フリーランスで、年収が上がってきた。法人化すべきか。800万円が目安と聞くが、本当か。損する人もいると聞く。何を見て決めればいいのか。
先に言う。フリーランスの法人化は年収で決まらない。扶養・経費・社会保険・取引先の4つで分岐が動く。800万の目安が当てにならない理由、年収より先に見る4つ、損する型、先に試算すべき数字、急がない選択を書く。
先に一文で。フリーランスの法人化は所得800万円前後の目安が税率の逆転の一般論で個人の分岐ではなく、扶養家族・経費の構成・社会保険料の負担・取引先が法人を求めるかの4つで手取りの差が動き、売上の波が大きい・事務を回せない・社会保険料で手取りが減る人は損するので、4つの数字を並べて税理士に試算してもらい、急がない選択も持つのが正解だ。
この記事の要点
- 800万の目安は一般論。個人の分岐ではない
- 先に見るのは、扶養・経費・社会保険・取引先の4つ
- 損する型は、売上の波・事務・社会保険料
- 4つの数字を並べて試算してから決める
所得800万の目安が当てにならない理由
所得税は所得が増えるほど税率が上がり、法人税はほぼ一定なので、あるあたりで法人のほうが税率が低くなる。その目安として800万円前後が語られる。だが、これは税率の話だけで、社会保険料・扶養・経費・事務の手間が入っていない。目安の全体は法人化のタイミングへ。
年収より先に見る4つの条件
| 条件 | 法人化に向く | 向かない |
|---|---|---|
| 扶養家族 | 役員報酬を分けて扶養に入れる余地がある | 一人で扶養がない |
| 経費の構成 | 経費の幅が広がる支出が多い | 経費がほぼない |
| 社会保険料 | 国保が高く、厚生年金の給付を評価する | 社会保険料で手取りが減る |
| 取引先 | 法人でないと取引できない相手がいる | 個人で問題ない |
社会保険の中身はマイクロ法人の社会保険と節税へ。
法人化して損する型
| 型 | 何が起きるか |
|---|---|
| 売上の波が大きい | 役員報酬を決めた翌年に売上が落ち、法人が赤字 |
| 事務を回せない | 税理士の費用と手間が利益を食う |
| 社会保険料で手取りが減る | 個人事業主の時より残らない |
年収が目安を超えていても、この3つに当たるなら急がない。
迷う人が先に試算すべき数字
- 今の年収での、所得税・住民税・国民健康保険・国民年金の合計
- 法人化した場合の、法人税・役員報酬の税・社会保険料の合計
- 税理士の年間費用
- 取引先が法人を求めることで増える売上の見込み
この4つを並べて、手取りの差と手間を比べる。税理士に頼めば試算してもらえる。
法人化を急がない選択
法人化は後からでもできる。急いで法人にして戻すほうが、費用と手間が大きい。売上が安定し、事務を回す形が見え、取引先の要請があるの3つが揃ってからでも遅くない。法人にした後の税金の全体は一人社長の税金の基本、メリットとデメリットは一人社長のメリットとデメリットへ。
段階順に全記事を並べた入口は一人社長の完全ガイドだ。
よくある質問
年収500万円で法人化する意味はある?
取引先が法人を求める場合と、扶養や社会保険の組み方で得になる場合はある。税の面だけなら急がない。自分の数字で試算する。
法人化したら年収は上がる?
上がらない。上がるのは、法人でないと取引できない相手からの売上がある場合だけだ。税が減っても年収は同じ。
法人化を戻したくなったら?
戻せる。法人を閉じる手続きに費用と手間がかかる。急いで法人にしないほうが、戻す費用を避けられる。


