履歴書の志望動機欄。5〜6行の狭い欄に、何を書くのか。何文字が正解なのか。職務経歴書にも志望動機を書くなら、同じでいいのか。「志望動機・自己PR」と一緒になった欄は、どう分けるのか。
先に言う。履歴書の志望動機欄は、欄の8割を3〜4文で埋める。1文目に結論、2文目に会社の何と重なるか、3文目に自分の経験、4文目に入社後。100〜200字だ。文字数、4文の構成、書き出しと締め、職務経歴書との関係、同じ欄の配分、欄がない様式、書けない時、NG、改行、手書きを書く。
先に一文で。転職の履歴書の志望動機欄は欄の8割を100〜200字の3〜4文で埋め、1文目に結論、2文目に会社の何と自分の何が重なるか、3文目にその根拠になる経験、4文目に入社後に何をするかを置き、書き出しは理念への共感でなく結論から、締めは意欲の表明でなく入社後の行動で、職務経歴書に書く志望動機はこれを長くした物にし、欄がない様式なら職務経歴書に書けば足りるのが正解だ。
この記事の要点
- 欄の8割。100〜200字、3〜4文
- 結論→重なり→経験→入社後
- 理念への共感で始めない
- 欄がない様式は職務経歴書に書けば足りる
文字数と行数
| 様式 | 欄の大きさ | 目安 |
|---|---|---|
| JIS規格に近い履歴書 | 5〜6行、1行30字前後 | 120〜170字 |
| 志望動機欄が大きい転職用の様式 | 8〜10行 | 200〜250字 |
| 「志望動機・自己PR・特技」などが1つの欄 | 8〜10行 | 志望動機に6割、自己PRに4割 |
欄の8割を埋める。空白が多いと意欲がないように見え、はみ出すと読めない。文字数より、下の4つの箱が入っているかで決める。
4文の構成
| 文 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 1.結論 | 何をやりたくて、この会社か | 法人営業の経験を、貴社の中小企業向けのIT機器の提案で活かしたいと考え、志望いたしました。 |
| 2.会社との重なり | 会社の何(事業・商品・仕事)に、自分の何が重なるか | 貴社が導入後の運用支援まで担当している点が、私が前職で力を入れてきた既存顧客の深耕と重なります。 |
| 3.経験 | 2の根拠になる事実を1つ、数字で | 前職では既存顧客の追加提案で年間目標を3年連続で達成しました。 |
| 4.入社後 | 最初にやること | 入社後は、既存顧客の使い方を聞き取ることから始め、追加の提案で貢献します。 |
この4文で150字前後になる。欄が小さいなら3文目を短くし、大きいなら3文目に数字を足す。
書き出しの型
| 型 | 例 |
|---|---|
| 経験→会社(一番使いやすい) | ◯◯の経験を、貴社の◯◯で活かしたいと考え、志望いたしました。 |
| 会社の事実→自分 | 貴社が◯◯に力を入れていることを知り、私の◯◯の経験が役に立つと考えました。 |
| やりたいこと→会社 | ◯◯の仕事を続けていきたいと考えており、それが貴社の◯◯の業務と重なるため志望いたしました。 |
「私は」から始めなくていい。「貴社の理念に共感し」は、他の応募者と同じ文になる。会社の名前でなく、会社の何に重なるかを1文目に置く。
締めの型
| 型 | 例 |
|---|---|
| 入社後の行動 | 入社後は◯◯から始め、◯◯で貢献します。 |
| 経験の再現 | 前職で培った◯◯を、貴社の◯◯でも同じように使います。 |
「精一杯頑張ります」「成長したいです」で締めない。意欲でなく、入社後に何をするかで終える。
職務経歴書の志望動機と同じでいいか
同じ内容を、別の長さで書く。履歴書の欄は4文の要約、職務経歴書は同じ4つの箱に具体と数字を足した本文(300〜400字)。同じ文をコピーすると、並べて読む側に手抜きが見える。書き分けの考え方は職務経歴書の自己PRは履歴書と同じでいいかに書いた。自己PRと同じ理屈だ。
「志望動機・自己PR」が同じ欄の時
志望動機に6割、自己PRに4割。先に志望動機の4文を書き、改行して自己PRを2文(強み1つ→それが出た場面1つ)。自己PRに「貴社で成長したい」と書くと志望動機になり、志望動機に「私の強みは」と書くと自己PRになる。混ぜない。
志望動機欄がない様式
厚生労働省の履歴書様式例には志望動機欄がなく、「本人希望記入欄」がある。志望動機は職務経歴書に書けば足りる。本人希望記入欄には志望動機を書かない。その欄の書き方は履歴書の本人希望欄に何を書くかに書いた。
応募先が「志望動機を履歴書に記載」と指定している時は、欄のある様式を使う。指定がなく、職務経歴書にも書かないなら、志望動機がどこにもない書類になる。どちらか一方には書く。
書くことがない時
本音が年収や勤務地でも、そこから作れる。求人票の業務内容から、自分の経験と重なる1点を探す。重なる1点が見つかれば、2文目と3文目が書け、1文目と4文目はその変形だ。本音から志望動機を作る手順は志望動機は本音で言っていいかに書いた。
やってはいけない書き方
| NG | 理由 |
|---|---|
| 貴社の理念に共感し | 全員が書く。会社の何に重なるかが分からない |
| 成長したい・勉強したい | 会社に何をもらうかの話 |
| 御社の待遇・福利厚生に魅力を感じ | 待遇が理由だと、より良い待遇の所へ行くと読まれる |
| 未経験ですが頑張ります | 弱みから始めている |
| 貴社と御社が混ざる | 書くのは貴社、話すのは御社 |
| 応募先の会社名を間違える | 使い回しが分かる |
改行と句読点
- 改行は、4文を2段落に分ける程度。1文ごとに改行しない
- 句読点は普通に使う。「、」と「。」。読点が多すぎると読みにくい
- 数字は算用数字(3年・118%)
- 文末は「ます」「ました」で揃える
手書きの時
下書きを別紙に書いて文字数を数え、欄に合わせてから清書する。書き損じたら、修正液を使わず書き直す。黒のボールペン。字の大きさは欄の行に合わせて、8割を埋める。
よくある質問
同じ業界への転職で、志望動機が同業他社と変わらない
会社の何が違うかを1点だけ探す。商品の対象、顧客の規模、担当の範囲、地域。その1点を2文目に置く。違いが見つからないなら、その会社の求人票の業務内容から拾う。
引き抜きや紹介で応募する。志望動機は要るか
要る。紹介の経緯は1文で触れてもいいが、志望動機の中身は同じ4つの箱で書く。紹介は応募の経路で、志望の理由ではない。
志望動機を応募先ごとに全部書き換えるべきか
1文目と2文目と4文目を変える。3文目(自分の経験)は同じでいい。
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