の期に」は延びる |
| 異動 | 望む部署や上司への変更 | 異動先が本当に空いているか |
| 働き方 | リモート、時短、残業の削減 | 制度としてか、上司の口約束か |
人手不足の会社ほど出る。辞める人の穴を埋める採用の費用より、引き止める費用のほうが安いという会社側の計算で出ている。あなたの評価が急に上がったわけではない。人手不足の引き止めの構図は人手不足で退職を引き止められた時に書いた。
受けて後悔する型。4つ
| 型 | 中身 |
|---|---|
| 約束が実行されない | 「昇進は次の期に」が延び続ける。書面がないと止められない |
| 辞めると言った人として扱われる | 重要な仕事、昇進の候補から外れる。会社は次の退職に備える |
| 辞める理由が年収でなかった | 人間関係、仕事の内容、上司。年収が上がっても、数ヶ月で不満が戻る |
| 転職先との関係が切れる | 内定を断った会社には、二度と応募しにくい |
人材業界の解説が揃って書くのは、カウンターオファーを受けた人の多くが、1〜2年以内に再び転職を考えるということだ。受けた時点で、辞める理由が消えていないからだ。
受けていい条件。3つ
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 1、辞める理由が条件だけ | 年収か役職の不満で、それが満たされれば残りたい。人間関係や仕事の内容が理由なら受けない |
| 2、書面がある | 額・役職・時期が、人事からの書面で示される。口約束は受けない |
| 3、関係が良い | 上司と会社との関係が良く、辞めると言ったことが後に響かない見込み |
3つが揃うなら、受けていい。1つでも欠けるなら、受けずに進む。辞める理由を自分で確かめる方法は転職の軸が決まらない時へ。
断り方の例文
ご提案をいただき、ありがとうございます。真剣に考えました。ただ、今回の決断は条件だけの理由ではなく、次の場所で◯◯に取り組みたいという判断です。お気持ちに感謝しつつ、予定どおり◯月末で退職させていただきます。
理由は詳しく言わなくていい。感謝と、決めた事実を1文。引き止めが繰り返される時は、同じ言葉を繰り返す。しつこい引き止めの対処は引き止めがうざい時の対処に書いた。
内定先への伝え方
カウンターオファーを受けるか迷っている間、内定先を待たせない。迷うなら、内定先に条件の確認を頼む。
現職から慰留の提示がありました。貴社への入社の意思は変わりませんが、提示された年収の額について、貴社の提示との差を確認させていただけますか。
内定先が条件を上げることもあるが、上げないことのほうが多い。それでも入社するかで、辞める理由が条件だけだったかが分かる。内定承諾と退職交渉の順番は内定承諾と退職交渉はどちらが先かへ。
カウンターオファーを出されやすい人
- 業務が属人化している。辞めると回らない
- 人手不足の部署
- 評価が高いが、給与が評価に追いついていない
- 辞めると伝えた時期が繁忙期
出されやすい人ほど、辞める前に年収交渉をしていれば上がっていた可能性がある。交渉の相場は年収交渉はいくら上げられるかに書いた。
私の話
私は4回転職したが、引き止めで残ったことは一度もない。辞める理由が、いつも条件でなく、次にやりたいことだったからだ。年収を下げてでも移った転職もある。辞める理由が条件だけなら残る、条件以外なら進む。この線を先に決めておくと、カウンターオファーが来ても揺れない。
3分で診断:辞め時診断——辞める理由が条件か、それ以外かを先に切り分ける。
よくある質問
カウンターオファーを受けた後、やはり辞めたくなりました
辞められる。受けた後でも、退職の自由は変わらない。ただし、2回目の退職の申し出は引き止められにくく、関係は冷える。受ける前に決めるほうが、傷が小さい。
カウンターオファーの額を、転職先との交渉に使ってもいいですか?
使える。「現職から◯◯の提示があった」と事実を伝えて、内定先の条件を確認する。ただし、脅しの形にしない。上げないなら上げないで、入社するかを決める。
引き止めで提示された昇給が、書面で来ました。受けても大丈夫ですか?
辞める理由が年収だけなら、受けていい。それ以外の理由が残っているなら、書面があっても受けない。年収は上がっても、理由は消えない。
カウンターオファーの判断シートをLINEで無料配布中
受けていい3条件の確認表、断り方の例文、内定先への伝え方の文面を公式LINEで無料配布している。カウンターオファーは、辞める理由が年収だけの時だけ受けていい。




